ドリーム小説大賞終了

ドリーム小説大賞

選考概要

編集部内で一次選考において大賞候補作としたのは「日照雨」「青・沖田総司」「デッドエンドの夜」「彼女に、叱られに、」「神様の不良品」「小指の色」「善き死のために」「木曾義仲伝 ~旭将軍と呼ばれた男~」「非 忠臣蔵」の9作品。Webコンテンツの4つのカテゴリーからの賞であることもあり、バラエティに富んだ候補作品となった。最終選考では編集部内でも意見は分かれたが、残念ながらそのまま出版できる作品はないと考え、特別賞として「非 忠臣蔵」「神様の不良品」の2作を選出した。「非 忠臣蔵」は忠臣蔵の裏側を一種のミステリーとして描いた作品で、非常に面白く、一気に読破させる力をもった作品であった。難を言えば軽快に歴史の裏側を語るがため、やや読み応えに欠け、歴史『小説』として刊行するにはそこが課題であろうと考えた。「神様の不良品」は地方都市を舞台にフリーターの兄と引きこもりの弟の再生を描いた小説であり、今の時代をまさに切り取った作品であった。話も読みやすく兄弟をとりまく周囲の登場人物も魅力的であったが、主人公である兄を中心としたストーリーがもう少しきっちりと固まっていたほうが良かったであろうと考えた。

応募総数136作品 開催期間2010年06月01日〜末日

なし


編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。突然同居することになった従姉弟たちという設定がなにより魅力的だと思いました。またキャラクターも非常に個性的で、彼らの会話や行動が描かれた日常生活はゆったりとしながらも独特のクセがあり、その不思議な魅力が多くの読者をひきつけているのではないかと思います。


編集部より

夢と現実の狭間で苦悩するフリーターの「兄」の視点で、引きこもりニートの「弟」が立ち直るまでを描くという試みが非常に面白いと思いました。また、兄弟を取り巻く登場人物、とりわけ「美咲」と「森崎」の女性二人がとても魅力的に描かれ、彼女らとの関わりを通して少しずつ変化していく兄弟の姿が、読者を惹きつける大きな要素になっているように感じました。後半「弟」が話の中心となり、本来主人公である「兄」の再生が語られなかったのはやや物足りなさを感じました。

非 忠臣蔵

アサノタイキ

編集部より

「忠臣蔵」を「実は綱吉の陰謀だった」という荒唐無稽とも思われかねない設定で描きつつ、様々な仮説をもとにし、緻密に計算された構成によって物語にリアリティと説得力を与えることに成功した、大変面白い作品であると思います。また、多くの人間の思惑がからんだストーリーは、組織に属することの苦悩や不自由さといった、現代にも通じるテーマを含んでおり、登場人物たちに共感しながら楽しめる作品になっているとも感じました。欲を言えば小説らしい読み応えが加わるとさらに良かったのではないかと思いました。

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