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第10回ホラー小説大賞

第10回ホラー小説大賞

選考概要

編集部内で大賞候補作としたのは、「ゾンビ世界のぼっち」「ゾンビになった妹を救うため、終末世界で明日に向かってゴールをめざす」「赤い蝶は夢を見る」「鴉」「チクワの穴を塞げ!」「窮鼠の牙」「おまえは だれだ」「私達のシアワセ」の8作品。
最終検討の結果、編集部内の評価が最も高かった「鴉」を大賞に選出することとなった。

「鴉」は、呪力を持つ刺青の彫り師“鴉”の復讐ホラー。「意志をもった刺青」、「多彩な呪い」、そして「依頼人の精神力」などの設定を絡めて創出された、妖しさの漂う世界観や雰囲気が秀逸であった。また、鴉の周囲にうまく配置されたキャラの造形、個々のエピソードのまとまりの良さ、構成の巧みさなども高い評価を得た。

「窮鼠の牙」は、人間の内面に潜む悪意や欲望を描き出した、サイコホラー。文章、構成の巧みさから生み出される不気味な雰囲気に筆力の高さがうかがえたものの、中盤からラストの展開が唐突であったため、緊迫感が少し失われている点が惜しかった。

「ゾンビ世界のぼっち」は、ゾンビ虫の惨禍によって崩壊した世界を一人称視点で描いた、サバイバルホラー。淡々とした筆致による独特の世界観と雰囲気が読み手を引きつけたが、展開の冗長さや状況説明などに少し粗い印象が残った。

「チクワの穴を塞げ!」は、チクワの穴を覗くと人が死ぬという、理不尽な物語。他に類を見ない独自の設定に評価が集まったが、終盤に向かうにつれ展開に粗さが目立つようになった。

「赤い蝶は夢を見る」は、事実と認識の揺らぎに生じた差異を題材とした作品。安定した文章力と構成力が評価された一方で、結末のインパクトがやや不足していた。

「ゾンビになった妹を救うため、終末世界で明日に向かってゴールをめざす」は、妹とゾンビ世界を駆け抜ける作品。平易で読みやすい文章と勢いのある展開が評価されたが、ラストの展開に物足りなさが残った。

「私達のシアワセ」は、恋愛とホラーを絡めたコミカルな雰囲気とラストとのギャップが評価されたが、結末に至るまでに、少し冗長さを感じた。

「おまえは だれだ」は、サイコホラーとしてのツボをきっちり押さえていた点と文章力の高さが評価されたが、物語の締め方にもう少し工夫が欲しかった。

応募総数296作品 開催期間2017年4月1日〜末日

編集部より

独特の世界観とキャラクターたちの活き活きとした掛け合いがとても楽しい作品でした。また、「刺青」による呪いの丁寧な描写は恐ろしく、読者を引き込む力があったと思います。現時点で描かれていない図柄たちの活躍に興味をそそられるとともに、各エピソードが一つの物語として収束していくという構成も見事でした。

人食い花に転生しました 〜復讐〜〜その人を食べる日まで〜

編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。目的のためには、人を食べることも辞さない主人公の執念深さや、対象を追い詰める側の愉悦や衝動が伝わってくる作品でした。続きが気になる展開で、読者も目が離せなかったのではないかと思います。

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