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天下人
五奉行(エロ度☆☆☆☆☆)
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さて、こちらはこちらでしっかりと集まっている。
ただし、五奉行の一人である(浅野)長政は武断派の将である幸長の父であるためこちらにはいない。
いるのは三成、(前田)玄以、(増田)長盛、(長束)正家。
そして、五奉行ではないが、(小西)行長と(大谷)吉継。
合わせて6人。吉継は病を患っているというのに此処に参加している。
しかし、こちらの方はただ不満を言いたてるだけではなく、しっかりと文書をまとめていた。
その内容は家康を断罪するもので、以下の9つが書き連ねられていた。
一、大名の知行には関与しないという約束に背き、自分に都合の良い者に知行を与えている。
一、聚楽第から留守居の者を追い出し占拠していた。
一、許しなくお役目を離れ、江戸へと帰った。
一、11人(五奉行と六大老)の他には誓紙を取り交わさない取り決めを破り交換している。
一、北政所様を大坂城西の丸から追い出し、自分が居住している。
一、西の丸にも、本丸と同じように天守を設けようとしている。
一、諸将の妻子を自分勝手に国許へ帰している。
一、かつて勝手に縁組をしないという誓約に背き、二度としないと承知したのに、相変わらず画策している。
一、11人が揃って連判するべき文書に1人で署名押印している。
入った瞬間に平伏したままでこれを見せられるのだから、たまったものではない。
「これを認めたとしても、お前等の朝鮮での問題は別だぞ?」
「・・・・・・心得てございます。しかし、家康めが目障りなのでしょう? これなら十分に謀反人として征伐する理由となりましょう」
家康を追い落とすことだけが望みとでもいいたげだ。
さて、文治派の面々が家康を省きたい理由とは?
先ずは朝鮮や明の出兵を止めさせたいこと。
次に家康派を掃討することで国内に恩賞として与えられる土地を増やすこと。
最後に相対的に自分達の発言力が増すことだ。
「ふぅ、ある意味で清正達よりも、よほど説得が難しいのかもしれないな。家康のことは今はいい。それよりも三成と行長の処分についてだ」
「如何様なりとも。しかし、豊臣家のためにも家康には止めを刺さねばなりませぬ」
しっかりと俺を見据えながら三成ははっきりとそう言った。
さて、後世では三成が豊臣の忠臣のように扱われがちだが、そうとも限らない。
何故なら、関ケ原で西軍総大将となった毛利輝元に、三成は勝手に関白の座を約束していたりする。
野心の無い大名などいない。
信じ切る方がどうかしている。
「家康のことは分かっている。・・・・・・三成、行長の二人には刑を受けてもらう。それを達成できればお咎めなしとする」
「刑、でございますか?」
罰として厳封・改易・隠居、それも分かり易くて良い。
だが、刑を与えてタダ働きしてもらった方がよほど良いと思うのだ。
「ああ。今のままでは朝鮮の土地は無用の長物。将兵を派遣しても、言語の壁と慣れない風土による傷病により、戦だけでなく政も大いに苦戦するだろう。まして、現地の者の抵抗に明からの援軍だ。これを避けるための下準備をやってもらう」
朝鮮の土地など、ただでも必要ないと言う大名も少なくない。
まさにこれが理由だ。
文禄の役での死者は実際の戦いよりも病や飢えで死ぬ者の方が多かったくらい。
それこそ豊臣一門からも病死する者が出るほどに(豊臣秀勝)
「如何様にして、でございますか?」
「先ず、朝鮮より若い者を優先して1000名ほど連れ帰る。その者に日本の教育を与え、忠誠心を養う。そして、朝鮮を分ける武将の配下として与え、日の本の将が現地にいなくても税だけが国元に送られるようにすれば朝鮮の土地も十分に恩賞となり得よう?」
現地人の司令官を育て上げるのだ。
そして、言語だけでなく、耕作や衛生管理など日の本の方が優れている技術を伝える。
更に税率を下げれば、民からの支持を受けやすいのではないだろうか。
とにかく、朝鮮に兵力や隷従を強いるのではなく、管理と正当な税収だけを取るのだ。
少なくとも自分達を見捨てて逃げた王の下よりは良いのではないだろうか。
「・・・・・・明と内乱に対する備えはどうされます?」
「内乱に関しては生活を豊かにすることで解決すると思っている。明は叩くしかあるまい。しかし、正面から戦うのではなく、内乱を起こさせたり、異民族を煽動することで出来る限り消費を押さえたい」
清正が苦戦したオランカイ等もそうだ。
そもそも明は漢民族が支配しているが、地方が変われば言葉が変わる程に多数の民族の集まる地。
だから何回も国が淘汰され、変わり続けるのだ。
「そう、上手くいくとは・・・・・・」
「だからお前達が必要なのだ。頼むぞ?」
「「っ!? ははぁ!」」
これで、仕置きの内容はだいたい決まった。
さて、最後がある意味一番気が重い。
如水との密談は徳川征伐の話になるだろう。
ただし、五奉行の一人である(浅野)長政は武断派の将である幸長の父であるためこちらにはいない。
いるのは三成、(前田)玄以、(増田)長盛、(長束)正家。
そして、五奉行ではないが、(小西)行長と(大谷)吉継。
合わせて6人。吉継は病を患っているというのに此処に参加している。
しかし、こちらの方はただ不満を言いたてるだけではなく、しっかりと文書をまとめていた。
その内容は家康を断罪するもので、以下の9つが書き連ねられていた。
一、大名の知行には関与しないという約束に背き、自分に都合の良い者に知行を与えている。
一、聚楽第から留守居の者を追い出し占拠していた。
一、許しなくお役目を離れ、江戸へと帰った。
一、11人(五奉行と六大老)の他には誓紙を取り交わさない取り決めを破り交換している。
一、北政所様を大坂城西の丸から追い出し、自分が居住している。
一、西の丸にも、本丸と同じように天守を設けようとしている。
一、諸将の妻子を自分勝手に国許へ帰している。
一、かつて勝手に縁組をしないという誓約に背き、二度としないと承知したのに、相変わらず画策している。
一、11人が揃って連判するべき文書に1人で署名押印している。
入った瞬間に平伏したままでこれを見せられるのだから、たまったものではない。
「これを認めたとしても、お前等の朝鮮での問題は別だぞ?」
「・・・・・・心得てございます。しかし、家康めが目障りなのでしょう? これなら十分に謀反人として征伐する理由となりましょう」
家康を追い落とすことだけが望みとでもいいたげだ。
さて、文治派の面々が家康を省きたい理由とは?
先ずは朝鮮や明の出兵を止めさせたいこと。
次に家康派を掃討することで国内に恩賞として与えられる土地を増やすこと。
最後に相対的に自分達の発言力が増すことだ。
「ふぅ、ある意味で清正達よりも、よほど説得が難しいのかもしれないな。家康のことは今はいい。それよりも三成と行長の処分についてだ」
「如何様なりとも。しかし、豊臣家のためにも家康には止めを刺さねばなりませぬ」
しっかりと俺を見据えながら三成ははっきりとそう言った。
さて、後世では三成が豊臣の忠臣のように扱われがちだが、そうとも限らない。
何故なら、関ケ原で西軍総大将となった毛利輝元に、三成は勝手に関白の座を約束していたりする。
野心の無い大名などいない。
信じ切る方がどうかしている。
「家康のことは分かっている。・・・・・・三成、行長の二人には刑を受けてもらう。それを達成できればお咎めなしとする」
「刑、でございますか?」
罰として厳封・改易・隠居、それも分かり易くて良い。
だが、刑を与えてタダ働きしてもらった方がよほど良いと思うのだ。
「ああ。今のままでは朝鮮の土地は無用の長物。将兵を派遣しても、言語の壁と慣れない風土による傷病により、戦だけでなく政も大いに苦戦するだろう。まして、現地の者の抵抗に明からの援軍だ。これを避けるための下準備をやってもらう」
朝鮮の土地など、ただでも必要ないと言う大名も少なくない。
まさにこれが理由だ。
文禄の役での死者は実際の戦いよりも病や飢えで死ぬ者の方が多かったくらい。
それこそ豊臣一門からも病死する者が出るほどに(豊臣秀勝)
「如何様にして、でございますか?」
「先ず、朝鮮より若い者を優先して1000名ほど連れ帰る。その者に日本の教育を与え、忠誠心を養う。そして、朝鮮を分ける武将の配下として与え、日の本の将が現地にいなくても税だけが国元に送られるようにすれば朝鮮の土地も十分に恩賞となり得よう?」
現地人の司令官を育て上げるのだ。
そして、言語だけでなく、耕作や衛生管理など日の本の方が優れている技術を伝える。
更に税率を下げれば、民からの支持を受けやすいのではないだろうか。
とにかく、朝鮮に兵力や隷従を強いるのではなく、管理と正当な税収だけを取るのだ。
少なくとも自分達を見捨てて逃げた王の下よりは良いのではないだろうか。
「・・・・・・明と内乱に対する備えはどうされます?」
「内乱に関しては生活を豊かにすることで解決すると思っている。明は叩くしかあるまい。しかし、正面から戦うのではなく、内乱を起こさせたり、異民族を煽動することで出来る限り消費を押さえたい」
清正が苦戦したオランカイ等もそうだ。
そもそも明は漢民族が支配しているが、地方が変われば言葉が変わる程に多数の民族の集まる地。
だから何回も国が淘汰され、変わり続けるのだ。
「そう、上手くいくとは・・・・・・」
「だからお前達が必要なのだ。頼むぞ?」
「「っ!? ははぁ!」」
これで、仕置きの内容はだいたい決まった。
さて、最後がある意味一番気が重い。
如水との密談は徳川征伐の話になるだろう。
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