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第一章
マルチスキャナー 3
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「昔のことだけでなく、今現在あなたが私を見てしているエッチな妄想とか……」
「してない!!」
いや……ちょっとはしていたが……
「冗談ですよ。そんなムキにならなくても、それとも本当は妄想していたんですか?」
これって、セクハラだよな。
「もちろん、あなたの個人情報を悪用することはありません。ただ、万が一の事がありますので、このモニターが終わったらキャッシュカードとかクレジットカードの暗証番号、それとネットで使うパスワードをすべて変更していただきます」
「うわ!! 面倒だな」
「今は、パスワードを何にするかは考えないでくださいね。考えた事がすべてコピーされるので」
面倒だが仕方ない。これをしないと、家賃を払う当てはないんだ。
僕は同意書にサインして装置に歩み寄った。
装置の構造は本当にMRIとそっくり。
「では、このベッドに寝そべってください」
言われたとおりにした。
「今からあなたの全身を走査します。十分ほどで終わります。脳を走査されるときに、眠気が生じてそのまま眠ってしまうかもしれませんが、害はありませんから心配しないでください」
本当に害はないのか? 改めて不安になってきた。
だがもう遅い。
装置は動き出した。
僕の身体は、ベッドごと丸い穴の中に運ばれていく。
なんか頭が痒いような……これが脳を走査されている感覚なのだろうか?
あれ? 急に眠くなってきた。
そういえば、眠くなるって言われてたっけ……
(第一章 終了)
「してない!!」
いや……ちょっとはしていたが……
「冗談ですよ。そんなムキにならなくても、それとも本当は妄想していたんですか?」
これって、セクハラだよな。
「もちろん、あなたの個人情報を悪用することはありません。ただ、万が一の事がありますので、このモニターが終わったらキャッシュカードとかクレジットカードの暗証番号、それとネットで使うパスワードをすべて変更していただきます」
「うわ!! 面倒だな」
「今は、パスワードを何にするかは考えないでくださいね。考えた事がすべてコピーされるので」
面倒だが仕方ない。これをしないと、家賃を払う当てはないんだ。
僕は同意書にサインして装置に歩み寄った。
装置の構造は本当にMRIとそっくり。
「では、このベッドに寝そべってください」
言われたとおりにした。
「今からあなたの全身を走査します。十分ほどで終わります。脳を走査されるときに、眠気が生じてそのまま眠ってしまうかもしれませんが、害はありませんから心配しないでください」
本当に害はないのか? 改めて不安になってきた。
だがもう遅い。
装置は動き出した。
僕の身体は、ベッドごと丸い穴の中に運ばれていく。
なんか頭が痒いような……これが脳を走査されている感覚なのだろうか?
あれ? 急に眠くなってきた。
そういえば、眠くなるって言われてたっけ……
(第一章 終了)
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