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第2章
ズキズキスキズキ
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「好きですよ。ルビアナ嬢が好きです。」
確かにそう耳にした。その言葉が胸を抉る。深く傷付く私。私が言わせたくせに、ショックを受け肩を震わせる。まるで悲劇のヒロインのよう。悪役令嬢の癖に。私はヒロインになんてなれないのに。
「ついでに言うと、同じ意味でレオニダスも好きですよ。」
おっと、追撃がきましたわ。え?
「はい?」
「レオニダスも?ですの?」
「ええ。レオニダスも・・・・。」
レ オ ニ ダ ス も
ですって?
貴方っ・・・・それってやっぱり、そっちですの!?っというか、ルビアナだけじゃなくレオニダスもだなんてっっこの不埒者!男も女も手当り次第ですのね!!この節操無し!二股ですわ!?ゲスの極み野郎ですわ!!このドグされがァーーーーーーーー!!!
「そうですね・・・・ルーファは、微妙ですかね。色々と思うところがあるんで。悪い奴ではないんですけど・・・・。フィロス嬢も個人的に微妙です。理由は言えませんが。因みに、オルラカとナルキッススは嫌いです。ハイドとトリフォリウムは、好きでも嫌いでもないですね。」
淡々と好きと嫌いを述べていくハンス。
「ハンス・・・・貴方って気が多いのね。」
そこまでいくと、むしろ感心するわ。男女関係なくそんな目で見れるのね。私は、ハンス一筋だから・・・・とても理解できない感覚ですわね。
「ええ。友人として【好き】なのは、やはりルビアナ嬢とレオニダスですね。私も好き嫌いはあるので。聖人君子でも善人でもありませんからね。何より一番大切なモノ以外、正直どうでもいいと思う人間なんです。本来の俺は。」
ハンスらしくない物言いに、驚いて顔をあげる。
「えっ?友人としての【好き】。ですの?」
「はい。それ以上でもそれ以下でもありませんよ。好意は好意ですけどね。」
「ご納得いただけましたか?」っとハンスが告げますわ。
でも、でもでもでも、それだけじゃ納得いかないわ!だって私、あの日見たんですもの!それに貴方とルビアナに確認だってしましたわ!今更そんな・・・・
「ハンスがルビアナを好きなのは・・・・」
「友人としてですかね。」
「二人でアルテに居たのは・・・・」
「あーあれは正確には、二人ではありませんね。三人です。」
「三人?」
「私とルビアナ嬢とルーファ。あの日アルテには、三人で行きました。私は用が済んだらすぐ戻りましたけど。」
なんですって?あの日は二人きりでなかったの?
「というか、お嬢様。仮に私とルビアナ嬢が二人だったとして。それで付き合ってるとかお思いになるんですか?」
「・・・・だっ・・・・男女が二人きりでいれば誰って・・・・」
「なら、お嬢様はレオニダスと付き合っていらしたんですね。」
はぁ!?
「なっ!レオニダスと私が!?」
「お嬢様の理論だとそういう事になりますね。それともオズワルド皇子とですかね?はぐれた後は、オズワルド皇子と二人きりだったのでしょう?」
はっあぁあぁああ!?
「私とオズワルド皇子が!?それこそ有り得ませんわよ!!」
ちょっとハンス!貴方の思考回路ってどうなってますの!?大体私は、オズワルド皇子に嫌われてますのよ!行動を監視される程に!!何度も「殺す気か!」とか「お前に殺されかけた!」っと身に覚えもない濡れ衣で冤罪を着せられかける程に!!
「男女が二人きりだからって、必ず付き合ってる訳ではありませんわ!レオニダスもそう言ってましたもの!」
いつもと違うハンス。貴方こんなに意地が悪かった?
「そうですよ。そうでなければ、私とお嬢様も【付き合ってる】事になりますからね。」
「今だって、ほら・・・・二人きりですし。」
そう告げたハンスの瞳。揺れる琥珀色に、息をのむ。
「そ・・・・そんな事、有り得ませんわ!!」
ハンスは【執事】よ!私がどんなにそう願ったって、その関係は有り得ませんわ!!成りえませんもの!
私の言葉を受け、目を伏せハンスが手を離す。
「はい。だから・・・・そういう事なんですよ。お嬢様。」
確かにそう耳にした。その言葉が胸を抉る。深く傷付く私。私が言わせたくせに、ショックを受け肩を震わせる。まるで悲劇のヒロインのよう。悪役令嬢の癖に。私はヒロインになんてなれないのに。
「ついでに言うと、同じ意味でレオニダスも好きですよ。」
おっと、追撃がきましたわ。え?
「はい?」
「レオニダスも?ですの?」
「ええ。レオニダスも・・・・。」
レ オ ニ ダ ス も
ですって?
貴方っ・・・・それってやっぱり、そっちですの!?っというか、ルビアナだけじゃなくレオニダスもだなんてっっこの不埒者!男も女も手当り次第ですのね!!この節操無し!二股ですわ!?ゲスの極み野郎ですわ!!このドグされがァーーーーーーーー!!!
「そうですね・・・・ルーファは、微妙ですかね。色々と思うところがあるんで。悪い奴ではないんですけど・・・・。フィロス嬢も個人的に微妙です。理由は言えませんが。因みに、オルラカとナルキッススは嫌いです。ハイドとトリフォリウムは、好きでも嫌いでもないですね。」
淡々と好きと嫌いを述べていくハンス。
「ハンス・・・・貴方って気が多いのね。」
そこまでいくと、むしろ感心するわ。男女関係なくそんな目で見れるのね。私は、ハンス一筋だから・・・・とても理解できない感覚ですわね。
「ええ。友人として【好き】なのは、やはりルビアナ嬢とレオニダスですね。私も好き嫌いはあるので。聖人君子でも善人でもありませんからね。何より一番大切なモノ以外、正直どうでもいいと思う人間なんです。本来の俺は。」
ハンスらしくない物言いに、驚いて顔をあげる。
「えっ?友人としての【好き】。ですの?」
「はい。それ以上でもそれ以下でもありませんよ。好意は好意ですけどね。」
「ご納得いただけましたか?」っとハンスが告げますわ。
でも、でもでもでも、それだけじゃ納得いかないわ!だって私、あの日見たんですもの!それに貴方とルビアナに確認だってしましたわ!今更そんな・・・・
「ハンスがルビアナを好きなのは・・・・」
「友人としてですかね。」
「二人でアルテに居たのは・・・・」
「あーあれは正確には、二人ではありませんね。三人です。」
「三人?」
「私とルビアナ嬢とルーファ。あの日アルテには、三人で行きました。私は用が済んだらすぐ戻りましたけど。」
なんですって?あの日は二人きりでなかったの?
「というか、お嬢様。仮に私とルビアナ嬢が二人だったとして。それで付き合ってるとかお思いになるんですか?」
「・・・・だっ・・・・男女が二人きりでいれば誰って・・・・」
「なら、お嬢様はレオニダスと付き合っていらしたんですね。」
はぁ!?
「なっ!レオニダスと私が!?」
「お嬢様の理論だとそういう事になりますね。それともオズワルド皇子とですかね?はぐれた後は、オズワルド皇子と二人きりだったのでしょう?」
はっあぁあぁああ!?
「私とオズワルド皇子が!?それこそ有り得ませんわよ!!」
ちょっとハンス!貴方の思考回路ってどうなってますの!?大体私は、オズワルド皇子に嫌われてますのよ!行動を監視される程に!!何度も「殺す気か!」とか「お前に殺されかけた!」っと身に覚えもない濡れ衣で冤罪を着せられかける程に!!
「男女が二人きりだからって、必ず付き合ってる訳ではありませんわ!レオニダスもそう言ってましたもの!」
いつもと違うハンス。貴方こんなに意地が悪かった?
「そうですよ。そうでなければ、私とお嬢様も【付き合ってる】事になりますからね。」
「今だって、ほら・・・・二人きりですし。」
そう告げたハンスの瞳。揺れる琥珀色に、息をのむ。
「そ・・・・そんな事、有り得ませんわ!!」
ハンスは【執事】よ!私がどんなにそう願ったって、その関係は有り得ませんわ!!成りえませんもの!
私の言葉を受け、目を伏せハンスが手を離す。
「はい。だから・・・・そういう事なんですよ。お嬢様。」
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