姉らぶるっ!!

此葉菜咲夜

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【本幕・第9章】あねあにみっくす双撃っ 後編 !

5.真相へのフラグと股間を立ててますっ!

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「あぁっ! 気持ちいい! そこっ! もっと……」
「お前、ちょっと運動不足だろ」

 うつ伏せに寝転ぶ来栖の臀部に、またがるように座りながら指圧する。
首周りや肩、背中がやや硬い。座る時間が長かったからだろう。

 しかし、このシチュエーションはなんだ。
スク水姿の来栖に触れるたびに、興奮度が高まり続ける。
既にパンツ内は暴走機関車状態だ。

「ねえ、蒼太君。腰もお願い」
「へいへい。尻もマッサージしてやろうか?」
「お任せするわ」

 腰部の揉みほぐしには、指先はなく手の腹を使用する。
水着のザラッとした感触が伝わってくる。それと同時に、来栖の体温も伝わる。

「力加減は大丈夫か?」
「いいっ! もっと激しくして! いっぱいちょうだい! あぁんっ!」
「変な声出すな。それワザとだろ」

 臀部のマッサージは片方ずつ。両手を重ねて回転させるようにほぐす。
見る人が見れば痴漢行為そのものだが、実践するお店も多いと聞く。

 スク水の薄布から、来栖のプックリしたお尻の感触を味合う。
自分が今、マッサージをしているのか、エロ行為中なのか微妙な気分だ。

「大臀筋って言うのよね? ほんとに蒼太君ってテクニシャン!」
「少しは楽になったか?」

 来栖は一度起き上がって、ベッドに座ったまま伸びをする。
サイズが小さめの水着だ。それによく見ると、ほつれや毛玉がある。
こんな中古品を、どこで仕入れて来たんだろうか。

「ありがとう。すごい楽になったわ」
「俺はその水着のせいで元気になってしまったぞ……」

 ゴールデンウィークのお土産パンツ。ピンクの文字入り。
金剛棒の部分は前に大きく張り出している。まるで、威嚇するカブト虫みたいだ。
来栖が滑り込むように、俺の股間に顔を突っ込んで来た。

「すごいね。大きくて熱くて、ちょっと臭い」
「顔を擦りつけるな! 臭いは余計だ!」
「次は蒼太君の番ね。ブルマのときみたいにする?」
「いや、今日は来栖のお尻な気分だ」
「ぷっ! お尻な気分って。わかった。ただし、水着は脱がさないでね」

 背を向けた栗栖は、ゆっくりと四つん這いの格好になった。
パンツを汚してしまうと、花穂姉ちゃんから疑われてしまう。
俺は来栖に許可を取らず、そっとパンツを脱ぎ捨てた。

 背後から来栖の体を抱え、尻の部分にペニスを押しつける。
そこからは本能の赴くまま、快楽を貪るように動く。
両手に伝わる来栖の柔肌よりも、大好きなスク水の生地が異常に興奮度を高める。

「来栖……う……」
「蒼太君。気持ちいい? スク水興奮する?」
「うん。んはぁ、はぁ……出そうだ」

 ベッドの汚れを嫌う来栖に気を遣ったのか、本能のままなのか……
シーツに落とさないように、すべてをスク水の上に出し切った。

 そして、すぐに手元のティッシュで拭き取って処理を行う。
水着の上と自分のペニスに付着した精液を、ティッシュに包んでゴミ箱に投げる。
足元に脱ぎ捨てたパンツを穿き直した。

「今日はいろいろ混乱させてごめんなさい。スッキリしたかしら?」
「はぁ……はぁ……お前なりに慰めてくれたんだろ?」
「そうかもね。うわ、いっぱい出した? 背中とお尻ベトベトする」
「シーツにはこぼれてない。もう全部拭き取ったぞ」
「ちょっと着替えて来るわ」

 軽快にベッドから立ち上がった来栖が部屋を出て行く。
すぐに隣りの部屋を開く音が聞こえた。またコスプレだろうか。
いろいろと思考を巡らせると、眠気が襲って来る。




 裸のまま仰向けになり、天井を見ていると来栖が部屋に戻った。
俺の隣りに、ものすごい勢いでダイブしてくる。

「おわっ!! 危ないだろ! って、お前、裸!?」
「蒼太君……布団掛けて。あとはわかるよね?」
「いいのか?」
「うん。来て」

 バムバムとベッドがリズムを刻む度に、来栖は悲鳴に近い嬌声をあげている。
布団の中で来栖は四つん這いとなり、そこに覆いかぶさるように体を接合させる。
左右の乳房を手の中におさめ、来栖が言う突きなさいを実践中だ。

 突き込んでは引いて、また深く突き込むという作業が暗闇に包まれた部屋で続く。
やがてやって来る噴出しそうな欲求を我慢できそうにない……

「……く、来栖! 俺、もう出るっ……で、出る!? あれ?」
「あ、起きた? 蒼太君、抱きついていきなり寝るんだから……」
「ん!? 寝てたのか俺? 夢!? 来栖、俺とのエッチは気持ちよかったか?」

 来栖は下着姿、俺はパンツ一枚でベッドに寝転んだ状態だ。
性行為の痕跡がどこにもない。やはり、夢だったようだ。

「なに言ってるの? そんなことしてないし、今はできないって言ったでしょ?」
「……夢決定か……」

 腕につけた端末がピコピコ光っている。時間は午後一〇時前。
気疲れしてしまったのか、来栖のベッドで寝落ちしていたようだ。

「変な夢見てたでしょ? 来栖、来栖ってわたしの名前呼んでたけど?」
「お前が全裸でベッドに飛び込んで誘惑する夢見たぞ……」
「じゃあ、ギリギリセーフね。出るって言ってたから」
「あ、ちょっと出たかも。テッシュくれ」
「下着の上からなら……」

 優しい手つきで来栖がパンツの膨らみに手を触れ、それを上下運動させる。これが慰めになっているのかわからないが、結局パンツが汚れたことに変わりない。








◇◇◇








  五月二七日、午後一〇時過ぎ。花穂姉ちゃんからのメールを返信した。
俺の帰宅が遅くなっているのを心配しているらしい。もうすぐ帰ると伝えた。

「来栖。俺は塁姉に会う約束を取りつけて、なんとか話を聞き出すよ」
「そうね。君がそれを知りたいのなら塁さんから聞くべきね」

 ゴロリと寝返りをうって、こちらを向きながら来栖が答える。

「共有ボックスはミコ先輩となんとかしてくれ」
「考えているのは超短時間のアカウント乗っ取りでログインね。ログインさえすれば、中身を丸ごとコピーするだけの話だから」
「ん? なんだ結構簡単そうだな……」
「簡単じゃないわ。御子柴君の手を借りないとできないし、ログイン場所の特定を避けるために使い捨てのパソコンと公共無線LANを利用する必要があるわ」

 この手の話はさっぱりわからない。要するに不正アクセスと言うやつになるのだろうか。
そこまでして姉二人が俺について話していることを知る必要があるのか……
最早、自分自身でもわからなくなっていた。




「塁姉から話を聞けたら報告しに来るよ」
「わたしもなにかあれば連絡するわ。またね」

 来栖邸を出たのが一〇時半、自宅の前に着くと一階と二階の明かりがついている。
玄関を入って靴を履き替えるが、出迎えはないようだ。

(――風呂かな?)

 いったんリビングへ入って、そこから浴室がある奥へ向かうと音がない。
どうやら風呂場にもいないようだ。俺は入浴することにした。

「――なんか今日は疲れた……はい?」

 風呂場の電気をつけようとドアを開いたときだった。
浴槽が緑色に光っている。すごく不気味な感じだ。
そして、花穂姉ちゃんが驚いた顔をして、こちらに気づいた。

「うわっ!! 蒼太……襲いに来たの?」
「違うって……電気ついてないし、物音しないから……」
「ほら、これ見て。光る入浴剤、加奈ちゃんにもらったんだ。加奈ちゃんの伯父さんが海外で買って来たんだって!」

 加奈子さんの伯父さん、俺の実父で来栖の養父か……
とにかく風呂場は先客がいるので退却しようとしたが、姉は首を横に振っている。

「姉ちゃん、タオル巻いてないだろ」
「暗いからいいじゃない。それに蒼太はわたしに反応しないポンコチンだしさ」

 なんだそのポンコツとチンチンを合体させたような言葉は……
俺は気にせず暗い洗い場でシャワーを流し始めた。

「花穂姉ちゃん」
「なに?」
「最近、おっぱいでかくなってない?」
「蒼太のスケベ!」
「ちょっと揉んでいい?」
「蒼太流に言えば却下!」

______________________________
あとがき
※「あねあにみっくす双撃っ」終了です。
※次は最終章に向けた登場人物紹介が入ります。
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