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フューネの祝日・当日

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舞踏会当日です。
でも、旦那様は今日もギリギリまで仕事らしいです。

ちょっと休んじゃってるので、申し訳無い気がします。

なので、旦那様の出勤を隠れてお見送りです。
セバスと何か話してますね?
ここからでは聞こえません。
何話してるんでしょう?




■■■セバスとジークフリードの会話■■■

「……呉々も、今日は舞踏会以外でミリアから離れないでくれ。」

「御任せ下さい。奥様も本館もこのセバス、身命を掛け御守り致します。…………全て、御話し下さり有り難う御座いました。」

「…………直ぐに話せず……悪かったと思っている。セバス……頼りにしている。」

「はっ…………。旦那様もお気を付け下さい。」

「ああ、では行ってくる。」

「行ってらっしゃいませ。」




セバスさんが頭を下げるのに合わせて、心の中で「行ってらっしゃい。」を言います。
旦那様が居なくなるのと同時に、セバスさんがこっちを向いて笑いました。

「その様な場所ではなく、こちらで御見送りされれば旦那様も喜ばれると思いますが?」

…………バレてた~。

「べ、別に喜んだりは……しないと思うよ?」

「ふふっ、そう思われますか。」

「思うよ!」

なんせ、お子様ですからね!
私は…………自分で思っておいて何故か凹む。

「……ああ、そうでした。今日の夜は皆、カッツェの酒場を手伝いに行く事になって下りますので、奥様は舞踏会を楽しまれて来て下さい。」

「……みんな?」

「バンズとルック以外です。私とビルは会場へ御供させて頂きますので。」

…………それ、おかしくない?
お祭りで酒場が混むのは分かるけど、それなら料理人が必要なのでは?

「建前の様なものですよ。お祭りですからね、休暇です。」

それでも何か納得いかない……。
いや、休暇は必要ですよ?
私だって、舞踏会が無ければ街の方に行きたいですからね!

悶々としてたら、チェリエが私を呼びに来ました。

「ここに居たのね!ほら、急いで隅々までピカピカに磨きあげるわよ!!」

「えっ!?今から?早くない?」

「全然早くないわよ!」

チェリエがグイグイと私の腕を引っ張ります。

「…………お手柔らかにお願いします。」

「ふっ、メイドの辞書にその言葉は無いわ!!」

…………んな、バカな~~~!?



メイドのみんなに夜の事を聞いてみました。
今は入浴後のマッサージ中です。

セリナとマリエは2人で散策(飲み歩き)。
カリナとケイトはカッツェのお店の手伝い。
ルメインは(他の屋敷のメイドと)良い男探し。
チェリエは出掛けないと言ってます。

「……チェリエも行ってきたら良いのに?」

「ん~。行くならミリアと行きたいし、後夜祭でも充分でしょ?それにミリアの事だから、直ぐに帰ってくるつもりでしょう?なら、私くらいは居てあげるわよ。」

嬉しい事を言ってくれます。

「なんで、そんな事聞いてきたの?」

「な~んか気になるのよね~?セバスの言動が。ねぇ、今までもフューネの祝日は休みだったの?」

私の台詞にセリナさんが答えます。

「自分から休暇を出せば……そうですね、今年が初めてです。セバスから休暇を言ってきたのは……。言われてみれば、おかしな事ですわ。」

「……休暇の事は、たぶん旦那様も承知してるのよね。朝から2人でこそこそ話してたし……でも、セバスが必要だと判断した事なのよね?気にはなるけど、従う方が良いと思うからみんなは楽しんできて。」

「なら尚更、私は残るわよ。何か有れば私が連絡役にでもなるから!」

チェリエの後にケイト、カリナ、ルメインが続けて、

「ふふっ、ではルックを絞めましょうか。」

「そうです。ルックなら……。」

「1番簡単に吐きそ~(笑)」

この前の変装と言い……。
何かルックが良いように使われ始めてる気がします。
祈っとこ!
南~~無~~。





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