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7巻

7-2

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 ドアが開いて、メイドの格好をした若い女性に中に案内される。

「お客様、初めてですよね?」
「おう」
「ウチのパスタ先生は人を見抜く目が半端じゃないので、一目見ただけで適職をお当てになります。驚かないでくださいね」
「パスタ先生って名前に驚きそうなんですけど」
「なにかおかしいですか?」

 ああそうか、発音が似ているだけで食べ物のパスタを指しているわけじゃないんだよな。それでも噴き出しそう。
 廊下の奥に広い部屋があり、そこの中央に机と椅子を置き、パスタ先生が腕を組んで座っていた。
 年齢は意外にも二十代なかばくらいの女性だった。こんな若い女に適職判断なんてできるのかと疑問を覚えた刹那せつな、彼女が口を開いた。

「盛り上げ師」
「……ん? なにか言った?」
貴方あなたの適職、申し上げました」
「パスタ先生は、盛り上げ師が貴方の適職だとご判断なさいました」

 秘書が真面目な顔で告げるのだが、俺としては素直に受け入れられない。なんなの盛り上げ師って……

「ご説明しますので、お座りください」

 従って、パスタ先生の前に座る。

「盛り上げ師とは、サポート職に当たるものです。頑張っている人に対して、はげましの言葉をかけたり笑顔を向けたりするのです」
「パスタ先生、ふざけてる?」
「ふざけてなどいません。貴方も経験がありませんか? もう休みたいと思ったときの頑張れの一言。それで踏ん張れたことがあるはずです」

 なくはないが、疲れたときは素直に休ませてくれたっていいんじゃないの。

「人の気分を盛り上げることに貴方はけてます。というか向いています。そのように生きてはどうでしょう。現在のお仕事は?」
「特に定まったものはなく、ブラブラと」
「では今日から人に職業を訊かれたら、盛り上げ師と名乗りましょう」

 とんでもない罰ゲームが来ちゃったよおい……
 でもパスタ先生は至って真剣なので、俺も反論しづらい。結局押し切られて、俺は本日より盛り上げ師を名乗ることとなった。
 パスタ先生いわく、ハイテンションでいることがまず大事らしい。そして、恥を捨てることも忘れちゃいけないとか。意外と大変そうで困る。


  ◇ ◆ ◇


 スライムたちと空を十分楽しんでから自宅に帰る。陽は落ちてすっかり夜になっちまったな。自宅に帰ると、イレーヌやサラがご飯作りに忙しそうに動いている。
 ルシルとミーシャはなにか恋バナっぽいのに花を咲かせ、クロエは庭で剣を振っていた。
 俺がソファーに座ってぼんやりしていると、スラミが話しかけてくる。

「ねえおやびん、本当に盛り上げ師なんてのになるわけ?」
「それなんだけどよ……どうなんだろな」
「別におやびんは無職だってかっこいいと思うわよ」
「おいらも、そうおもいます! おやびんはむしょくでもかっこいいです!」
「無職のおやびん……かっこいい……」

 うん、みんなあんがとな。だが無職連呼されると、俺のハートが若干痛くなってきたぜ。
 しかしまあ、自分の人生を振り返れば、俺は誰かを真剣に応援するってことをしなかったように思う。
 運動会でも人が走ってるときは耳ほじってたし、スポーツ観戦でも声援を送るなんてことはほぼなかったかも。
 そこで俺は立ち上がって、キッチンに向かう。テキパキとイレーヌが料理をして、サラがそれを見て技術を吸収しようと真剣だった。二人とも若いってのに健気けなげだね。
 俺が十代のときなんて、楽することしか考えてなかったってのによ。

「二人とも頑張ってんなー」
「ご主人様、もうすぐできますよ」
「わたしも、少しだけど手伝ってます。ジャーにも食べてほしいです」
「おう。そんじゃ、そんな二人に俺からこれを贈らせてもらう」

 俺は大きく息を吸う。応援のやり方なんてわからないので、昔見たものを見様みよう見真似みまねで行う。

「フレー、フレー、イレーヌ! フレー、フレー、サーラ! フレッフレッイレーヌ、フレッフレッサーラ」 

 適当に手を水平に動かしたりして応援団長みたいな真似事を行う。一分くらい続けたら二人ともきょとんとした顔をしていたな。
 そしてとんでもなく恥ずかしいんですけどこれー! 馬鹿にされることも覚悟したんだけど、意外にも二人の言葉は温かいものだった。

「いいですね! なんだか私、元気出てきちゃいました」
「わたしも。リズムもよくて、背中を押される感じがしました」
「マジか……」 

 でもこの二人はだいぶ優しいからな。遠慮しているって可能性もある。そこで俺は庭に出て、今度は汗を流しながら素振りするクロエを応援してみた。
 同じようにフレーフレーと声をかけると、心なしかクロエの振りが鋭く、力強さが増したような気がした。

「いまのはなんなのだ? なんだか、すごく力が湧いてきたのだが」
「エッ、マジで言ってんの?」
「うむ、本気だよ。今、実は疲れててもう練習をやめようと考えていたのだ。しかし応援されてからまた力が湧いたようだった」

 冗談でもお世辞でもない。クロエは真面目に話している。となると、パスタ先生が言うように、俺には本当に盛り上げの才能があるのだろうか?
 部屋に戻り、キャッキャはしゃいでいるスラパチたちに俺は話しかける。

「なあ、おめーらってバチ持てるか? 太鼓たいこのバチだ」
「頑張れば持てる気がしますー」
「よし、いっちょやってみますか」

 翌日、俺はスライムたちとグリザード中を回って楽器を探した。取り扱ってる店はさすがにほとんどなかったけど、貴族相手に商売する店があったのでそこで太鼓に似た物を購入した。
 バチを三本購入して、野原に移動して練習を始めることにする。

「おやびーん、おいらたちはどうすればいいです?」
「役割を分けよう。スラパチが太鼓を叩くだろ、スラミとスライレがバチをぶつけ合う」

 スライムはバチを一本しか持てないので、一人じゃバチ叩きでカンカンした音は鳴らせないのだ。
 試しに教えてやらせてみる。

「いきますよー」
「準備オーケーよ!」
「……任せて」

 ドン、ドン、ドン、カカッカッカッ!
 ドドン、ド、ドン、カカッカッカッ!

「うぉおおおおおお、いいじゃねえか!」

 なにか日本の祭りを思い出してくる。ここに俺の発声を乗せて、何時間か練習した。すると、いつでも何回でも完璧な応援をできるまでに成長する。
 満足してグリザードに帰ると、入り口のところで女性陣五人と出くわした。

「どっか行くのか?」
「いいところにいたわジャー。実はね、お父さんから魔物退治をお願いされたのよ」

 ルシルいわく、父親、つまりフォード公爵から直接依頼を受けたらしい。つい先日、グリザードの近くの草原でケンタウロスの群れが発見され、放置するのは危険だと判断したとのこと。

「俺らも行くわ」
「ありがと!」

 ケンタウロスは凶暴だと言うが、この五人なら何の問題もなく退治するだろう。だから俺は、応援に専念してスライムたちとの練習の成果を見せる。
 移動すること二時間ほど、野原に着いたので魔物を探す。広いのでそう簡単には見つからないかもしれない。
 ケンタウロスは上半身が人間、下半身が馬という肉食の魔物で、小動物や他の魔物を弓で狩って腹を満たすのだとか。
 ウロウロしていると、十体ほどでぐまを追いかけ回しているのを発見した。全員上半身は五十代くらいのひげ生やしたおっさんで、情報通り弓矢を扱うのもいれば、槍を手にしているのもいた。
 しかし、どうも様子がおかしい。ゲラゲラ笑いながら小熊を追っているのだ。嗜虐的しぎゃくてきなんだろうね。狩り自体を楽しんでいるみたいだった。

「では、まず私が」

 ビュッ、とイレーヌからられた矢が飛んでいき、ケンタウロスの目玉に命中する。その見事な腕前に俺は拍手するわけだが、スラミから指摘が入る。

「ちょっとおやびん! 応援しなくていいの」
「あっ、そうだったわ」

 やべえ、普通に忘れるところだった。あちらも俺たちに気づいて本格的に戦闘が開始されそうなので、声援を送る準備に入る。いや戦えよってツッコミが入りそうだけど、あいつらなら俺がいなくても余裕なはずだ。
 クロエが雷纏剣らいてんけんで敵を斬り伏せ、ミーシャが風魔法で吹っ飛ばし、ルシルが多様な魔法で翻弄ほんろうし、サラが大剣でばったばったと敵を始末していく。
 俺はスライムと一緒に彼女たちにエールを送る。
 フレーッ、ドン! フレーッ、ドン! 
 フレッフレッ、ドンドン! フレッフレッ、ドンドン!

「やれる、お前らが最強だ、フレーーッ」

 結局、俺がフレーしか言わないうちに戦闘が終了した。これ応援必要ありました? くたばったケンタウロスどもを眺めながら俺は嘆息する。

「ご主人様、ありがとうございました。おかげで、誰も怪我することなく勝利を収められましたよ」
「イレーヌゥゥ……」

 相変わらず良いやつだなー。他の皆も何だかんだで応援が力になったと口にしてくれる。もうやめようかと思ってたけど、まだ続けてみよう。


  ◇ ◆ ◇


 盛り上げ師を名乗ることにしてから一週間が過ぎた。
 俺は相変わらず、スライムと一緒になって誰かを応援し続けている。
 イレーヌたちはもちろんのこと、冒険者のザックの依頼についていってドンドンやったり、元転生者のタケシのコスプレ店でフレーフレー叫んでみたり。
 まあたまにはウザがられたけど、応援していて気がついたことがある。それは、人を本気で応援すると、そいつが成功したときに自分も嬉しくなるのだ。
 スラパチがおもしろいことを言う。

「つまりよろこびは二倍ってやつですねー」 

 実はいま、スライムと一緒に空を飛んでパスタ先生のところへ向かうところだった。案外自分には向いていたと報告したくてな。

「人を盛り立ててると段々気持ちよくなってくるの、何だろうな」
「おやびんは、やっぱりむいてるんだと思いますー」
「あたしたちも楽しいわよね!」
「バチ叩くの……楽しい」
「おう、着いたぞ」

 パスタ先生の自宅前に降りると、俺はとある違和感を覚えた。人がほとんどいないのである。前は行列ができていたってのに、もしや今日は休業日だろうか?
 違う、ドアの前に答えがあった。『廃業しました』と貼り紙があって、俺は硬直した。

「おいおい、いきなり廃業ってどういうことだよ……」

 とにかくドアをドンドンと叩いたところ、中からあの秘書の女性が出てきて、申し訳なさそうに頭を下げる。

「先生はもう、遠くの地へ旅立たれました」
「遠くって、なんで急に?」
「夢の中でお告げを聞いたらしく、自分の天職につくために出ていかれたのです」

 人に職業アドバイスするのが天職じゃなかったのだろうか? ともあれ、俺はパスタ先生が何の職業についたのかを尋ねると、彼女は少しためらってから答える。

さんぞくです」
「なんだって?」
「信じられないのも当然ですよね。私も止めたのです。でも先生は一度言い出したら聞かない人でして……もう一度言います。先生は山賊になるために旅立ちました」

 冗談ではないようだ。しかしなんだって成功している職を捨てて自ら悪党に成り下がるのか、俺には理解不能だった。

「……先生は常日頃から葛藤かっとうを抱えていらっしゃいました。気軽に始めたこの商売が当たってしまい、人々から感謝されることに耐えられなかったのです」
「でも人々を幸せにしたのは事実じゃねえか。俺だって盛り上げ師のことを教えてもらった」
「全部テキトーです」
「は?」
「なにもかも、テキトーに先生は話していました。それらが奇跡的に、たまたま、連続して当たっていただけなのです」

 にわかには信じがたいことだけど、それが真実なのだと秘書は話す。申し訳なさげに何度も頭を下げられては、俺も責める気をなくした。
 もうパスタ先生はここには戻ってこないらしいので、俺はモヤモヤした気分のまま引き返すことに。

「おやびん、げんきだしてくださいね」
「あ、ああ、気を遣わせて悪いな。俺なら大丈夫だぜ、全然気にしてねえからさ」

 というのは半分嘘で、本当はわりとショックを受けている。これから盛り上げ師として生きていこうと思ってたのに、なんなんだよパスタのやつ!
 どこかで会うことがあったら、アルデンテにでて食っちまうからなーっ。




 2 寄り道も悪くない


 イレーヌっていうエルフは、本当に働き者だと俺はいつも感心している。料理だってなんだって上手だし、なにか新しいことを教えると綿わたが水を吸うように覚えていくのだ。頭脳明晰ずのうめいせきな上に性格が素直なのが良いのかもしれない。
 とある平日、イレーヌが買い物に行くっていうので俺も一緒についていくことにした。

「たまには荷物持ちくらいしねえとな」
「眠くないですか? 昨日は遅かったみたいですけど」 

 ザックやタケシといった悪友を家に招いて遅くまで飲んでいたのだ。

「平気だぜ。せっかくだし今日はいろいろ買ってくか」
「はい!」

 今までの冒険のおかげで金はたっぷりあるので、そこまでお金にシビアにならなくてもいい。まずでっかい肉を買いに行く。もうかたまりで買っていく。いのししくま、牛、あとはオークの肉など。異空間につながってる黒袋くろぶくろの中へ放り込んでいく。
 次は果物も購入する。

「ご主人様、果物は健康にいいらしいですよ。いっぱい食べてくださいね」
「ああ、でもイレーヌの方こそいっぱい食わなきゃダメだぞ。成長期なんだから」

 胸はこれ以上大きくならなくていいんだけどね? 
 しかし、話をしているとイレーヌはかなり健康意識が高い。理由を訊けば、俺のためだからって言うから泣かせる。

「邪竜の体で強くても、無理をしたらやっぱりあとでつらい目にあうと思うんです。だから日頃の食べ物を気をつけるのがいいのかなって。でも勉強不足でよくわからなくて」
「すまねえ、いろいろと。俺がこっちの世界に来る前に読んだ本の知識で良ければ教えるわ」

 健康に良い! とうたう本は腐るほどある。○○さえ食べれば健康になれる! とかな。でも結局のところ大事なのは、主観じゃなくて客観的な科学データなわけだ。
 それでいくと、健康に良いと言い切れるものってのは相当に少なくなってくる。

「結局、五、六くらいしかないんだよ。野菜、魚、果物、ナッツ、オリーブオイルあたりだな」
「ナッツは、くるみなどですか?」
「カシューナッツ、アーモンド、くるみあたりらしい。あっ、あと茶色い炭水化物も良いって結果が出てるらしいぜ」

 パンかと訊かれたので首を横に振っておく。食パンとか白米とか精製されたものは基本的に良くない。つっても、こっちの世界の精製技術は日本に比べれば甘いが。

「パンであれば、いわゆる全粒粉ぜんりゅうこっていう小麦そのものをフルで使ったパンなんかだな」

 米にしてもパンにしても、まずいところは抜いていところだけを食う、ってのが俺たちのいた時代の食べ方だった。リンゴでいえば、皮剥いて中だけ食うみたいな感覚だろうか。
 けど、それだと栄養が抜ける上、血糖値なんかが跳ね上がってしまう――と本には書いてあった。
 基本的に俺は、人様の知識をドヤ顔で語るのが得意だったりする。
 超かっこ悪いね、うん。

「やっぱりご主人様は頭が良いです! 普通、本で読んだ内容をそこまで覚えていませんよ」
「なんかしら自分に関係することは、忘れないのかもな。名前だけは、どうしても思い出せないんだけどよ」
「きっと、カッコいい名前だと思います」

 どーかね。いまのもジャーだしな。日本行ったら絶対炊飯器と間違えられると思うんですけど。
 と、ここでイレーヌがなにかに気を取られていることに気づく。視線の先には、キャピキャピと楽しそうにハシャギながら歩く少女たちがいた。
 ルシルの通ってる魔術学校の生徒か。ああそうか、羨ましそうにするのも当然だよな。

「学校、通ってみたいか?」
「いえ、私は家事や買い出しをするのが好きですから。それに、クロエさんの冒険者稼業の手伝いもありますし」

 イレーヌはよくクロエと一緒に依頼に出かける。将来の職業候補に冒険者も入っているのだろう。

「無理すんなって。冒険者やりながら魔術の勉強したっていいだろ。おまえの弓魔法ゆみまほうは人間じゃ使える人が少ない。学校じゃ人気者になれると思うぜ」
「……でも」
「俺に任せておけばいいのよ」
「ありがとうございますっ」

 イレーヌの表情がパァァと明るくなった。やはり通ってみたかったのだろう。
 さて、イレーヌに負けず俺の顔もニタァとなる。
 前方から見知った顔の美人がやってきたからだ。

「ようシエラ!」
「こんにちはシエラさん」
「あら」 

 シエラは冒険者ギルドで受付嬢として働くスーパークール美人でありながら、相当なレベルの召喚士でもある。神々の手下である天使グリエルに、このグリザードが襲われたときに活躍した人物の一人だ。

「これから出勤か、頑張れよ」
「貴方は、最近ギルドに来ないのね。別にいいけれど」
「まーそのうち行こうかね」
「待っているわ」

 さて、買い物も済んだので自宅に帰ることにした。リビングに入ると、ルシルが本を読んでいたので、イレーヌが魔法学院に通えないかと相談をする。冒険者の活動などもあるので、本格的に毎日通うとかではなくて、時間のあるときに学べる形が望ましい。

「うちは基本、中途入学とかは認めてないのよね」
「やっぱ厳しいか」
「うーん、でも何とかなるかも。理事長に頼んでみるわね」
「すまんな、よろしく頼む」

 ルシルはこれでなかなか交渉力がある少女だ。案外上手くやってくれるかもな。期待してるぜ。
 安心したのでソファーにうつぶせになり、スライムたちに背中でジャンプしてもらう。
 この適度な刺激がマッサージになるのだ。

「そういえばおやびーん」
「なんだ~?」
「サラさんが、おやびんのことを探してましたよ? ついさっき外に出かけていきました」

 サラは別大陸から来たばかりなので、まだわからないことも多いはずだ。俺に聞きたいことがあっても不思議じゃない。

「んじゃ、ちょっと行ってくるわ」
「おいらたちもいきますー!」
「よっしゃ、行くぞ」

 スライム三体を連れて俺は街へ繰り出す。銀髪で大剣背負った少女ってのは珍しいので、通行人に尋ねながら行けばすぐに場所を特定できるだろう。
 ちょうど武器屋から出てきたサラと会うことができた。

「一人で買い物か」
「いえ、今日は武器の手入れを。ちょうどいま終わったので、これから少し狩りに行こうと思ってました。ジャーを探していたのは、歯ごたえのある魔物がいる場所なんかを教えてほしかったのです」
「そういうことな」

 グリザード周辺は比較的弱い魔物が多い。ゴブリンあたりじゃ雑魚ざこすぎて、相手にならないってことだろう。

「それなら良い場所があるわよ。おやびんたちがいなくなってから、魔物が活性化してたところがあるの」

 スラミが言うには、そこそこ強い魔物もいるらしいので、俺たちはその場所へ向かうことにした。

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