わらびもち

わらびもち

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 人を好きになるという事に何の意味があるのだろう。どうして、神様はそんな機能を与えたんだろう。 互いに好意といった鎖に巻かれて、互いに求め合って貪って……それで何が満たされるんだろう。 気持ち悪い、好意なんて存在しない方が良いんだ。 私は、私すら好きにはなれない。 「他人様の恋愛をゴミを見るような目で見るのね、貴女」 放課後の教室、人気(ひとけ)が無いからと私を無視していちゃつく男女にイラつきを覚えて出ていくと1人の女子生徒が私に話しかけてきた。 「恋愛が嫌い?」 さらさらの長い黒髪が夕暮れの光のせいか艶めかしく、小さな耳に髪をかける仕草が色っぽかった。 「誰が他人の色恋見て気分よくなんのよ、バッカじゃない」 慌てて彼女から離れて、帰ろうとする。 「ねぇ」 彼女が私を追い掛け、手首を掴まれる。 規則通りの長さのスカート丈がふわりと揺れて舞っているみたいだ。 「放して」 階段を降りようとするが降りられない。 「貴女、女の子が好きなの?」 「は?」 心臓が止まりそうになった。 何で……知ってるの。
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小説 185,357 位 / 185,357件 ライト文芸 7,564 位 / 7,564件
文字数 5,044 最終更新日 2024.05.26 登録日 2024.05.16
世界の破滅を望む原初の悪魔【原罪】と原罪から生まれた七つの悪魔【七つの大罪】その他勢の悪魔。 世界の存続の為に悪魔を祓う為の存在【祓魔師】が集う組織【祓魔師派遣機関ロゴス】。 二つの意志により世界争奪戦【聖戦】が始まり 2020年7月7日、日本の都市が原罪の暴走により消滅する【厄災】。 原罪の放った呪いの中で生き残った主人公榎川月綺(えのかわるちあ)は裏切り者と原罪に恨まれ呪われた肉体を失った悪魔、七つの大罪・憤怒の罪ルナを物心ついた頃から自身の身体に宿していた。 厄災以前の記憶はなく魔法が使える理由も不明。 原罪に襲われ祓魔師に助けられるが生きる目的も無く、月綺は生きる目的を探す為、ルナは原罪との繋がりを断ち死ぬ為に互いに協力して無所属で原罪を完全に倒す事を目標に動き始めた。
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文字数 33,905 最終更新日 2024.05.25 登録日 2024.05.15
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