1
件
銀色の髪と淡い青の瞳。
悪しきものにはに剣を振るい、
正しきものには相応の褒美を与える。
雪の降る夜を思わせるその容姿と、感情をほとんど表に出さない冷静さから、社交界ではいつしか「白銀の公爵」と呼ばれるようになった。
__________そんな白銀の公爵だが、屋敷に帰ると…
「ただいまリリアたん、今日も最高に可愛いでちゅうねぇ♡♡あああっ、神様ありがとう!!パパは今、世界で一番幸せでしゅ!!♡♡♡」
「パパ、お仕事おつかれさま……でも、ちょっと苦しいよぉ」
雪の降る夜を思わせるその美しい銀髪を振り乱し、アルフォンスは壊れ物を扱うような手つきで愛娘のリリアを抱き上げ、頬をすりすりとし始めた。
「その困ったお顔も国宝級に愛おしいよぉおお!! もうパパちゅってしちゃう♡♡ ほら、ちゅう~~♡♡♡♡」
「ふぇぇ、ちゅうはだめー!」
頬や額に容赦なく降り注ぐキスの嵐に、リリアは抵抗しつつも、すっかり諦めた顔で明後日の方向を眺める。
何を隠そう、社交界の人間が見たら卒倒しそうなこの光景も、ローゼンベルク公爵邸では日常茶飯事であった。
これは娘を溺愛しすぎるばかり立派な親バカへとなったアルフォンスと、なんだかんだその溺愛に慣れてきているリリアのお話。
文字数 6,418
最終更新日 2026.08.24
登録日 2026.08.22
1
件