八坂 葵

戦争で食糧難の煽りを受ける孤児院。 最後の鶏が亡くなり、残った卵を育てるか、食べるか、子どもたちは二手に分かれる。 幼い子たちのためにどうしても卵を育てたい『僕』は、夜中に卵を盗んで森へと逃げ込む。 しかし孤児院の仲間が追ってきて...... 孤児院の希望を守るために奮闘する『僕』と、魔女の『お姉さん』が出会うことで、奇跡のような日常が生まれる、温かく胸を打つ物語。

夜になると星が落ちてくる町があった。 そこで「わたし」は、当たり前のように星を拾い続けていた。 けれどある夜を境に、星は落ちてこなくなる。 失われた光と、あとから気づくものを描いた、静かな童話。

五歳で目覚めた前世の記憶。 胸に宿ったひとつの願い。 「自分の魔導具でみんなに笑顔を届けたい」 作りたいのは便利さじゃない。 涙を笑顔に変える、たった一つ、その人のための魔導具。 前世持ちでも手は傷だらけ。 焦げた素材が積み上がり、 悔し泣きする普通の女の子。 それでも立ち止まらない。 みんなの笑顔をつくりたいという気持ちは、誰にも負けないから！ じゃじゃ馬少女が“笑顔の魔法”を形に変える 不器用で、まぶしい錬金術スローライフ成長譚 ここに開幕！

　世界を敵に回しても、姉さんだけは 私が守る。 ――たとえ、世界の方を壊すことになっても。 　魔法が全てを支配するエリート学園。 　そこには二人の対照的な姉妹がいた。 　誰からも愛される最強の魔導師の姉・フィオナと、魔力を持たず誰からも見向きもされない「落ちこぼれ」の妹・セレナ。 　だが、誰も知らない。 　姉が学園の闇に狙われ、孤独に戦っていることを。 　そして――妹こそが、この学園で最も危険な異端者であることを。 　セレナの正体は、既存の魔法理論を凌駕する魔導具を開発する、規格外のエンジニア。 　彼女は姉を守るため、その頭脳とギミックを解放する。 　不可視の結界をすり抜けるドローン、禁呪さえ無効化するジャミング装置。 『魔力がない』という最大の欠点を『魔力探知に引っかからない』最強のステルス性能に変え、妹は暗躍を開始する。 　表では姉の背中に隠れながら、裏では襲い来る敵を次々と処理していくセレナ。 　やがてその凶行は、学園の支配構造そのものを揺るがし始め……。 「魔法？　古いですね。これからは物理の時代ですよ」 　最強の姉と、最凶の妹。 　二人が手を組んだ時、学園の常識は音を立てて崩壊する。 　姉妹の絆が世界を革命する、痛快・学園ファンタジー！ 【※本作について】 本作の主人公「セレナ」は、別連載『じゃじゃ馬セレナの不器用真っ直ぐ錬金術〜未来の誰かのための魔導具作り〜』の主人公と名前・外見を同じくするスター・システム（別世界線の同一人物）です。 性格や能力は異なりますが、本編を知らない方でも単独の物語として問題なくお楽しみいただけます。 ★12/29〜1/3までの年末年始・毎日更新（全40話）です！