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海の香りに誘われ、須堯 網代の記憶は十七歳の夏へと引き戻される。
激しい破壊衝動を秘める網代は、あの夏、美しい容姿と酷薄な心を併せ持つ異邦人ダミアンに出会い、ひと月を共に過ごすことになった。
執拗に網代を苛もうとするダミアンに、殺意を抑えきれない網代。初めはいがみあっていたふたりだったが、ダミアンが隠していた首の深い『傷』を見つけてしまったことをきっかけに、ふたりは徐々に倒錯的な共依存関係に陥っていく。
傷の秘密とともに暴かれていく家族の過去、エスカレートしていく嗜虐と被虐、重ねていく罪と嘘。
傷つけあい、求めあい、異常な形の愛を重ねながら破滅へ突き進んでいく2人は、やがてたったひとつの言葉によって引き裂かれていく。
※直接的ではありませんが、近親相姦を匂わせる描写があります。
※一部暴力表現が含まれますが、これらの行為を助長する意図はありません。
文字数 4,617
最終更新日 2026.09.28
登録日 2026.09.28
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