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光の神より聖剣を賜りし勇者。魔王征伐に出発す。 ……そんな華々しい英雄譚の始まりをよそに、王都の裏社会は今日も平常運転。ケチなチンピラも殺し屋も、我関せずと生きている。 そんな一人であった異端の魔術師・【拝み屋】シドの元にやったきたのは、旅立った筈の勇者様、の『霊』だった。 「え、勇者死んだの?」 助力を求める勇者の霊に乗り気になれないシドであったが、どうやらそうもいかない様子。貴族様神官様国王様の思惑もからみ合い、表舞台に引きずり出される。 「いや英雄とかどうでもいいから。俺はボチボチ働けてボチボチ稼げりゃそれでいいから。だからサッサと昇天しろや」 『そんなこと言わずにお願いします!』 しがない悪党を自称する男の物語は、果たして英雄譚となりうるのか。
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文字数 32,924 最終更新日 2018.12.27 登録日 2018.10.07
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