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紀元前三百二十三年、夏。バビロン。
世界を統べた偉大なる王、アレクサンドロスが急逝した。
公式発表はマラリア。だが、側近のレオンは知っていた。
昨日まで地図を広げ、共に未来を語っていた大王の瞳に、死の影などなかったことを。
そして崩御の直前、大王が自分だけに向けた、あの言葉なき「目線の伝言」の意味を。
大王の死後、バビロンは欲望渦巻く後継者争い(ディアドコイ)の地獄へと変貌する。
「悪いが、混乱を収めるために知恵を貸してくれないか」
レオンは柔和な物腰で組織の崩壊を防ごうと奔走するが、その有能さと大王の死への疑念は、野心に狂う将軍たちに疎まれ、彼は東方の最果て「バクトリア」へと追放される。
これは、歴史の闇に葬られかけた一人の若者が、知略と執念で「最強」の意味を上書きし、帝国を飲み込む真の後継者へと登り詰める、逆転の建国戦記である。
文字数 49,848
最終更新日 2026.08.14
登録日 2026.08.14
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