Tomomi

Tomomi

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ファンタジー 連載中 長編
遥か昔、世界は「大褪色(だいたいしょく)」と呼ばれる災厄に見舞われた。 空は灰色に染まり、大地は色を失い、人々の心から「創造の輝き」がゆっくりと削ぎ落とされていった。今や世界のほとんどの地域は、感情すら希薄な無彩の荒野と化している。 人々が唯一頼りにしているのは、「エクリエール」——古代の芸術家たちが生み出した、色と感情を宿す結晶体だ。エクリエールは周囲に色と生命の輝きをわずかに取り戻す力を持つが、時間とともに力を失い、「灰化(かいか)」していく。 主人公・リオ・アルカン(17歳)は、辺境の小さな芸術聖域で育った若き「彩筆師(さいひっし)」の見習い。 彼は生まれつき「心象視力」という特殊な才能を持ち、目に見えない感情や記憶を色と形に変換できる。しかしその代償として、自分の感情を絵に描き出すたびに、心の一部を失ってしまう体質だった。 ある日、聖域を守っていた最大のエクリエールが突然灰化を始め、聖域は半年以内に完全に無彩の荒野に飲み込まれる危機に陥る。 管理局から派遣された冷徹な女性彩筆師・セレナ・ヴォワールは、聖域のエクリエールを強制回収するために現れる。 彼女が語った衝撃の真実—— 「大褪色はまだ終わっていない。今も世界の中心『虚白の尖塔』で進行し続けている」。 リオは聖域を救うため、セレナと共に大陸横断の旅に出る。 道中、彼らは以下のものと出会う: 色を捨てて「無感情」を美徳とする異端の教団 エクリエールを独占し、支配体制を築く芸術貴族 自ら目を潰して「灰色の美」を追求する狂気の画家 失われた「原初の色彩」を求めてさまよう古代芸術家の残留思念 リオが筆を振るうたび、灰色の世界に色が戻り、花が咲き、風が歌い、人々の表情が豊かになっていく。 しかしそのたびに、彼自身の感情も激しく蘇り、抑えきれない「創造の衝動」が暴走を始める。 世界を救うために必要な「究極の芸術」とは何か。 そして、最後にリオが描く一枚の絵は、希望の色彩か、それとも全てを飲み込む虚白か——。
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文字数 8,131 最終更新日 2026.05.25 登録日 2026.05.25
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