EU再加盟へと揺れるイギリス…トランプが起こす“アメリカ離れ”、スターマー首相は決断するのか?

2026.05.08 Wedge ONLINE

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世論も動きつつある英国

 このラックマンの論説は、英国のスターマー政権が米国のトランプ政権との関係を憂えてEU再加盟の方向に政策を変更しようとしていることを指摘しているが、重要な指摘である。

 YouGov世論調査によると、米英両国が「特別な関係」にあると考える英国民は14%、米国に接近したいと考えるものは18%に過ぎない。他方、EUへの接近を望む人が 57%いるということであるが、英国人が同盟相手としての米国への評価を急激に下げていることが明らかである。スターマー政権がEU再加盟の方向に向かう可能性は相当あるのではないかと思われる。

 経済面でBrexitは英国に打撃を与えたことはあきらかであるほか、国内政治の面でも労働党は米国のトランプ政権に近いとされるリフォームUKに追い上げられている状況を転換する必要に迫られている。

常識はずれのトランプ

 トランプはイラン戦争を日英含む同盟国との協議をせずに始めたうえに、同盟国が米国を支援しないと非難をするなど、常識はずれの対応をしている。

 さらに、イラン文明を破壊し石器時代に戻すとの脅しをした。イランの橋や発電所を攻撃すると脅し、そういう民間施設への攻撃は戦争犯罪ではないかと聞かれ、「核兵器を持つことこそ戦争犯罪である」と答えるなど、米国は核兵器保有国であることを忘れた発言をしている。

 米国の一部で提起されている米国憲法修正25条(大統領が職務不能になった場合の規定)の適用に関する議論は、ヴァンス副大統領が反対するだろうから現実的ではないが、中間選挙への影響もあるので、進めていけばよいと考える。

 日本の米国との関係は、英米関係にも似た強い関係であるが、スターマー政権は良識的な政権であり、英国の今後の対米関係の進め方は、日本にも参考になるので、よく観察する必要があると思われる。

 

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