「一見いい人…でも実はサイコパス」の6つの特徴

少しでもおかしいなと感じたら、とにかく近寄らないこと(写真:bino/PIXTA)
人づきあいのうえで、コミュニケーションを取るのに困る人に出会うのは避けられないものですが、経済評論家の勝間和代氏によれば、そうした人に対しては、「避ける」ことよりも「出会ったらどうするか」を決めておくことが大切だそうです。
 
なかでも厄介なのが「DV加害者」や「パワハラ上司」になりがちなタイプの「困った人」。そうした人たちをいち早く見抜き、対策を取るにはどうすればよいのか。勝間氏の著書『人づきあいはコスパで考えるとうまくいく: コミュニケーションはスキルが9割』から一部を抜粋・編集する形で解説します。
 

攻撃的な「DV加害者」や「パワハラ上司」

人づきあいにおいて、困った人たちとはどのような人たちかというと、典型的なのは攻撃してくる人たちです。家庭内で肉体や言葉によって傷つけてくるDVの加害者や、職場において攻撃的なパワハラ上司などを指します。

これらの困った人たちの特徴は、「相手を困らせている」という自覚がまったくないことです。彼らは、「常に、自分は正しく、自分は被害者である」という立ち位置を取ります。いわゆる「トラブルメーカー」で、その原因には認知の歪みがあります。

本人にとって正しいこと、正しい行動をすることが、残念ながら周囲の人にとっては攻撃的であったり傍迷惑な行為になっていたりしているのです。

この認知の歪みは一朝一夕では治りません。

生育歴が強く影響していたり、前頭前野の働きが鈍っていたり、さらに健康状態が悪いことによって起きていたりと、さまざまな背景があるため原因をすぐに取り除くことが難しいのです。

対策を考えるためにも、まずは、自分の周囲にどのような困った人たちがいるのかを理解しましょう。

さまざまなパターンの「困った人」

【困った人①テイカー】

特徴:常に相手から時間や物を奪おうと狙っており、与えてくれそうな人を探す天才

対処法:早めに見抜いて距離を取る、しっかり自分の意見を伝える

私たちが人と関わるときの立ち位置は3つに分けられます。テイカー、ギバー、マッチャーです。

テイカーは基本的に相手から常に、「何をしてもらおうか」と考えて人づきあいをする人で、ギバーはその逆で「何をしてあげようか」と考えている人、マッチャーは相互関係を考えて人とつきあう人のことです。

私たちの身の回りにいる「困った人」は、このうちのテイカーであることがほとんどです。モラハラやパワハラをしてくる人、マウントしてくる人もこの中に入ります。

テイカーの中でも、特に気をつけるべきは自身がテイカーであることへの理解が薄い人や確信犯として搾取しようとしてくる人です。テイカーの中でも究極のテイカーが「サイコパス」といわれる人々です。

後半で詳しくお話ししますが、相手の気持ちなど考えずに人を道具のように利用し、搾取し続けようとします。

また、マッチャーも、ときに困った人になります。マッチャーは「相手がギブしてくれただけ返す」という考え方をしていて、常に貸し借りの感覚で人間関係を計算していますから、借りをつくってしまうと後々めんどうです。

そう考えると、理想的な人間関係は、ギバーとギバーでつながって、結果、互いがWin(得)-Win(得)になることだと思います。

そして、ひとりの人の中にも実は、テイカー、マッチャー、ギバーは存在しています。私たちは自分に余裕がないときにはテイカーになり、余裕があるときはギバーでいられるものです。

自分に余力があるときは、テイカー気質の人とつきあっても特に問題はありませんが、自分の余力以上に相手に与え過ぎることで自分が疲弊するようであればすぐに対策が必要です。