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【第三章完結/骨太な王道ハイファンタジー長編】
神々の代理戦争により、国家が熾烈な覇権争いを繰り広げる世界「エルディア・バース」。
この世界で、魔力を持たない人間は存在しない。
ただ一人、シグ・フリューゲンを除いては。
「呪われた子」と蔑まれながらも騎士を志した少年は、故郷を襲った惨劇の中で、神々の系譜に存在しない紋章を覚醒させる。
その力は魔法を消し、物質を消し、ついには生命さえも世界から消し去った。
祖国に居場所がなくなったシグへ手を差し伸べたのは、神々に叛逆する女、エルセリア・ヴァーレンティア。
異なる過去を背負う二人の旅は、やがて神々の秘密と、歴史から消された真実へ辿り着く。
少年が手にしたのは、世界を救う力ではない。
世界の理そのものを、消し去る力だった。
国家、種族、神々が相争う世界で、人間は自らの未来を選べるのか。
これは、人々が神に祈ることをやめ、自らの意志で未来を選び取るまでを記した戦記である。
2026/8/8 投稿開始/毎日19:00に更新
文字数 169,907
最終更新日 2026.09.17
登録日 2026.08.06
”この世界では、人は死ぬ前に「何になるか」を選ぶ”
「汝の血、肉、骨のすべてを使い切り、我ら罪人が責任を持って使い切ることをここに誓う——」
大地の呪いにより鉱物が存在せず、生きた人間の血肉でしか道具や建材を作ることができない世界。
鍛冶師ゲオルグは、不治の奇病『錆血病』に侵された一人娘・ヘルマから、残酷な懇願を受ける。
「私が灰になる前に……お父さんを守る剣にして」
かつて死にゆく妻を炉に入れられず、その死を無駄にした悔根を抱くゲオルグは、娘の固い決意を受け入れ、自らハンマーを振り下ろす。
灼熱の炉で精錬され、生み出されたのは狂おしいほど美しく、冷やしてもなお『娘の体温』を宿して脈打つ至高の剣身(刃)であった。
だが、鍛錬を終えた工房に、人間の血肉から作られた血鉄を、ただの素材として狩り集める公吏『収穫者』が現れる。
娘を理不尽に奪おうとする『収穫者』に、ゲオルグの精神は怒りと激情で弾け飛ぶ。
娘を守り通すため、父はまだ「柄」のないむき出しの刃を素手で固く握りしめ、血を流しながら立ち上がる——。
触覚、匂い、槌の音。過酷な世界で紡がれる、圧倒的執念と愛のダークファンタジー。
★全五話
文字数 26,741
最終更新日 2026.08.26
登録日 2026.08.26
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