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中国の伝説「枕慈童」を下敷きに描く、菊の節句の幻想BL短編。
秋。帝の命を受けた役人・甲は、人が踏み入らぬと言われる深山へと分け入った。目的は、山中の沢に湧き出たという霊水の源を探し出すこと。しかし鬱蒼とした木々をかき分け、霧の奥へ奥へと進むうちに、甲はある甘い香りに気づく。
それに誘われるようにたどり着いたのは、霧の中にぽっかりと開けた菊の花園。黄、白、赤——色とりどりの菊がひしめき合うその場所に、ひとりの少年が立っていた。
白磁のような肌、桃の花のごとき頬、鈴のように澄んだ声。この世の者とは思えぬ美しさを持つその少年は、静かに微笑みながら言った。
「ここにはざっと七百年。菊の花に囲まれて暮らしておりました」
七百年。少年はなぜ、この山にいるのか。霊水の正体とは何か。そして少年が今も大切に抱えている、翡翠の枕に秘められた想いとは——。
菊の香り満ちる庵で、甲は少年・慈童の語る七百年の歳月に、ただ静かに耳を傾ける。
文字数 5,682
最終更新日 2026.09.09
登録日 2026.09.09
文字数 2,198
最終更新日 2026.04.14
登録日 2026.04.14
文字数 3,008
最終更新日 2026.03.14
登録日 2026.03.14
文字数 4,312
最終更新日 2026.01.30
登録日 2026.01.26
文字数 6,242
最終更新日 2025.12.26
登録日 2025.12.26
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