新外国人の奮闘、山田哲人の復調――
「開幕３連敗から粘り強く戦えている」

先発ローテーション構想について

――前回のお話では「今年はある程度自分の意思を表明して、どんどんリーダーシップを発揮していく」と話していました。開幕してしばらく経ちましたが、具体的にはどんなことをしていますか？

髙津　今年はピッチングコーチも新しくなったので、ピッチャーに関しては、人選から、球数であったり、登板日、登板間隔であったりの指示はほとんど自分でやっています。細かな練習はピッチングコーチに任せているけど、「この時期にこいつを投げさせてほしい」とか、「チームとして、リリーフは何人で、先発は何人ぐらいで回していこう」とか、今年はほぼ自分でやっていますね。

――いわゆる「監督業」とは別に、「ピッチングコーチ」としての役割も兼務しているような意識なのですか？

髙津　先ほども言ったように、石井弘寿コーチは配置転換したばかりだし、小野寺力コーチは新任ということもあるので、こちらから「こうやっていくつもりだよ」とか、「これを選手たちに伝えておいてほしい」とか、僕の方から指示を出すことが増えました。今後は彼らが中心となって、物事を進めていかなきゃいけなくなると思うけど、「そのときのために」という思いもあります。今はまだわからないことも知らないことも多いと思うので、僕主導で進めています。野手に関しては、最終的には僕が打順を決めていますけど、練習内容を決めたりするのはヘッドコーチとバッティングコーチ、各担当の守備や走塁コーチたちが意見を出し合って決めています。

――キャンプ終了時点では「先発投手陣が足りない。先発が２枚しかいない」と話していましたが、開幕後の起用を見ると、現状は６人以上の投手でローテーションを回していくこととなりました。「実は意外とそろっている」とは言えないですか？

髙津　開幕からの６試合を奥川恭伸、吉村貢司郎、高橋奎二、雨で中止になったけれど石川雅規、山野太一、小川泰弘、高梨裕稔で回しました。でも、石川以降の５試合目以降は本当に直前まで決まっていなかったんです。候補となれば何人かはいたけど、ギリギリまで未定だったのは事実です。そんな状態の中でみんなが頑張って競争してきた結果、こういう顔ぶれになったけど、本当に吉村と奎二しか考えていなかったのが現実でした。