「君を愛したことはない」と婚約破棄されたので、私もあなたを忘れます
「君を愛したことはない。だから、今日限りでこの婚約を破棄する」
王宮の大広間に、その言葉が響いた。
楽団の音が止まり、ざわめいていた貴族たちも息を潜める。
私はただ、目の前に立つ婚約者――レオンハルト王太子殿下を見つめていた。
彼の隣には、淡い桃色のドレスを着た令嬢が寄り添っている。
男爵令嬢のエミリア。
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