「何もしなくていい、隣にいて」昇爵を蹴った学者が婚約破棄された私に求婚しました
精霊使いフィーネは、限界を超えた要求に応えられないと婚約を破棄された。
ほっとした。それが正直な気持ちだった。
破棄の場で一人だけ、嬉しそうに笑っている男がいた。
精霊が見える学者、テオドール。知っているはずのことを質問しては、目が合うたびに耳を赤くする変わった人。
やがて届いた、身に覚えのない式典への招待状。歴史的な功績を讃えられた彼が、二階級の昇爵を蹴って口にしたのは——
「何もしなくていい。ただ、隣にいてくれませんか」
精霊たちが先に祝福した、不器用な学者の求婚の話。
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