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「……寒い」
私は目を覚まし、思わずそう呟いた。
部屋の暖炉の火は消えている。
昨日まで私を温めていた、巨大な熱源(ジェイド様)がいないせいだろう。
代わりにサイドテーブルには、彼が残していった『行ってくる』と書かれた乱暴なメモと、冷え切った紅茶が置いてあった。
「泥棒を追い払うのに、まさか夜中に馬車を飛ばすなんて。過保護が過ぎますわ」
私は不満を漏らしつつも、その過保護が少し心地よかったことに気づき、頬を掻いた。
(さて、ジェイド様が出張なら、今日一日は完全にフリーだわ)
最高の安眠の後、訪れる最高の自由時間。
書類仕事はストップ。うるさい公爵は不在。
これぞ、私が夢見たスローライフ!
私はガウンを羽織り、ルンルン気分で部屋を出た。
朝食は、昨日ジェイド様が褒めてくれたシェフに、特別に『バター多めのパンケーキタワー』を注文しよう。
しかし、私の至福の計画は、城の廊下で完全に打ち砕かれることになる。
廊下を歩く私に、一人のメイドが血相を変えて駆け寄ってきた。
「イーロア様! 大変でございます!」
「騒々しいわね。何の騒ぎ?」
「カ、カイル殿下が……! 殿下が軍を動かしました!」
「……は?」
私は自分の耳を疑った。
「軍? なんの軍よ?」
「王都から引き連れてきた近衛騎士団……ではなく、当領の国境警備隊の一部です! 殿下が『ジェイド公爵がイーロアを連れて逃げた! これは国際問題だ!』と触れ回って……」
「馬鹿なことを」
私はメイドの話を遮り、冷静に状況を分析した。
「ジェイド様は、私のガゼル像を横取りしようとした彼に腹を立てて、王都へ向かっただけよ。逃げたわけでも、国際問題でもない」
「それが、そうではないのです!」
メイドは恐怖に顔を引きつらせた。
「殿下は、ジェイド様が私闘を仕掛けるために王都へ向かったと誤解し、辺境伯が不在の今こそ『イーロア様を解放する』チャンスだと宣言を……」
「解放?」
「はい! 『ジェイド公爵の呪縛から、イーロアを救い出すのだ!』と。そして、今、殿下が辺境伯の私邸へ向けて、兵士たちを率いて突撃しようとしています!」
私の頭の中で、警告音が鳴り響いた。
私邸。
それは、ジェイド様が私を連れ帰ってから、極秘で改修させていた私用の別邸のことだ。
私邸には、ジェイド様が個人的に収集した重要な資料や、領地の機密情報が保管されている。
そこをカイル殿下に荒らされたら、外交どころか内政にまで影響が出る。
(あのバカ! 本当に迷惑なことを!)
「メイド、すぐにカイル殿下の居場所を突き止めなさい!」
「ひっ、はい!」
私はガウンを脱ぎ捨て、走り出した。
もちろん、向かう先は執務室だ。
執務室には、ジェイド様からの『緊急事態対応マニュアル』が保管されている。
***
「あったわ、これよ」
執務室の金庫を秘密の合言葉(『イーロアは可愛い』)で開け、私は分厚いマニュアルを引っ張り出した。
『公爵不在時の緊急対応手順書:悪役令嬢イーロア専用』。
一ページ目をめくる。
『ケース1:隣国が宣戦布告してきた場合』
『ケース2:魔物のスタンピードが起きた場合』
『ケース3:カイル王太子が暴走した場合』
「……これね」
私は『ケース3』のページを開いた。
そこには、几帳面な字でジェイド様の指示が書かれていた。
>**目的:カイルの動きを止め、騒動を最小限に抑え、領の機密を死守すること。**
>**手段:**
>**①公爵の『婚約者』として、表舞台に立つこと。**
>**②カイルの『正義』を挫く、最も効率的かつ非人道的な言動を取ること。**
>**③必要であれば、彼に『王都へ帰らなければ、貴方の秘密をリークする』と脅迫すること。**
「……さすが、ジェイド様。行動パターンを全て予測していらっしゃったわ」
私は冷たい笑みを浮かべた。
「脅迫は私の得意分野。お安い御用よ」
私はマニュアルを懐にしまい、城門へ向かった。
***
城門前の広場。
カイル殿下は、辺境伯領の兵士たちを前に、剣を振り上げて熱弁を振るっていた。
「見よ! 我々はイーロアを救い、暴君ジェイドを討伐する! これは正義の戦いだ!」
兵士たちは困惑している。
彼らの忠誠心はジェイド様にあるが、目の前にいるのは王太子だ。
「カイル殿下!」
私は城門の上に立ち、声を張り上げた。
「これ以上、辺境伯領の兵士たちを愚弄するのはおやめなさい!」
殿下が驚いて見上げる。
「イーロア! 無事だったのか! 見ろ、私が助けに来たぞ!」
「助け? 笑わせてくれますわね」
私は城門の上から、彼らを冷酷に見下ろした。
「殿下。私はジェイド様によって『洗脳』などされていません。……むしろ、私が彼を『支配』しているのよ」
「な、なんだと?」
「よろしい。では、事実を教えてあげましょう」
私は深呼吸をし、周囲の兵士たちにも聞こえるよう、冷たい声で宣言した。
「私がここにいるのは、ジェイド様が私の美貌と知性、そして社交界での威圧スキルに屈し、私に『公爵夫人』の座を差し出すと約束したからです」
兵士たちがざわめく。
「ジェイド様は、私に生涯最高の贅沢と安眠を約束し、そのために隣国の大臣を叩き潰し、国宝級のガゼル像を貢物として手に入れようとしています」
「そ、そんな馬鹿な……!」
「私が望むものは全て手に入ります。仕事は書類のチェックのみ。残りは全て自由時間。……そのために、この辺境伯領の財産を、私は思うがままに貪っているのよ」
私は笑った。
王都の貴族たちが恐れた、あの傲慢で冷酷な「悪役令嬢」の笑みだ。
「あなたのような、財政を傾かせ、人参も食べられない甘ったれの王子と、どこの馬の骨かも知れない男爵令嬢に夢中になっているような男と、誰がよりを戻したいと思うの?」
カイル殿下の顔が、みるみるうちに青ざめていく。
「い、いやだ……そんな……」
「ジェイド様は、私に『おやつ代』のために働くことを誓いました。貴方は私に、何をしてくれるというのです?」
「……うっ」
私はマニュアルに書かれていた最後のカードを切り出した。
「さあ、お帰りなさい、殿下。これ以上騒ぎを起こせば、王都にいる『リリィ嬢が実は他国のスパイではないか』という極秘情報を、私がリークしますけれど?」
「な、なぜそれを……!?」
カイル殿下が絶句する。
リリィ嬢の昨夜の行動(忍者の如き侵入)は、彼も知っているのだろう。
私のブラフは、見事に成功した。
「さあ。このまま私を『最愛の婚約者』として残し、自分の名誉を守って帰るか。それとも、ここで剣を振るい、私に貴方の愛するリリィ嬢を潰させるか」
私は扇を閉じ、静かに言い放った。
「どちらが『賢明』か、判断なさい」
カイル殿下は数分間、放心したように立ち尽くしていたが、やがて剣を落とした。
キン、と乾いた音が広場に響く。
「……イーロア。私は……私は、君を愛しているのに」
「知ったことではありません」
私は冷たく切り捨てた。
「早く王都へお帰りなさい。……そして、二度と私の安眠を邪魔しないで」
カイル殿下は崩れ落ちるように馬に乗り、寂しげな背中を見せながら、来た道を戻っていった。
「……ふぅ」
私は力が抜けて、城門の上で座り込んだ。
「セバス、今日のお昼ご飯は?」
「すぐに特大のパンケーキタワーをご用意いたします、イーロア様」
私は満足げに頷いた。
パンケーキタワーのための重労働。
やはり私は、この非効率で合理的な自分の生き方が好きなのだ。
そして、遠い王都でガゼル像を奪い合っているであろうジェイド様に、心の中で感謝した。
(ありがとう、ジェイド様。貴方がいれば、私は最強の悪女になれるわ)
この一件で、私の辺境伯夫人としての地位は、より強固なものとなったのだった。
次回、『私の居場所』。
……もう、どこにも行きたくないわ。
私は目を覚まし、思わずそう呟いた。
部屋の暖炉の火は消えている。
昨日まで私を温めていた、巨大な熱源(ジェイド様)がいないせいだろう。
代わりにサイドテーブルには、彼が残していった『行ってくる』と書かれた乱暴なメモと、冷え切った紅茶が置いてあった。
「泥棒を追い払うのに、まさか夜中に馬車を飛ばすなんて。過保護が過ぎますわ」
私は不満を漏らしつつも、その過保護が少し心地よかったことに気づき、頬を掻いた。
(さて、ジェイド様が出張なら、今日一日は完全にフリーだわ)
最高の安眠の後、訪れる最高の自由時間。
書類仕事はストップ。うるさい公爵は不在。
これぞ、私が夢見たスローライフ!
私はガウンを羽織り、ルンルン気分で部屋を出た。
朝食は、昨日ジェイド様が褒めてくれたシェフに、特別に『バター多めのパンケーキタワー』を注文しよう。
しかし、私の至福の計画は、城の廊下で完全に打ち砕かれることになる。
廊下を歩く私に、一人のメイドが血相を変えて駆け寄ってきた。
「イーロア様! 大変でございます!」
「騒々しいわね。何の騒ぎ?」
「カ、カイル殿下が……! 殿下が軍を動かしました!」
「……は?」
私は自分の耳を疑った。
「軍? なんの軍よ?」
「王都から引き連れてきた近衛騎士団……ではなく、当領の国境警備隊の一部です! 殿下が『ジェイド公爵がイーロアを連れて逃げた! これは国際問題だ!』と触れ回って……」
「馬鹿なことを」
私はメイドの話を遮り、冷静に状況を分析した。
「ジェイド様は、私のガゼル像を横取りしようとした彼に腹を立てて、王都へ向かっただけよ。逃げたわけでも、国際問題でもない」
「それが、そうではないのです!」
メイドは恐怖に顔を引きつらせた。
「殿下は、ジェイド様が私闘を仕掛けるために王都へ向かったと誤解し、辺境伯が不在の今こそ『イーロア様を解放する』チャンスだと宣言を……」
「解放?」
「はい! 『ジェイド公爵の呪縛から、イーロアを救い出すのだ!』と。そして、今、殿下が辺境伯の私邸へ向けて、兵士たちを率いて突撃しようとしています!」
私の頭の中で、警告音が鳴り響いた。
私邸。
それは、ジェイド様が私を連れ帰ってから、極秘で改修させていた私用の別邸のことだ。
私邸には、ジェイド様が個人的に収集した重要な資料や、領地の機密情報が保管されている。
そこをカイル殿下に荒らされたら、外交どころか内政にまで影響が出る。
(あのバカ! 本当に迷惑なことを!)
「メイド、すぐにカイル殿下の居場所を突き止めなさい!」
「ひっ、はい!」
私はガウンを脱ぎ捨て、走り出した。
もちろん、向かう先は執務室だ。
執務室には、ジェイド様からの『緊急事態対応マニュアル』が保管されている。
***
「あったわ、これよ」
執務室の金庫を秘密の合言葉(『イーロアは可愛い』)で開け、私は分厚いマニュアルを引っ張り出した。
『公爵不在時の緊急対応手順書:悪役令嬢イーロア専用』。
一ページ目をめくる。
『ケース1:隣国が宣戦布告してきた場合』
『ケース2:魔物のスタンピードが起きた場合』
『ケース3:カイル王太子が暴走した場合』
「……これね」
私は『ケース3』のページを開いた。
そこには、几帳面な字でジェイド様の指示が書かれていた。
>**目的:カイルの動きを止め、騒動を最小限に抑え、領の機密を死守すること。**
>**手段:**
>**①公爵の『婚約者』として、表舞台に立つこと。**
>**②カイルの『正義』を挫く、最も効率的かつ非人道的な言動を取ること。**
>**③必要であれば、彼に『王都へ帰らなければ、貴方の秘密をリークする』と脅迫すること。**
「……さすが、ジェイド様。行動パターンを全て予測していらっしゃったわ」
私は冷たい笑みを浮かべた。
「脅迫は私の得意分野。お安い御用よ」
私はマニュアルを懐にしまい、城門へ向かった。
***
城門前の広場。
カイル殿下は、辺境伯領の兵士たちを前に、剣を振り上げて熱弁を振るっていた。
「見よ! 我々はイーロアを救い、暴君ジェイドを討伐する! これは正義の戦いだ!」
兵士たちは困惑している。
彼らの忠誠心はジェイド様にあるが、目の前にいるのは王太子だ。
「カイル殿下!」
私は城門の上に立ち、声を張り上げた。
「これ以上、辺境伯領の兵士たちを愚弄するのはおやめなさい!」
殿下が驚いて見上げる。
「イーロア! 無事だったのか! 見ろ、私が助けに来たぞ!」
「助け? 笑わせてくれますわね」
私は城門の上から、彼らを冷酷に見下ろした。
「殿下。私はジェイド様によって『洗脳』などされていません。……むしろ、私が彼を『支配』しているのよ」
「な、なんだと?」
「よろしい。では、事実を教えてあげましょう」
私は深呼吸をし、周囲の兵士たちにも聞こえるよう、冷たい声で宣言した。
「私がここにいるのは、ジェイド様が私の美貌と知性、そして社交界での威圧スキルに屈し、私に『公爵夫人』の座を差し出すと約束したからです」
兵士たちがざわめく。
「ジェイド様は、私に生涯最高の贅沢と安眠を約束し、そのために隣国の大臣を叩き潰し、国宝級のガゼル像を貢物として手に入れようとしています」
「そ、そんな馬鹿な……!」
「私が望むものは全て手に入ります。仕事は書類のチェックのみ。残りは全て自由時間。……そのために、この辺境伯領の財産を、私は思うがままに貪っているのよ」
私は笑った。
王都の貴族たちが恐れた、あの傲慢で冷酷な「悪役令嬢」の笑みだ。
「あなたのような、財政を傾かせ、人参も食べられない甘ったれの王子と、どこの馬の骨かも知れない男爵令嬢に夢中になっているような男と、誰がよりを戻したいと思うの?」
カイル殿下の顔が、みるみるうちに青ざめていく。
「い、いやだ……そんな……」
「ジェイド様は、私に『おやつ代』のために働くことを誓いました。貴方は私に、何をしてくれるというのです?」
「……うっ」
私はマニュアルに書かれていた最後のカードを切り出した。
「さあ、お帰りなさい、殿下。これ以上騒ぎを起こせば、王都にいる『リリィ嬢が実は他国のスパイではないか』という極秘情報を、私がリークしますけれど?」
「な、なぜそれを……!?」
カイル殿下が絶句する。
リリィ嬢の昨夜の行動(忍者の如き侵入)は、彼も知っているのだろう。
私のブラフは、見事に成功した。
「さあ。このまま私を『最愛の婚約者』として残し、自分の名誉を守って帰るか。それとも、ここで剣を振るい、私に貴方の愛するリリィ嬢を潰させるか」
私は扇を閉じ、静かに言い放った。
「どちらが『賢明』か、判断なさい」
カイル殿下は数分間、放心したように立ち尽くしていたが、やがて剣を落とした。
キン、と乾いた音が広場に響く。
「……イーロア。私は……私は、君を愛しているのに」
「知ったことではありません」
私は冷たく切り捨てた。
「早く王都へお帰りなさい。……そして、二度と私の安眠を邪魔しないで」
カイル殿下は崩れ落ちるように馬に乗り、寂しげな背中を見せながら、来た道を戻っていった。
「……ふぅ」
私は力が抜けて、城門の上で座り込んだ。
「セバス、今日のお昼ご飯は?」
「すぐに特大のパンケーキタワーをご用意いたします、イーロア様」
私は満足げに頷いた。
パンケーキタワーのための重労働。
やはり私は、この非効率で合理的な自分の生き方が好きなのだ。
そして、遠い王都でガゼル像を奪い合っているであろうジェイド様に、心の中で感謝した。
(ありがとう、ジェイド様。貴方がいれば、私は最強の悪女になれるわ)
この一件で、私の辺境伯夫人としての地位は、より強固なものとなったのだった。
次回、『私の居場所』。
……もう、どこにも行きたくないわ。
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