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「いいかい、ミナ。作戦コード『ダーリの不幸の証拠を掴んで僕が慰めてやる大作戦』を開始する」
城壁の裏手、雪が積もった藪の中で、ギルバート殿下が鼻水をすすりながら囁いた。
「長いし寒いですぅ、ギルバート様。もう帰りましょうよぉ」
「ダメだ! このままおめおめと帰れるか! あの筋肉男が、裏ではダーリに暴力を振るっている証拠を見つけるんだ。そうすれば、ダーリは僕の胸に飛び込んでくる!」
殿下の妄想は、寒さで凍結するどころか加速していた。
「ミナ、君は体が小さいから、あの塀の隙間から中に入れるはずだ。中庭に忍び込んで、様子を見てきてくれ」
「ええーっ、私がやるんですかぁ? ギルバート様は?」
「僕はここで……見張りをしている(寒いから動きたくない)」
「むぅ……分かりましたよぉ。でも、何か美味しいもの見つけたら、私が独り占めしますからね!」
ミナは不満げに頬を膨らませると、雪に埋もれた塀の崩れた箇所から、よっこらしょと城の敷地内へ侵入した。
***
「うわぁ……広ーい!」
中庭に忍び込んだミナは、感嘆の声を上げた。
そこは雪に覆われた美しい庭園だった。
綺麗に手入れされた針葉樹、凍った池、そして遠くには雄大な雪山が見える。
「あ、いい匂い!」
ミナの鼻がピクピクと動いた。
どこからか、甘い匂いが漂ってくる。
厨房の排気口が近いのかもしれない。
「こっちかなぁ……クンクン……」
本能(食欲)に従って、ミナは庭の奥へと進んでいった。
すると、大きな木の陰に、茶色くてモフモフした塊があるのを見つけた。
「あら? あれは……」
ミナは目を凝らした。
先ほど大広間で見た、オルグレンとかいう男が連れていた、小さなクマのぬいぐるみ(ポチ)……にしては、少し大きい気がする。
いや、かなり大きい。
岩みたいだ。
「あーっ! わかった! ポチちゃんの親戚ですね!」
ミナは手を叩いた。
彼女の頭の中はお花畑で構成されているため、「野生動物の危険性」という概念が存在しない。
「かわいーい! ねえねえ、クマさーん! こんにちはぁ!」
ミナは無邪気に近づいていった。
「グルルルル……」
茶色い塊が動いた。
ゆっくりと立ち上がる。
その高さ、優に二メートル超。
鋭い爪、凶悪な牙、そして血走った目。
ポチ(愛玩用)ではない。
冬眠に失敗し、腹を空かせてイライラしている野生のグリズリー(殺戮用)だった。
「わぁ、大きいですねぇ! 私、ミナって言いますぅ。ハグしてもいいですかぁ?」
ミナは両手を広げてトテトテと歩み寄る。
「ガアアアアアアアッ!!!」
クマが咆哮した。
ビリビリと空気が震え、木々の雪がドサッと落ちる。
「きゃっ、元気なご挨拶!」
ミナはまだ気づかない。
クマがその丸太のような腕を振り上げ、ミナの頭蓋骨を粉砕しようとしていることに。
ブンッ!!
豪腕が空を切り、ミナの目の前に迫る。
「え……?」
その瞬間、ようやくミナの本能が警鐘を鳴らした。
死ぬ。
これは、死ぬやつだ。
「い、いやぁぁぁぁっ!! ギルバート様ぁぁぁ!!」
ミナは悲鳴を上げ、その場に尻餅をついた。
クマの爪が、彼女の鼻先数センチまで迫る。
もうだめだ。
走馬灯が見える。
昨日の夜に食べた固いパンの味が蘇る。
ドォォォォォォォン!!!
その時。
肉と肉がぶつかり合う、重厚な衝撃音が響き渡った。
「……へ?」
ミナが恐る恐る目を開けると。
目の前には、広い背中があった。
黒い軍服を着た、山のような背中。
その男は、振り下ろされたクマの腕を、片手で――そう、たった一本の腕で――受け止めていたのだ。
「……敷地内に迷い込むとは、運の悪い熊だ」
低く、地を這うような声。
「そ、その声は……筋肉男!?」
オルグレン辺境伯だった。
彼は日課のトレーニング中だったのか、額に汗を浮かべ、白い息を吐いている。
「グオオオオオッ!?」
クマが驚愕の声を上げる。
自分の渾身の一撃を止められ、困惑しているようだ。
「……俺の庭で暴れるな。花が散る」
オルグレン様は短く言うと、空いているもう片方の手を握りしめた。
筋肉が盛り上がり、服が悲鳴を上げる。
「失せろ」
ズドンッ!!!
正拳突き。
シンプルにして最強の一撃が、クマの腹部に突き刺さった。
一瞬の静寂。
そして。
「グ……フ……ッ」
巨体のクマが、白目を剥いてゆっくりと後ろへ倒れていった。
ズシーン、と地面が揺れる。
ワンパンだった。
「……ふぅ」
オルグレン様は拳を払い、何事もなかったかのように振り返った。
「おい。怪我はないか」
「……あ、あ……」
ミナは口をパクパクさせた。
言葉が出てこない。
怖い。
この男、クマより怖い。
でも。
(……ドキンッ)
ミナの胸の奥で、何かが鳴った。
それは恐怖の動悸ではなく、もっと甘く、激しいもの。
目の前に立つ男は、逆光を浴びて輝いて見えた。
圧倒的な強さ。
頼れる背中。
そして、自分を守ってくれたという事実。
ギルバート様なら、きっと一緒に悲鳴を上げて逃げていただろう。
でも、この人は違う。
「……かっこいい……」
ミナの瞳が、少女漫画のようにキラキラと輝き始めた。
「……は?」
オルグレン様が眉をひそめる。
そこへ、騒ぎを聞きつけた私、ダーリが駆けつけてきた。
「閣下! 今の音はなんですの!? 壁でも壊しましたか!?」
私の後ろから、ポチも「クマー?」と顔を出している。
「いや、ダーリ。野良熊が出たので、少し寝かせただけだ」
オルグレン様が足元の気絶した巨獣を指差す。
「まあ。……また熊鍋ですわね」
私は呆れてため息をついた。
この人は本当に人間なのだろうか。
「あ、そこにいるのは……ミナ様?」
私は尻餅をついているミナに気づいた。
「どうしてここに? まさか、不法侵入?」
「…………」
ミナは私の質問には答えず、フラフラと立ち上がった。
そして、熱っぽい瞳でオルグレン様を見つめ、両手を組んで頬に当てた。
「……素敵ぃ……」
「はい?」
「強い! 大きい! 守ってくれる! ……ギルバート様より、全然いいじゃないですかぁ!!」
ミナが叫んだ。
その声は、雪山にこだまするほど大きかった。
「……は?」
私とオルグレン様、そしてポチまでもが、シンクロして首をかしげた。
「あの筋肉! あの眼力! まさに『野獣』! 私、こういう人がタイプだったのかもぉ!」
ミナは興奮気味にオルグレン様に詰め寄った。
「ねえねえ、お名前なんでしたっけ!? オルグレン様? 私、ミナですぅ! 独身ですかぁ? 恋人はいますかぁ!?」
「お、おい、なんだお前は。近いぞ」
オルグレン様がタジタジになって後ずさる。
クマ相手には一歩も引かない男が、ピンク色の小娘相手に引いている。
「私、決めましたぁ! ギルバート様はもういいです! だって弱いし、すぐ泣くし、お金も使えないし!」
「ちょ、ミナ様!? 何を言って……」
私が止めようとするが、ミナの暴走機関車は止まらない。
「今日から私が、このお城の奥さんになりますぅ! オルグレン様、私と結婚してくださぁい!」
「…………」
場が凍りついた。
気温マイナス十度の空気が、さらに五度くらい下がった気がする。
そこへ。
「ミナァァァァァ!! 大丈夫かぁぁぁ!!」
塀の上から、ギルバート殿下が顔を出した。
遅れて到着したヒーロー(役立たず)である。
「クマの声が聞こえたが……無事か!? 今、僕が助けに……」
殿下はそこで言葉を失った。
自分の婚約者(仮)であるミナが、宿敵であるオルグレンの腕にしがみつき、うっとりとした顔で彼の筋肉を触っている光景を目撃してしまったからだ。
「……え? ミナ? 何をしているんだ?」
ミナは振り返り、満面の笑みで告げた。
「あ、ギルバート様。ご苦労様ですぅ。私、乗り換えることにしましたぁ!」
「の、乗り換える……?」
「はい! こちらの『クマさん(本物)』の方が、頼りがいがあるので!」
カシャーン……。
ギルバート殿下の心の中で、何かが砕け散る音が聞こえた気がした。
私は頭を抱えた。
「……カオスだわ」
北の静寂な庭園に、泥沼の四角関係(?)の幕が開いた瞬間だった。
城壁の裏手、雪が積もった藪の中で、ギルバート殿下が鼻水をすすりながら囁いた。
「長いし寒いですぅ、ギルバート様。もう帰りましょうよぉ」
「ダメだ! このままおめおめと帰れるか! あの筋肉男が、裏ではダーリに暴力を振るっている証拠を見つけるんだ。そうすれば、ダーリは僕の胸に飛び込んでくる!」
殿下の妄想は、寒さで凍結するどころか加速していた。
「ミナ、君は体が小さいから、あの塀の隙間から中に入れるはずだ。中庭に忍び込んで、様子を見てきてくれ」
「ええーっ、私がやるんですかぁ? ギルバート様は?」
「僕はここで……見張りをしている(寒いから動きたくない)」
「むぅ……分かりましたよぉ。でも、何か美味しいもの見つけたら、私が独り占めしますからね!」
ミナは不満げに頬を膨らませると、雪に埋もれた塀の崩れた箇所から、よっこらしょと城の敷地内へ侵入した。
***
「うわぁ……広ーい!」
中庭に忍び込んだミナは、感嘆の声を上げた。
そこは雪に覆われた美しい庭園だった。
綺麗に手入れされた針葉樹、凍った池、そして遠くには雄大な雪山が見える。
「あ、いい匂い!」
ミナの鼻がピクピクと動いた。
どこからか、甘い匂いが漂ってくる。
厨房の排気口が近いのかもしれない。
「こっちかなぁ……クンクン……」
本能(食欲)に従って、ミナは庭の奥へと進んでいった。
すると、大きな木の陰に、茶色くてモフモフした塊があるのを見つけた。
「あら? あれは……」
ミナは目を凝らした。
先ほど大広間で見た、オルグレンとかいう男が連れていた、小さなクマのぬいぐるみ(ポチ)……にしては、少し大きい気がする。
いや、かなり大きい。
岩みたいだ。
「あーっ! わかった! ポチちゃんの親戚ですね!」
ミナは手を叩いた。
彼女の頭の中はお花畑で構成されているため、「野生動物の危険性」という概念が存在しない。
「かわいーい! ねえねえ、クマさーん! こんにちはぁ!」
ミナは無邪気に近づいていった。
「グルルルル……」
茶色い塊が動いた。
ゆっくりと立ち上がる。
その高さ、優に二メートル超。
鋭い爪、凶悪な牙、そして血走った目。
ポチ(愛玩用)ではない。
冬眠に失敗し、腹を空かせてイライラしている野生のグリズリー(殺戮用)だった。
「わぁ、大きいですねぇ! 私、ミナって言いますぅ。ハグしてもいいですかぁ?」
ミナは両手を広げてトテトテと歩み寄る。
「ガアアアアアアアッ!!!」
クマが咆哮した。
ビリビリと空気が震え、木々の雪がドサッと落ちる。
「きゃっ、元気なご挨拶!」
ミナはまだ気づかない。
クマがその丸太のような腕を振り上げ、ミナの頭蓋骨を粉砕しようとしていることに。
ブンッ!!
豪腕が空を切り、ミナの目の前に迫る。
「え……?」
その瞬間、ようやくミナの本能が警鐘を鳴らした。
死ぬ。
これは、死ぬやつだ。
「い、いやぁぁぁぁっ!! ギルバート様ぁぁぁ!!」
ミナは悲鳴を上げ、その場に尻餅をついた。
クマの爪が、彼女の鼻先数センチまで迫る。
もうだめだ。
走馬灯が見える。
昨日の夜に食べた固いパンの味が蘇る。
ドォォォォォォォン!!!
その時。
肉と肉がぶつかり合う、重厚な衝撃音が響き渡った。
「……へ?」
ミナが恐る恐る目を開けると。
目の前には、広い背中があった。
黒い軍服を着た、山のような背中。
その男は、振り下ろされたクマの腕を、片手で――そう、たった一本の腕で――受け止めていたのだ。
「……敷地内に迷い込むとは、運の悪い熊だ」
低く、地を這うような声。
「そ、その声は……筋肉男!?」
オルグレン辺境伯だった。
彼は日課のトレーニング中だったのか、額に汗を浮かべ、白い息を吐いている。
「グオオオオオッ!?」
クマが驚愕の声を上げる。
自分の渾身の一撃を止められ、困惑しているようだ。
「……俺の庭で暴れるな。花が散る」
オルグレン様は短く言うと、空いているもう片方の手を握りしめた。
筋肉が盛り上がり、服が悲鳴を上げる。
「失せろ」
ズドンッ!!!
正拳突き。
シンプルにして最強の一撃が、クマの腹部に突き刺さった。
一瞬の静寂。
そして。
「グ……フ……ッ」
巨体のクマが、白目を剥いてゆっくりと後ろへ倒れていった。
ズシーン、と地面が揺れる。
ワンパンだった。
「……ふぅ」
オルグレン様は拳を払い、何事もなかったかのように振り返った。
「おい。怪我はないか」
「……あ、あ……」
ミナは口をパクパクさせた。
言葉が出てこない。
怖い。
この男、クマより怖い。
でも。
(……ドキンッ)
ミナの胸の奥で、何かが鳴った。
それは恐怖の動悸ではなく、もっと甘く、激しいもの。
目の前に立つ男は、逆光を浴びて輝いて見えた。
圧倒的な強さ。
頼れる背中。
そして、自分を守ってくれたという事実。
ギルバート様なら、きっと一緒に悲鳴を上げて逃げていただろう。
でも、この人は違う。
「……かっこいい……」
ミナの瞳が、少女漫画のようにキラキラと輝き始めた。
「……は?」
オルグレン様が眉をひそめる。
そこへ、騒ぎを聞きつけた私、ダーリが駆けつけてきた。
「閣下! 今の音はなんですの!? 壁でも壊しましたか!?」
私の後ろから、ポチも「クマー?」と顔を出している。
「いや、ダーリ。野良熊が出たので、少し寝かせただけだ」
オルグレン様が足元の気絶した巨獣を指差す。
「まあ。……また熊鍋ですわね」
私は呆れてため息をついた。
この人は本当に人間なのだろうか。
「あ、そこにいるのは……ミナ様?」
私は尻餅をついているミナに気づいた。
「どうしてここに? まさか、不法侵入?」
「…………」
ミナは私の質問には答えず、フラフラと立ち上がった。
そして、熱っぽい瞳でオルグレン様を見つめ、両手を組んで頬に当てた。
「……素敵ぃ……」
「はい?」
「強い! 大きい! 守ってくれる! ……ギルバート様より、全然いいじゃないですかぁ!!」
ミナが叫んだ。
その声は、雪山にこだまするほど大きかった。
「……は?」
私とオルグレン様、そしてポチまでもが、シンクロして首をかしげた。
「あの筋肉! あの眼力! まさに『野獣』! 私、こういう人がタイプだったのかもぉ!」
ミナは興奮気味にオルグレン様に詰め寄った。
「ねえねえ、お名前なんでしたっけ!? オルグレン様? 私、ミナですぅ! 独身ですかぁ? 恋人はいますかぁ!?」
「お、おい、なんだお前は。近いぞ」
オルグレン様がタジタジになって後ずさる。
クマ相手には一歩も引かない男が、ピンク色の小娘相手に引いている。
「私、決めましたぁ! ギルバート様はもういいです! だって弱いし、すぐ泣くし、お金も使えないし!」
「ちょ、ミナ様!? 何を言って……」
私が止めようとするが、ミナの暴走機関車は止まらない。
「今日から私が、このお城の奥さんになりますぅ! オルグレン様、私と結婚してくださぁい!」
「…………」
場が凍りついた。
気温マイナス十度の空気が、さらに五度くらい下がった気がする。
そこへ。
「ミナァァァァァ!! 大丈夫かぁぁぁ!!」
塀の上から、ギルバート殿下が顔を出した。
遅れて到着したヒーロー(役立たず)である。
「クマの声が聞こえたが……無事か!? 今、僕が助けに……」
殿下はそこで言葉を失った。
自分の婚約者(仮)であるミナが、宿敵であるオルグレンの腕にしがみつき、うっとりとした顔で彼の筋肉を触っている光景を目撃してしまったからだ。
「……え? ミナ? 何をしているんだ?」
ミナは振り返り、満面の笑みで告げた。
「あ、ギルバート様。ご苦労様ですぅ。私、乗り換えることにしましたぁ!」
「の、乗り換える……?」
「はい! こちらの『クマさん(本物)』の方が、頼りがいがあるので!」
カシャーン……。
ギルバート殿下の心の中で、何かが砕け散る音が聞こえた気がした。
私は頭を抱えた。
「……カオスだわ」
北の静寂な庭園に、泥沼の四角関係(?)の幕が開いた瞬間だった。
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