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17. 共存へ、鍵となる者たち
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朱夫は「早くいけ」と言うと、しゃがみ込んで元老達に縄をかけはじめた。
「行こう、ルカおじちゃん」
「うん……」
焔生から朱夫へ、少しだけ余所者への考え方が変化している。
きっとこの一族は、少しずつ歩を進めていくのだろう……『共存する』という未来へ。
エミさんをはじめ、鳶之介君と茶子ちゃんの存在がその証だ――
しばらく進んで外へ出ると、そこには草原が広がっていた。
ずっと向こうの方には岩壁があり、草に見え隠れしている洞窟が一つ。
茶子ちゃんは僕をそこまで連れて行くと、入り口近くの岩の下に隠してあったランタンを取り出し、火をつけた。そしてそれを手に、どんどんと奥へ入っていく。
中は崩れ落ちただろう岩が、あちこちに散らばっていた。
「長いこと岩は落っこちてないけど、気をつけてね!」
「うん……!」
楽しそうな茶子ちゃんの言葉に、僕は少しの変化も逃さぬよう、慎重に耳を澄ませながら進んだ。
生活スペースだっただろう場所をいくつもこえて行くと、下へと伸びる階段に到着した。
そこも大きな岩が転がったり崩れたりで、何ヶ所かは僕でもジャンプしなければならなかった。そんな場所を茶子ちゃんは一人で難なく進んでいく。その身の軽さとしなやかな動きに、僕は驚くばかりだった。
下に到着すると細い通路が伸びていた。硬い岩盤をくり抜いて作られた通路なのだろうか、経年こそ感じるものの、岩も、崩れた箇所もない。
そして、どうやら海へと通じているらしく、進むにつれて明るくなっていき、塩の香りと波の音が風にのってやってくる。
「茶子! 無事だったか?」
塩の香りと共にやってきたのは鳶之介君。
「もちろん!」
茶子ちゃんは鳶之介君に飛びつき、しがみついて言う。
「お兄ちゃん、朱夫おじちゃんが逃がしてくれたのよ」
「そっか……さすが、長代理を任された人だね」
鳶之介君はそう言いながら明るい顔をして笑った。
エミさんや、混血である二人がこの島にいるということは……まず、長がそれを許可しているからだろう。そして表向きはあのような態度をとっていたけれど、長代理を任されている朱夫もまた――。
鳶之介君から、彼の事を信頼しているような雰囲気を感じた。
「行こう、ルカおじちゃん」
「うん……」
焔生から朱夫へ、少しだけ余所者への考え方が変化している。
きっとこの一族は、少しずつ歩を進めていくのだろう……『共存する』という未来へ。
エミさんをはじめ、鳶之介君と茶子ちゃんの存在がその証だ――
しばらく進んで外へ出ると、そこには草原が広がっていた。
ずっと向こうの方には岩壁があり、草に見え隠れしている洞窟が一つ。
茶子ちゃんは僕をそこまで連れて行くと、入り口近くの岩の下に隠してあったランタンを取り出し、火をつけた。そしてそれを手に、どんどんと奥へ入っていく。
中は崩れ落ちただろう岩が、あちこちに散らばっていた。
「長いこと岩は落っこちてないけど、気をつけてね!」
「うん……!」
楽しそうな茶子ちゃんの言葉に、僕は少しの変化も逃さぬよう、慎重に耳を澄ませながら進んだ。
生活スペースだっただろう場所をいくつもこえて行くと、下へと伸びる階段に到着した。
そこも大きな岩が転がったり崩れたりで、何ヶ所かは僕でもジャンプしなければならなかった。そんな場所を茶子ちゃんは一人で難なく進んでいく。その身の軽さとしなやかな動きに、僕は驚くばかりだった。
下に到着すると細い通路が伸びていた。硬い岩盤をくり抜いて作られた通路なのだろうか、経年こそ感じるものの、岩も、崩れた箇所もない。
そして、どうやら海へと通じているらしく、進むにつれて明るくなっていき、塩の香りと波の音が風にのってやってくる。
「茶子! 無事だったか?」
塩の香りと共にやってきたのは鳶之介君。
「もちろん!」
茶子ちゃんは鳶之介君に飛びつき、しがみついて言う。
「お兄ちゃん、朱夫おじちゃんが逃がしてくれたのよ」
「そっか……さすが、長代理を任された人だね」
鳶之介君はそう言いながら明るい顔をして笑った。
エミさんや、混血である二人がこの島にいるということは……まず、長がそれを許可しているからだろう。そして表向きはあのような態度をとっていたけれど、長代理を任されている朱夫もまた――。
鳶之介君から、彼の事を信頼しているような雰囲気を感じた。
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