愛の奴隷にしてください。【R18】

仲村來夢

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僕の友達のビッチすぎる彼女と同棲してみた2

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事の始まりは、僕の中で2ヶ月近く前のことと記憶している。

「1人じゃねぇのかよ…」

僕の家に荷物を運び込む鷹と亜美を見てぼそっと呟いた。

これまで亜美と住んでいた賃貸マンションの契約更新日が近付いており、引っ越しを考えていた鷹は契約更新をせずマンションを買うことにした。気に入ったところを見つけ購入を決めたはいいものの、完成まで少し時間がかかるのでそこに入居するまでの間、部屋に住まわせてくれないかと鷹が頼み込んできた。

まぁ、僕の家も持ち家で一部屋空いているし、それを了承することにした。鷹とは大学生の頃から仲が良かったし、色々お世話にもなったし。

…そしていざうちの家に引っ越してきたかと思えば鷹は亜美という彼女を連れてきたのだった。

なんだよー…。気ぃ使うわー…

僕の率直な感想はこうだったけれど、連れてきたものはもう仕方がないので2人がここに住むことを半ば呆れながら了承し、僕が1人で住んでいたこの家に一時的に3人で住むこととなった。

「あたしまで一緒にすみません…お役に立てる様に頑張ります!」

「いや、そんなこと考えなくて大丈夫です。…これも何かの縁だし。よろしくね」

「ありがとう!!」

その言葉と共に見せた亜美の満面の笑みは、この状況に戸惑い硬直していた僕の心がほぐれてしまうほどに可愛かった。

それ以来ほとんどの家事全般を亜美がしてくれる様になり結局僕はそれに甘えてしまった。亜美は料理が上手で、仕事ばかりで食生活も部屋も乱れがちな僕にはとてもありがたく、毎日が快適に過ごせる様になった。

***

「…あ、声出ちゃう…」

夜になると、亜美の喘ぎ声が隣の部屋から聞こえてくることがしばしば…いやけっこうあり、それには居心地の悪さを感じていたけど。

「あ、あ…そんなに激しくしちゃ…瞬くんに聞こえちゃうっ…」

うん、聞こえてるよ。僕はいつも心の中でそう突っ込んでいた。あんな可愛い子が彼女っていいよなぁ…とうらやましくも思ってしまっていたけれど。

華奢な体、陶器の様な白い肌に大きな瞳、血色の良いピンク色の唇。ロングの茶髪はいつもふんわりと巻かれていて、家事をしてくれている時はいつもポニーテールにしている。

見た目は可愛くて女の子らしいけれど、普段の亜美はサバサバしている。普通の女の子なら嫌がる虫も平気な顔で退治するし、口を大きく開けて笑ったり、お酒が強かったり…女を感じさせない。

けどそういう時は、やっぱり女になるんだよな…

僕の部屋の隣で亜美と鷹が夜の営みをしているのは気まずいし嫌だけど、カップルが家にいるということはこういうことだし、それは仕方ないと諦めていた。

そんな中、僕と亜美は急にこの家に取り残されることになる。取り残されるって、僕の家なんだからそんな言い方は僕には該当しないけど。

鷹がいなくなった。

鷹には放浪癖があり、急にふらっとどこかに行ったりするのだ。昔から急に学校来なくなったなーと思ったら休学して海外旅行してた!とか。その頃から何も変わっていないのか…

人の家に彼女を置いていくなんてどういう神経だ…

「あー、またかぁ鷹くん」

ここに来る時に持ってきていたキャリーケースが無いのを見て亜美が軽いノリでそう言った。

「またかぁって亜美ちゃん」

「もう慣れちゃって。ほんとに急に旅立つんだよねー。また海外かな?そのうち連絡は取れると思うしちゃんと帰ってくるよ」

亜美はあっけらかんと言い放った。…っていうか海外行く金あるならマンスリーマンションでも借りろよ!!と、僕はだんだん苛々してきた。

「ってことで、これからもよろしくお願いします!」

「え!?」

沸々と湧き上がり始めていた怒りが、亜美の言葉で急速に冷めた。

「…やっぱ付属品のあたしだけじゃだめ?鷹くんっていう本体いなきゃ住んじゃだめ?」

「付属品って…」

「お願い!」

亜美が友達の家を頼ったところですぐに当てが尽きるだろう。ましてや鷹がいつ帰ってくるかわからないし。寝泊まりする場所がなく路頭に迷うのならこのまま僕の家にいる方がいいのか…

別に迷惑なわけではない。僕と2人きりで生活することに何の抵抗も無いのだろうか。まぁ亜美の性格的に無いのだろう…

「…わかった」

というわけで亜美はこれからも僕の家で過ごすこととなった。

鷹が出て行った後も、亜美は何も変わらなかった。相変わらず家事はしてくれるし、いつもにこにこ笑っている。

けど、僕がいつもより少し早く仕事から帰った日のことだ。玄関で靴を脱いでいる時に、リビングから亜美のすすり泣きが聞こえた。

鷹がいないとやっぱり寂しいんだよな。当たり前か…

「瞬くん?」

いつドアを開けようか…と考えていたら亜美の方がドアを開けてきた。

「おかえりなさい!ごはんもうちょっとだからねー!」

泣いていたのは気のせいか…?そう思ってしまう程に亜美は明るく、僕を出迎えた為に中断した食事の準備を再開した。

***

その日の夜のことだった。

ノックの音で部屋のドアを開けると、パジャマ姿の亜美がいた。

「どうしたの」

「そっちで一緒に寝てもいいかな」

「…なんで?」

「嫌?迷惑?」

「嫌とか迷惑とかじゃないよ。…ハイ。どうぞ」

部屋に招き入れると、亜美は普通に僕のベッドに入っていった。…どんだけサバサバしてるんだよ…

「瞬くんどこ行くの?」

別の部屋にある客用布団を取りに行こうとする僕に亜美が問いかけた。

「布団取りに行くんだけど」

亜美が首を傾げた。

「瞬くんベッドで寝ないの?」

今度は僕が首を傾げた。

「えぇ…」

「一緒に寝てって言ったじゃん!」

「…はぁ?」

「なんか変なこと言ってる?」

言ってるだろ…

僕はなんと言えばいいのかわからず、黙り込んだ。

「…1人が寂しくって…」

亜美が僕の前で泣いた。涙は流れていないけど、瞳が潤んでいた。それにものすごく驚いて、僕は断れなくなってしまった…

「わかった、わかった!今日だけね!一緒に寝よう!」

亜美は悲しそうに、寂しそうに笑った。亜美はよく笑う子だけど、この時の笑顔にはなんだか胸を締め付けられた。
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