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河本に突然「心霊スポットに行かないか」と誘われたので、俺は熊田を探した。
この時間なら学食にいるとふんだのだが、思ったとおり学食で昼飯を食べていた。
「おおっ、話があるんだが」
「話ってなんだ?」
「前から思っていたんだけど、心霊スポットって本当に幽霊がいるのか?」
熊田は前々から霊感があるという噂の男だ。
だから心霊スポットに全然詳しくない俺は、行く前にちょっと聞いておこうと考えたのだ。
「いるよ。幽霊がいるから心霊スポットになったんじゃないか。幽霊がいなけりゃ心霊スポットになったりはしない」
熊田がそう言ったので、ついでに心霊スポットに関する質問を続けてみた。
前から疑問に思っていたことを。
「心霊スポットにいる幽霊って、なんであんなへんぴなところにいるんだ?」
すると熊田は答えた。
「俺も心霊スポット巡りをしたわけじゃないんできっちりわかっているわけではないんだが。まあ、そんなところに幽霊がいる理由は、そこで死んで自縛霊になったやつとか、その地になんだかの因縁があるやつとか。それ以外ではたまたまそこを通りかかってそこが気に入ったやつ。あるいは最初にいた霊のせいで心霊スポットとして有名になって人が集まってきたので、そいつらを怖がらせてやろうと思ってそこに居ついたやつとか。まあ、こんなところだろうな」
「心霊スポットに来た人を怖がらせるために心霊スポットにいる幽霊もいるのか?」
「いるみたいだね。もともとは別の場所にいたのに、前からいた幽霊のおかげで心霊スポットになって人が集まってくるもんだから、おもしろがって寄ってくる幽霊もいるみたいだね」
それは意外だった。
心霊スポットにいる幽霊なんて、もしいたとしたらものすごくやばいやつなんじゃないかと思っていたからだ。
「おもしろがって集まってくるって、まるで人間みたいだね」
「幽霊も元々は生きた人間だったからね。死んだからといって、急にその性格や考え方が変わるわけじゃない。生きた人間と違うのは、肉体を持たないこと。生きた人間からは、むこうにその気がない限り、特定の人間、つまり霊感のある人間以外には認識されないこと。生きた人間にはできないことや難しいことがたやすくできてしまうことだな」
「たとえば?」
この時間なら学食にいるとふんだのだが、思ったとおり学食で昼飯を食べていた。
「おおっ、話があるんだが」
「話ってなんだ?」
「前から思っていたんだけど、心霊スポットって本当に幽霊がいるのか?」
熊田は前々から霊感があるという噂の男だ。
だから心霊スポットに全然詳しくない俺は、行く前にちょっと聞いておこうと考えたのだ。
「いるよ。幽霊がいるから心霊スポットになったんじゃないか。幽霊がいなけりゃ心霊スポットになったりはしない」
熊田がそう言ったので、ついでに心霊スポットに関する質問を続けてみた。
前から疑問に思っていたことを。
「心霊スポットにいる幽霊って、なんであんなへんぴなところにいるんだ?」
すると熊田は答えた。
「俺も心霊スポット巡りをしたわけじゃないんできっちりわかっているわけではないんだが。まあ、そんなところに幽霊がいる理由は、そこで死んで自縛霊になったやつとか、その地になんだかの因縁があるやつとか。それ以外ではたまたまそこを通りかかってそこが気に入ったやつ。あるいは最初にいた霊のせいで心霊スポットとして有名になって人が集まってきたので、そいつらを怖がらせてやろうと思ってそこに居ついたやつとか。まあ、こんなところだろうな」
「心霊スポットに来た人を怖がらせるために心霊スポットにいる幽霊もいるのか?」
「いるみたいだね。もともとは別の場所にいたのに、前からいた幽霊のおかげで心霊スポットになって人が集まってくるもんだから、おもしろがって寄ってくる幽霊もいるみたいだね」
それは意外だった。
心霊スポットにいる幽霊なんて、もしいたとしたらものすごくやばいやつなんじゃないかと思っていたからだ。
「おもしろがって集まってくるって、まるで人間みたいだね」
「幽霊も元々は生きた人間だったからね。死んだからといって、急にその性格や考え方が変わるわけじゃない。生きた人間と違うのは、肉体を持たないこと。生きた人間からは、むこうにその気がない限り、特定の人間、つまり霊感のある人間以外には認識されないこと。生きた人間にはできないことや難しいことがたやすくできてしまうことだな」
「たとえば?」
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