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翌日、指定された神社に行くと、青柳が待っていた。

その横に、セーラー服を着た少し小柄な女子高生がいた。

「茜の妹の紫苑(しおん)だ」

「紫苑です。よろしく」

「飛燕だ。よろしく」

私は紫苑を見た。

顔は中学生くらいに見えたが、その身体はかなり豊満であることがセーラー服の上からも見て取れた。

そしてその身体は、現時点ですでにかなり鍛えこんであることも。

私を見ていた青柳が言った。

「飛燕は気付いたようだな。本格的な修行はまだしていないが、今でも体術と気がそれなりに使える」

「これから本格的にきたえるのだな」

「そうだ」

紫苑が言った。

「化け物退治はいつからやらせてくれんの?」

青柳が答える。

「まだだ。本格的な修行をしないとな」
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