28 / 36
2
28
しおりを挟む
「彰仁さんだ。俺の彰仁さん」
「そうだよ」
「ヤバイ。心臓どうにかなりそう」
遊里はたまらないといったように強く抱きしめた。
首筋に鼻をつけて深く息を吸う。シャワーを浴び損ねているからやめてくれと思ったけれど、抱きしめる腕の力にたまらなくなった。
そういう遊里の胸の中も一日中働いてきた後の匂いがするから彰仁も吸い込んだ。
「汗臭いでしょ」
「お互い様だよ」
「ん、でも彰仁さんの匂いにほっとする」
肩先を吸われて息が漏れた。
濡れた舌が這って顎に届く。そのまま甘噛みされると喉が震えた。
「あー、久しぶりの彰仁さんの声は腰に来るわ」
そう言って押しつけられた遊里のものはガチガチに固くなっている。当然彰仁だって同じ状態だ。こんなにくっついてて欲情しない方がおかしい。
過去の彰仁のように頭で考えた恋もどきでは起こらなかったことだ。
好きだから触れたいし、触れたらもっと欲しくなって興奮する。興奮の先にセックスがあって最高潮に達した証に放出があって。
それを閉じ込めていた昏い気持ちはもう彰仁の元にはない。
「なあ、その前にお腹すかない?」
「ん?」
「ごはん、たくさんもらってきたのがあるから。一緒に食べよう?」
突然の申し出に遊里は不可思議な顔を見せた。
「もらってきたって?」
「そう。今日兄の婚約者に会って。実家に行ったんだ」
遊里に話さなきゃいけないことがたくさんある。このまま流されてしまいたいけど、ぐっとこらえて言葉を繋ぐ。
「たくさんあって。ホントに色々あって、遊里に聞いて欲しい」
出会っていた過去の事も思い出したって。あんな小さい頃から彰仁を好きだという純情を愛おしく思ってるって。
それから家族とのわだかまりも消えたって伝えたい。
遊里は数度呼吸を整えると「うん」と耳たぶを噛んだ。
「聞くよ彰仁さんの話。でもその前にもう一回だけ」
「……っ、ん」
しゃべるたびに動く喉仏をくすぐっていた唇が戻ってきて、重なった。
開いた口の間に滑り込んできた舌が絡まって強く吸いつく。上あごを擦られるとガクガクと足が震えた。
これ以上は我慢が出来なくなると腕を突っぱねると、ようやく離れて濡れた口元をぬぐった。
「辞め時がわかんないね」
呆けた顔をしていたのだろう。もう一度軽いキスが落ちてきて「無防備だなあ」と笑う。
「話したいって言うくせに誘うような顔をしないで」
「……お前が。えげつないキスなんてするから!」
「おっ、褒め言葉いただきました」
あやうく先を求めるところだったじゃないか。
遊里のキスは危険すぎる。
触れているだけで欲情スイッチがはいる自分もどうかと思うけど、とにかく何もかも歩く成人指定だ。
「いいから。ごはんあっためるから先にシャワーしてくる?」
「じゃあお言葉に甘えて」
頭のてっぺんに小さなキスを落として遊里はバスルームへと姿を消した。いなくなるのを確認して床に座り込む。
ほとんど腰が抜けかけていた。
急激な遊里接種は危険すぎる。
一気に巡った血がグルグルと体中を搔き乱しているようだ。触れたら弾けてしまいそうな熱情を持て余すようにキッチンへと足を向けた。
とにかく気をそらさなきゃ。
冷蔵庫の冷気が少しだけ興奮を冷ましてくれるようだ。このまま頭を突っ込んでいたい。
保存容器をレンジに入れて温めながら食器を出しているとまもなく遊里が裸のままバスルームから出てきた。
今の状態で目の毒すぎる。
「早く服着て!」
「ん~でも、彰仁さんがいるから着たくない」
「ばか。風邪ひいたらどうすんだよ」
「そしたら休むから看病してくれる?」
「そういう事じゃないから」
呆れた風を装いながらクローゼットに服を取りに行く。そばにいたら夢中でしゃぶりついてしまいそうだ。
だけどその後を追うように遊里もついてきた。
「いいよ服なんて」
「だーめ。おれが困る」
「なんで?」
「そんなのどこ見ていいかわかんなくなるからだろ」
すぐ後ろに遊里の気配がして振り向けない。
「どこでも見ればいいじゃん」
「そういうわけにいかないの」
「なんで? 俺は彰仁さんの全部見たい」
ぎゅうっと背中に抱きつかれた。
ボディソープの甘い匂いがする。
「全然収まんないんだけどどうしよ?」
「当たってるから……」
「一回出したいなー」
「だって、」
冷蔵庫の冷気でも冷めない欲望がチカチカと瞬くように光っている。
収まらないのは彰仁も一緒だ。
今すぐ抱き合って繋がりたい。
「彰仁さんのも結構いい感じに」
「ひゃっ、どこ、触って」
「いい子にしてたかなあ」
前に伸ばされた大きなてのひらがチノパン越しにたかぶりを撫でた。キュっと包むように撫で上げられると甘い息が漏れてしまう。
「ダメ? ごはんもちゃんと食べるし、すぐ終わるから」
「ダメ、じゃないけど、シャワーしてないから」
「いいよそのまんまで、つか生の彰仁さん抱きたい」
「……一回だけだからな」
ん、と小さな返事が返ってくる間にも一気に服を下ろされ後ろから腰を押しつけられた。準備もできてないはずなのにひくひくと欲しがって自らこぼした体液で濡れてしまう。
「あー健気だなあ。俺の事待ってたの?」
「あ、」
遊里の先端からとろけた透明な雫が彰仁の蕾を潤した。ぬるぬると塗りたくられると期待に膨らんだ性器が爆ぜようとする。
「すぐイキそうだね」
「あ、や、触んな」
「なんで。こっちも一緒にしてあげるから」
彰仁をしごき上げながらたっぷりと濡らした高ぶりが尻の間を割ってもぐりこんだ。圧倒的な熱量に息が止まりそうになる。
「久しぶりだけどちゃんと飲み込んでくれる」
「あ、ああっ、や、あ」
「うん。気持ちよくなってる?」
「なってる、う、っ、気持ちいい」
「わかるよ。吸いついてきてすごい」
「そうだよ」
「ヤバイ。心臓どうにかなりそう」
遊里はたまらないといったように強く抱きしめた。
首筋に鼻をつけて深く息を吸う。シャワーを浴び損ねているからやめてくれと思ったけれど、抱きしめる腕の力にたまらなくなった。
そういう遊里の胸の中も一日中働いてきた後の匂いがするから彰仁も吸い込んだ。
「汗臭いでしょ」
「お互い様だよ」
「ん、でも彰仁さんの匂いにほっとする」
肩先を吸われて息が漏れた。
濡れた舌が這って顎に届く。そのまま甘噛みされると喉が震えた。
「あー、久しぶりの彰仁さんの声は腰に来るわ」
そう言って押しつけられた遊里のものはガチガチに固くなっている。当然彰仁だって同じ状態だ。こんなにくっついてて欲情しない方がおかしい。
過去の彰仁のように頭で考えた恋もどきでは起こらなかったことだ。
好きだから触れたいし、触れたらもっと欲しくなって興奮する。興奮の先にセックスがあって最高潮に達した証に放出があって。
それを閉じ込めていた昏い気持ちはもう彰仁の元にはない。
「なあ、その前にお腹すかない?」
「ん?」
「ごはん、たくさんもらってきたのがあるから。一緒に食べよう?」
突然の申し出に遊里は不可思議な顔を見せた。
「もらってきたって?」
「そう。今日兄の婚約者に会って。実家に行ったんだ」
遊里に話さなきゃいけないことがたくさんある。このまま流されてしまいたいけど、ぐっとこらえて言葉を繋ぐ。
「たくさんあって。ホントに色々あって、遊里に聞いて欲しい」
出会っていた過去の事も思い出したって。あんな小さい頃から彰仁を好きだという純情を愛おしく思ってるって。
それから家族とのわだかまりも消えたって伝えたい。
遊里は数度呼吸を整えると「うん」と耳たぶを噛んだ。
「聞くよ彰仁さんの話。でもその前にもう一回だけ」
「……っ、ん」
しゃべるたびに動く喉仏をくすぐっていた唇が戻ってきて、重なった。
開いた口の間に滑り込んできた舌が絡まって強く吸いつく。上あごを擦られるとガクガクと足が震えた。
これ以上は我慢が出来なくなると腕を突っぱねると、ようやく離れて濡れた口元をぬぐった。
「辞め時がわかんないね」
呆けた顔をしていたのだろう。もう一度軽いキスが落ちてきて「無防備だなあ」と笑う。
「話したいって言うくせに誘うような顔をしないで」
「……お前が。えげつないキスなんてするから!」
「おっ、褒め言葉いただきました」
あやうく先を求めるところだったじゃないか。
遊里のキスは危険すぎる。
触れているだけで欲情スイッチがはいる自分もどうかと思うけど、とにかく何もかも歩く成人指定だ。
「いいから。ごはんあっためるから先にシャワーしてくる?」
「じゃあお言葉に甘えて」
頭のてっぺんに小さなキスを落として遊里はバスルームへと姿を消した。いなくなるのを確認して床に座り込む。
ほとんど腰が抜けかけていた。
急激な遊里接種は危険すぎる。
一気に巡った血がグルグルと体中を搔き乱しているようだ。触れたら弾けてしまいそうな熱情を持て余すようにキッチンへと足を向けた。
とにかく気をそらさなきゃ。
冷蔵庫の冷気が少しだけ興奮を冷ましてくれるようだ。このまま頭を突っ込んでいたい。
保存容器をレンジに入れて温めながら食器を出しているとまもなく遊里が裸のままバスルームから出てきた。
今の状態で目の毒すぎる。
「早く服着て!」
「ん~でも、彰仁さんがいるから着たくない」
「ばか。風邪ひいたらどうすんだよ」
「そしたら休むから看病してくれる?」
「そういう事じゃないから」
呆れた風を装いながらクローゼットに服を取りに行く。そばにいたら夢中でしゃぶりついてしまいそうだ。
だけどその後を追うように遊里もついてきた。
「いいよ服なんて」
「だーめ。おれが困る」
「なんで?」
「そんなのどこ見ていいかわかんなくなるからだろ」
すぐ後ろに遊里の気配がして振り向けない。
「どこでも見ればいいじゃん」
「そういうわけにいかないの」
「なんで? 俺は彰仁さんの全部見たい」
ぎゅうっと背中に抱きつかれた。
ボディソープの甘い匂いがする。
「全然収まんないんだけどどうしよ?」
「当たってるから……」
「一回出したいなー」
「だって、」
冷蔵庫の冷気でも冷めない欲望がチカチカと瞬くように光っている。
収まらないのは彰仁も一緒だ。
今すぐ抱き合って繋がりたい。
「彰仁さんのも結構いい感じに」
「ひゃっ、どこ、触って」
「いい子にしてたかなあ」
前に伸ばされた大きなてのひらがチノパン越しにたかぶりを撫でた。キュっと包むように撫で上げられると甘い息が漏れてしまう。
「ダメ? ごはんもちゃんと食べるし、すぐ終わるから」
「ダメ、じゃないけど、シャワーしてないから」
「いいよそのまんまで、つか生の彰仁さん抱きたい」
「……一回だけだからな」
ん、と小さな返事が返ってくる間にも一気に服を下ろされ後ろから腰を押しつけられた。準備もできてないはずなのにひくひくと欲しがって自らこぼした体液で濡れてしまう。
「あー健気だなあ。俺の事待ってたの?」
「あ、」
遊里の先端からとろけた透明な雫が彰仁の蕾を潤した。ぬるぬると塗りたくられると期待に膨らんだ性器が爆ぜようとする。
「すぐイキそうだね」
「あ、や、触んな」
「なんで。こっちも一緒にしてあげるから」
彰仁をしごき上げながらたっぷりと濡らした高ぶりが尻の間を割ってもぐりこんだ。圧倒的な熱量に息が止まりそうになる。
「久しぶりだけどちゃんと飲み込んでくれる」
「あ、ああっ、や、あ」
「うん。気持ちよくなってる?」
「なってる、う、っ、気持ちいい」
「わかるよ。吸いついてきてすごい」
0
あなたにおすすめの小説
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―
無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」
卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。
一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。
選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。
本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。
愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。
※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。
※本作は織理受けのハーレム形式です。
※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
タチを希望します!
さくら優
BL
たまには抱く側に回りたい主人公結月が、色々と作戦を練って挑むがことごとく失敗する話。
受けを溺愛する攻め✕ちょっとおバカな受け
ひたすら2人がイチャイチャしてるだけのお話です。
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる