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Chapter2
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「何がどうなってうちに住むのか教えて。話が全然見えないよ?」
それはそうだ。コウは私達の会話が聞き取れていない。
名前も年齢もどこから来たのかもわからない。コウの店の前で倒れる以前の記憶はお腹空いたって事だけ。
とにかく警察は嫌な事、日本語はありがとうだけ知ってる事、何でもするからここに置いてほしいって言ってる事、私もしばらくあの子の中身を探すのを手伝いたいと思ってる事。
しばらく黙りこんで私と彼女を見つめ、ため息をひとつついて呟いた。
「亜美が決めたらきかないもんね。これからどうするかあの子と3人で話そう?預かるならちゃんとルールとか決めなきゃいけない。いいね?」
コウは本当に大切な話をする時だけ私の名前をちゃんと呼ぶ。だからきっと大丈夫。この先大変だったとしてもコウがいるからなんとかなる。そう思った。
「夕方は臨時休業。これからどうするか作戦会議しよう。彼女にもそう伝えてあげて。凄く心配そうな顔でこっち見てるから。」
彼女の方を見たら悲しそうな、でも少し希望を持っているような、ガラスみたいに透き通るような綺麗な目で私達を見つめていた。
『大丈夫。私達に任せて。』
安心させたくて微笑みながら伝えた。
彼女はひまわりのような眩しい笑顔で「ありがとう」と唯一知っている日本語で私達に笑いかけた。
彼女の人生に踏み込んでしまった以上、もう戻れない。
私にはコウがいる。彼女には私達がいる。
それだけの事だけど、なんとかなると本当に思った。
お昼で店を閉めて帰るから、と言うコウを残して私と彼女は先に家に帰る事にした。
『うちで詳しい話をしよう。家族や友達があなたを探しているだろうし、どうやって探すかも考えなきゃ。あなた自身の事も探さないとね。
そうだ。買い物してから帰ってもいいかな?』
『何を買うの?』
『これから私とあなたとコウに必要になる物。』
何のことかわからないという顔をしながら、それでも私の隣を歩いている。必要なものはたくさんある。
物だけじゃなく気持ちも記憶もーーー。
目的の100円ショップに辿り着き、カゴを持って文房具売り場に直行する。
落書き帳、単語カード、ペン、ノート。
たくさんカゴに入れてレジを済ませて店を出た。
『買い物するのすごく早いんだね。』
何が何だかわからないままついて来て、わからないまま買い物が終わってしまったであろう彼女が私に言った。
『買うもの決まってたら早いんだけどね、何となく行ったお店はさっきの何十倍もかかるよ。待ちくたびれておじいちゃんになっちゃう!ってコウに言われた事もある。』
そう言うと彼女は笑っていた。
その笑顔を見て心臓が止まるかと思った。
…私はきっと彼女と何処かで出会っている。
何処なのか、何時のことなのか、どうしてわかったのか。
全部今はわからない。一瞬感じたあの感情は間違ってない。
記憶を探さないといけないのは彼女だけじゃない。私も一緒に探さないと、完全には思い出したと言えないんじゃないか。
何を忘れ、何を忘れたくなかったんだろう。
今はまだわからない。
それはそうだ。コウは私達の会話が聞き取れていない。
名前も年齢もどこから来たのかもわからない。コウの店の前で倒れる以前の記憶はお腹空いたって事だけ。
とにかく警察は嫌な事、日本語はありがとうだけ知ってる事、何でもするからここに置いてほしいって言ってる事、私もしばらくあの子の中身を探すのを手伝いたいと思ってる事。
しばらく黙りこんで私と彼女を見つめ、ため息をひとつついて呟いた。
「亜美が決めたらきかないもんね。これからどうするかあの子と3人で話そう?預かるならちゃんとルールとか決めなきゃいけない。いいね?」
コウは本当に大切な話をする時だけ私の名前をちゃんと呼ぶ。だからきっと大丈夫。この先大変だったとしてもコウがいるからなんとかなる。そう思った。
「夕方は臨時休業。これからどうするか作戦会議しよう。彼女にもそう伝えてあげて。凄く心配そうな顔でこっち見てるから。」
彼女の方を見たら悲しそうな、でも少し希望を持っているような、ガラスみたいに透き通るような綺麗な目で私達を見つめていた。
『大丈夫。私達に任せて。』
安心させたくて微笑みながら伝えた。
彼女はひまわりのような眩しい笑顔で「ありがとう」と唯一知っている日本語で私達に笑いかけた。
彼女の人生に踏み込んでしまった以上、もう戻れない。
私にはコウがいる。彼女には私達がいる。
それだけの事だけど、なんとかなると本当に思った。
お昼で店を閉めて帰るから、と言うコウを残して私と彼女は先に家に帰る事にした。
『うちで詳しい話をしよう。家族や友達があなたを探しているだろうし、どうやって探すかも考えなきゃ。あなた自身の事も探さないとね。
そうだ。買い物してから帰ってもいいかな?』
『何を買うの?』
『これから私とあなたとコウに必要になる物。』
何のことかわからないという顔をしながら、それでも私の隣を歩いている。必要なものはたくさんある。
物だけじゃなく気持ちも記憶もーーー。
目的の100円ショップに辿り着き、カゴを持って文房具売り場に直行する。
落書き帳、単語カード、ペン、ノート。
たくさんカゴに入れてレジを済ませて店を出た。
『買い物するのすごく早いんだね。』
何が何だかわからないままついて来て、わからないまま買い物が終わってしまったであろう彼女が私に言った。
『買うもの決まってたら早いんだけどね、何となく行ったお店はさっきの何十倍もかかるよ。待ちくたびれておじいちゃんになっちゃう!ってコウに言われた事もある。』
そう言うと彼女は笑っていた。
その笑顔を見て心臓が止まるかと思った。
…私はきっと彼女と何処かで出会っている。
何処なのか、何時のことなのか、どうしてわかったのか。
全部今はわからない。一瞬感じたあの感情は間違ってない。
記憶を探さないといけないのは彼女だけじゃない。私も一緒に探さないと、完全には思い出したと言えないんじゃないか。
何を忘れ、何を忘れたくなかったんだろう。
今はまだわからない。
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