優しい人

sasorimama.fu

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優しい人・第38話

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「…やっ…あ、」

大きく拡げられた自分の脚。
中心に志賀の頭…

散々女を抱いてきた志賀の愛撫は、繊細且つ執拗で強く、そして間違いなく巧みで、波のように押し寄せる快感に千佳史の雄はもう、完全に変化している。

あまりにも間近でモロだ。
それはダメ!

「やめッ…やや……ぃゃゃ…な…志賀ッ…」

ツ、と志賀が顔を背けた。

―ほら!…ほら、引いてるやんッ…

「ハッ、あッ…」

そう思った途端、内腿の、ほぼ脚の付け根の辺りにチロッと濡れた感覚が走り、ゾクッと毛穴が開く感覚。

志賀は、顔を背けたのではなく、鼠径部を直接舐めるのに少し邪魔な布を顎で退けたくて、顔を横に向けたのだ。

次の瞬間、激烈な羞恥に襲われる。

「…ッ!」


今日一日、シャワーを浴びてから12時間以上、動き、汗をかいて、考えたくないが、きっと匂いもあるだろう、そこを、薄い衣の上から、志賀が……


口に含んだのだ━━━

いきなり。


―口でしたろか?
志賀が千佳史の元を去った日…
そう千佳史が志賀に言った時、瞬間的に怒り、俺は惚れた女のアソコしか舐めへん!と言っていた志賀が、男の、自分のものを口に…

志賀の口に…


志賀は、本当に、まるで肉でも食べるように、千佳史のものを喰らい、舐め回した。

千佳史はもう、快感よりも、泣きそうな羞恥と申し訳なさで気を失いそうだ。

そんな志賀の行為に
―お願いッ…もう、止めてッ…
と心は叫ぶが……。

心を無視して浅ましく盛り上がる雄は、志賀の口の中で更に成長する。

腿を拡げる為に、内側からガチッと掴んだ志賀の日焼けした手が目に入る。

ひ弱で生白い自分の腿がまるで白い背景のように、浮き上がる、筋張った、大きな逞しい手……

1度、その手に、繋いでみたかったのだ…

無意識で、手が伸びた。
そっと触ると、千佳史の間に顔を埋めて行為を続けたままの志賀が、触れた手の指を開き、千佳史の手を探して捉え、繋いだ。


感激で胸が潰れそうだ―


拡げられた脚の間に、黒いツンツンした志賀の髪が見え、時々、角度を変えると、凛々しい眉毛と、長い睫毛、すっと伸びた鼻梁が見える。

―ほんま…男前…メッチャかっこいい…志賀……

繋いだ手から溢れてくる幸せに酔いしれながら、長い間恋焦がれた人の顔に見惚れる。

ふと、志賀が顔を上げ、目が合う。

・・・ッ!

壮絶に恥ずかしい…

少しも恥ずかしそうでない志賀が口を開いた。

「脱がせていい?」
「……」

「そんな顔せんといて?可哀想になってまう…ほんまに嫌やったら、止める。…あかん?」
「………」

「滝さん…?」
急に頼りなげに揺れる志賀の瞳。

―俺、そんな酷い顔、しとう?全然あかんくない…でも、恥ずかしい…恥ずかしくて死にそう……でも…

「いい。…脱がせて……」

「滝さんッ…!…よし、俺、先脱ぐわ!」

ソファから飛び降りた志賀が、紺白極太ボーダーのハーフパンツを下着諸共、一気に取り去った。




滝の上に戻る。

急にとんでもなく厳かな気持ちになり、滝のボクサーの白と、ウエストの赤が紅白に見え、これが結婚の儀式のように思えてくる。

どうしようもなく滾り、すぐにでも滝の中に入ろうとしていた興奮が、少し、は落ち着く。
我慢だ。
無茶すると、滝を傷つける。

どれだけ慣れていても、男の体には準備が要る。

腐るほど見たDVDや読み物の中で、何度も出てきた言葉。

―落ち着け…落ち着け…

赤いゴムに手をかける。
滝の体がキュッ…と強張る。

「大丈夫、滝さん」
温かい掌で、滝の腹を摩る。

そして、滝の緊張が解けたところで再び、ゴムに手をかけ、すっと下に下げた。

「わ…ぁ…」
思わず声が出た。

「なに?……あんまし見んといて……」
滝が消え入るような声で言う。

「綺麗…滝さん、こんなとこも…」

どこにも挿れたことがないからなのか、滝のそこは、白い肌の続きで、確かに勃っているというのに、自分の猛々しいモノとはまるで別の物のようで。

「滝さんのここ、滝さんの顔に合ってる…」
「なにそれ…そんな、感想とか…ぃらん……」

眉を下げ、泣きそうな顔の滝が言う。

「ぁ嫌ッ……!嫌、志賀…ッ……うー…」
再び、足を大きく拡げさせると、滝は、両手を揃えて顔を覆った。

可愛い顔が隠れたのは不満だが、ここから見える滝の白い喉と、手の甲から肘まで揃ってピッタリつけられ顔を隠す両腕とその仕草が、清楚な処女を思わせ、自分が拡げた白く少年のように細い腿と、その間にある勃ち上がったもののアンバランスは堪らない。

滝のものを口に含むのは、篤仁には、あまりにも自然な行為だった。

「滝さん…可愛い……好き」

ハッとしたように滝が篤仁を見る。
篤仁は、滝を咥えたままその目を見返す。

「…ぅ……」
恥ずかしさだろう、顔も目も真っ赤な滝が、悲痛な声を出す。

篤仁は微笑み、口淫を続ける。

滝のモノを飲み込み、搾り取るように舐め下ろせば
「ああっ…」
短い叫びを上げ、滝の細いウェストが撓った。

続けようとする篤仁の頭を滝が掴む。

キスが激しくなった時も、滝はよくこんな風に篤仁の頭を掴み、髪を掴んだ。

「志賀ッ…ヤメ…て、出る…ぁ…や、あかんッ……も、出る、出るッ…はッ、あッ、あッ…」

滝の快感に喘ぐ声が聞きたい。
もっと、もっと感じて欲しい。

もっと、もっと!

「ああ、志賀、ぁかん…出る、離して、離して…ぉ願…ぃ、ぁ…ん、ん、ん……ぃや……あっ、ああっ……」

ビュッ…と喉の奥に生暖かい物が飛び、勢いで飲み込んだ。
その後何度か発射する滝の迸りを全て飲み込む、

ハッ…ハッ…という息のような、声のような音を発しながら、滝の体がピク、ピク、と動いている。

「んぁ、志賀…飲ん……ぃや…どうしよう…ごめん……ごめん…」
「何で?謝るんおかしいでしょ?俺がしたくてしてんのに」

「だ…って…そんなとこ…そんな…こと……」

今日の滝は、ずっと紅い目をしていて、それはすぐに潤んでしまう。

「そんなとこ、ってことはないやろ?俺は惚れてる相手のここは舐めるし、滝さんのは飲む。あかんとか嫌とか言わんといて。謝るんもなし」
「…ぅ…無理…言うてまう……ふ…ぅ……」

「よし、ほんなら、言うてもええわ。でも、スルーやで?」

「そ、そんなん…あッやッ……や…」

篤仁は滝の後ろを人差し指の腹で撫でた。

「滝さん…挿れるよ?」

    
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