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第3章 不思議な国のシンデレラ
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エラがうなづくのを見て取ると、その女性は
「そうかぁ~」と腕組みをする。
その様子を見ていたエラは、ふいに
「そういえば!」と思わず声を上げる。
「私…どうやら大切な荷物を、落としたみたいなんです!」
初対面のその人に、思わず大きな声で打ち明ける。
「えっ」
その人は、急に真顔になると
「それは、大変じゃない!」
えらに近付いて声をかけた。
エラはうん…とうなづくと、途方に暮れた顔で
「どうしたらいいのでしょう」
再び泣きそうな顔で、つぶやく。
そんなエラを見つめると
「うーん」
その人は、頭をかしげる。
「ねぇ」
じぃっとエラの瞳を見据えると
「どこで落としたのか、覚えてる?」
腕組みをしたまま、エラに尋ねる。
思いつめた顔をして、そう聞かれると…
かえってエラは戸惑ってしまい、
「それが、どうも…」と、あやふやな顔になる。
「そう…」
その人はまたも、落胆した顔になる。
「それは、困ったわねぇ」
真剣な顔でうなっているので、今さら聞いて、どうする…
と思うけれども、エラは思い切って顔を上げ
「あのぅ」と切り出した。
「なに?」
「あのぉ~お名前…は?」
モジモジしながら、その人の顏を見つめる。
「名前?あぁ…言ってなかったっけ?」
表情を緩めて、微笑むながらその人は、まっすぐにエラを
見詰める。
「ユリカよ!私の名前は、岡崎 ゆりか」
今度は、先ほどのように警戒することなく、素直に名前を
教えてくれた。
「ユリカさんかぁ~いいお名前ですねぇ」
エラの言葉に、その人もまんざらでもなさそうだ。
それからふいに、思い出すと…
「それよりもあなた!これから、どうするの?
このままってわけには、いかないでしょ?
どうにかしないといけないわね!」
急に真面目な顔になると、先ほどよりも表情をやわらげて、エラを
見詰める。
「よければ私…協力するわよ?
なんなら、タクトも手伝わせればいいし!」
胸をたたいて、力強く言う。
やはり、この人はいい人なんだ…と、エラはそう思うのだった。
「そうかぁ~」と腕組みをする。
その様子を見ていたエラは、ふいに
「そういえば!」と思わず声を上げる。
「私…どうやら大切な荷物を、落としたみたいなんです!」
初対面のその人に、思わず大きな声で打ち明ける。
「えっ」
その人は、急に真顔になると
「それは、大変じゃない!」
えらに近付いて声をかけた。
エラはうん…とうなづくと、途方に暮れた顔で
「どうしたらいいのでしょう」
再び泣きそうな顔で、つぶやく。
そんなエラを見つめると
「うーん」
その人は、頭をかしげる。
「ねぇ」
じぃっとエラの瞳を見据えると
「どこで落としたのか、覚えてる?」
腕組みをしたまま、エラに尋ねる。
思いつめた顔をして、そう聞かれると…
かえってエラは戸惑ってしまい、
「それが、どうも…」と、あやふやな顔になる。
「そう…」
その人はまたも、落胆した顔になる。
「それは、困ったわねぇ」
真剣な顔でうなっているので、今さら聞いて、どうする…
と思うけれども、エラは思い切って顔を上げ
「あのぅ」と切り出した。
「なに?」
「あのぉ~お名前…は?」
モジモジしながら、その人の顏を見つめる。
「名前?あぁ…言ってなかったっけ?」
表情を緩めて、微笑むながらその人は、まっすぐにエラを
見詰める。
「ユリカよ!私の名前は、岡崎 ゆりか」
今度は、先ほどのように警戒することなく、素直に名前を
教えてくれた。
「ユリカさんかぁ~いいお名前ですねぇ」
エラの言葉に、その人もまんざらでもなさそうだ。
それからふいに、思い出すと…
「それよりもあなた!これから、どうするの?
このままってわけには、いかないでしょ?
どうにかしないといけないわね!」
急に真面目な顔になると、先ほどよりも表情をやわらげて、エラを
見詰める。
「よければ私…協力するわよ?
なんなら、タクトも手伝わせればいいし!」
胸をたたいて、力強く言う。
やはり、この人はいい人なんだ…と、エラはそう思うのだった。
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