15 / 29
第1章
15
しおりを挟む
ケンタは布団に潜り込むと、目をつむりますが・・・そう簡単に、眠れるわけもなく、
かといって、
「ねむくないよ~」と、甘えた声で、母さんにまとわりつくわけでもなく・・・
じぃ~っと、闇の中、目をこらして、母さんの気配を
感じ取っていました。
今日の保育所の1件以来、すっかり元気をなくした
母さんのことが、心配でした。
なぜなら、あの写真は、母さんの大切な大切な宝物
だ・・・とわかっていたからです。
ならば、どうしたらいいのか・・・
どう、すべきなのか
ケンタには、それがうっすらと、わかりました。
母さんが写真立てに、再び戻した、あの写真・・・
先生が、丁寧にセロテープで止めてくれたけれど、
大きく2つにさけた部分は、もう元には戻りません。
たとえ、ネガがあったとしても、あれと全く同じように、色あせた風合いは、戻らないのです・・・
縦に大きく線が、ついてしまいました。
ケンタは、母さんが額に入れたまま、カバンの側に
置きっぱなしにしていた写真を、手に取って、ソウッと、部屋の外に出ました。
母さんが気付く前に、元に戻そう・・・と思ったのです。
母さんは、丁度トイレに入っていて、部屋には
いませんでした。
そこで急に、ケンタの気が変わり、黙って通園バックを、引き寄せると、靴に足をつっこんで、ドアに手を
かけました。
外はもちろん、真っ暗です。
空には、大きなお月様が、ピカピカの姿で、ケンタの
ことを、見守っています。
そしてあたりは、ポツポツと、空の画用紙に、ピンで
穴をあけたみたいに、星がきらめいています。
(きれいだ~)
そう思うと、ケンタは、ぎゅっとこぶしを作って、
泣き出したい気持ちをこらえて、かかとを、コンコンとたたきました。
見つかったら、きっとおこられてしまうでしょう・・・
もしも、見つからなくても、帰ったら、トコトン
おこられるに決まっているのです。
だけども、ケンタは、心に決めました。
ケンタは、口を真一文字にして、あてもなくふらふらと、外の暗闇に、体をすべりこませていきました。
かといって、
「ねむくないよ~」と、甘えた声で、母さんにまとわりつくわけでもなく・・・
じぃ~っと、闇の中、目をこらして、母さんの気配を
感じ取っていました。
今日の保育所の1件以来、すっかり元気をなくした
母さんのことが、心配でした。
なぜなら、あの写真は、母さんの大切な大切な宝物
だ・・・とわかっていたからです。
ならば、どうしたらいいのか・・・
どう、すべきなのか
ケンタには、それがうっすらと、わかりました。
母さんが写真立てに、再び戻した、あの写真・・・
先生が、丁寧にセロテープで止めてくれたけれど、
大きく2つにさけた部分は、もう元には戻りません。
たとえ、ネガがあったとしても、あれと全く同じように、色あせた風合いは、戻らないのです・・・
縦に大きく線が、ついてしまいました。
ケンタは、母さんが額に入れたまま、カバンの側に
置きっぱなしにしていた写真を、手に取って、ソウッと、部屋の外に出ました。
母さんが気付く前に、元に戻そう・・・と思ったのです。
母さんは、丁度トイレに入っていて、部屋には
いませんでした。
そこで急に、ケンタの気が変わり、黙って通園バックを、引き寄せると、靴に足をつっこんで、ドアに手を
かけました。
外はもちろん、真っ暗です。
空には、大きなお月様が、ピカピカの姿で、ケンタの
ことを、見守っています。
そしてあたりは、ポツポツと、空の画用紙に、ピンで
穴をあけたみたいに、星がきらめいています。
(きれいだ~)
そう思うと、ケンタは、ぎゅっとこぶしを作って、
泣き出したい気持ちをこらえて、かかとを、コンコンとたたきました。
見つかったら、きっとおこられてしまうでしょう・・・
もしも、見つからなくても、帰ったら、トコトン
おこられるに決まっているのです。
だけども、ケンタは、心に決めました。
ケンタは、口を真一文字にして、あてもなくふらふらと、外の暗闇に、体をすべりこませていきました。
0
あなたにおすすめの小説
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
理想の王妃様
青空一夏
児童書・童話
公爵令嬢イライザはフィリップ第一王子とうまれたときから婚約している。
王子は幼いときから、面倒なことはイザベルにやらせていた。
王になっても、それは変わらず‥‥側妃とわがまま遊び放題!
で、そんな二人がどーなったか?
ざまぁ?ありです。
お気楽にお読みください。
悪女の死んだ国
神々廻
児童書・童話
ある日、民から恨まれていた悪女が死んだ。しかし、悪女がいなくなってからすぐに国は植民地になってしまった。実は悪女は民を1番に考えていた。
悪女は何を思い生きたのか。悪女は後世に何を残したのか.........
2話完結 1/14に2話の内容を増やしました
王女様は美しくわらいました
トネリコ
児童書・童話
無様であろうと出来る全てはやったと満足を抱き、王女様は美しくわらいました。
それはそれは美しい笑みでした。
「お前程の悪女はおるまいよ」
王子様は最後まで嘲笑う悪女を一刀で断罪しました。
きたいの悪女は処刑されました 解説版
生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!
mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの?
ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。
力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる!
ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。
読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。
誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。
流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。
現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇
此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる