私の愛する人【完結】

真凛 桃

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4話 贅沢な集まり

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翌日、寿美子がホテルに到着すると、入り口に高級車が停まっていた。中からテソンが手招きをして寿美子を呼んだ。
すると、テソンの他に運転手さんとホンユ、それから…女優のアンジョングムが乗っていた。

(うわっ、このメンバーやばい…めっちゃ緊張するー)

「初めまして。私のこと知ってる?」

「もっもちろんです!ジョングムさん!」

「よかった!今日はよろしくね!」

「こちらこそよろしくお願いします!」

「初めまして。俺のことは、、、?」

「分かります!ホンユさん、今日はよろしくお願いします」

「よろしく!」

(二人ともさすがにオーラがすごいな~。
ジョングムはすごくキレイだし、ホンユはホンユですごいイケメン…。テソンの次に❤︎)

「寿美子さん、緊張しなくていいですからね」

「あっ、はい。テソンさん!」

車を出し、とりあえず福岡展望タワーに向かった。

「お腹空かない?もう昼だよ」

「私、朝食抜きだったから~」

「じゃ、そこの店に入ろうか」

「うん。行こ行こ!」

寿美子は皆んなの会話に上手く入っていけない。店に入り食事をしているとホンユが赤ワインを頼んだ。

「ボトルでお願い。グラスは4つ!」

寿美子とテソンは目が合い、苦笑いする。

「俺はビールがいいかな。寿美子さんもビールがいいんじゃない?」

「はい。私もビールで」

4人は飲みながら話し出す。

「寿美子さんって韓国語バッチリだね。覚えたの?」

「はい!テソンさんのイベントの為に覚えました」

「今更だけど確かにジョングムの言う通り、韓国語バッチリだ」

「私のドラマ観たことある??」

「もちろん!ジョングムさん好きだし!」

「本当~⁈嬉しい‼︎私のこと呼び捨てで呼んでいいよ。タメ口でいいし。私もスミちゃんって呼ぼうかな」

「はい、わかりま…うん!わかった」

「ジョングムは本当に、誰とでもすぐ仲良くなるよな~」

「ちょっと今日さー、このままどこかで買い物してホテルの部屋で飲まない?私ワイン飲んでたら、とことん飲みたくなってきちゃった。スミちゃんともゆっくり飲みながら話したいし」

「でも確かに…飲んでたらとことん飲みたくなったな~~よしっ、テソンの部屋が一番広いから、テソンの部屋で飲もう!なっテソン!!」

「、、、寿美子さん、それでいい?」

「私は全然OKですよ!楽しそうだし」

「、、、」

「よーし!決まりっ‼︎じゃあ買い物してホテルに戻ろっ!」

何種類ものお酒を買って、ホテルに戻った4人はテソンの部屋に行った。

「広っ‼︎スウィートですね‼︎すごいな~」

「テソン以外の部屋はスウィートじゃないからね。とりあえず乾杯しよー!」

4人はソファーに座り、乾杯した。

(楽し過ぎる❤︎ナニ⁈この贅沢な集まりの飲み会は…❤︎)

「テソンから聞いたけど、イベントの日二人で食事行ったんでしょ?びっくりしたよ。まさかテソンがね…」

「もう!いいって」

「番号まで交換しちゃってー」

「ジ、ジョングム?」

(それ以上言うな💢)

「俺も少人数のイベントしようかな」

「あのねー…」

「シャンパン空いたよ~ワイン飲もう!」

「赤ね!」

「寿美子さん、焼酎飲みましょうか」

「はい❤︎」

「ゲームしない?負けた人は勝った人の質問に答えるの。答えたくなかったらワイン一気‼︎どう?」

「いいねー楽しそう!」

「ワイン一気はやめよう」

「一気したくなかったら、答えればいいだけじゃん」

「私、チャミスル買ったので、チャミスルはどうですか?」

「うん、チャミスルにしよう!」

「仕方ないな~」

そしてゲームが始まり、1回目はホンユが勝ちジョングムが負けた。

「じゃ~今までの共演者でときめいた俳優は?」

「えーっそれは…一気しまーすっ」

「おもしろくないの~」

2回目、ジョングムが勝ち寿美子が負けた。

「やった~、えっとね~、じゃあ最近キスしたのはいつー?」

「最近~?ずいぶん前だよ。2年前位…」

(マジかよ…本当覚えてないんだ…)

「2年前って…り、了解っ」

「…よし、次ー!」

3回目はホンユが勝ちテソンが負けた。

「俺も似たような質問!ドラマ以外で最近いつキスした?」

テソンは黙って一気した。

「うわー、言えないってことは最近したんだね~」

「えー、誰としたの?」

「もう!一気したからいいだろ!もうゲームやめて普通に飲もうよ」

「そうだね!ワイン飲まなきゃ」

(テソン、そういう相手居るのかな…そのくらい居るよね…)

四人はゲームをやめ、普通に飲み始める。

「ホンユとジョングムは二人でもうワイン4本空けてるんだけど…ホンユ、ちょっと酔ってるだろ?」

「ちょっとね。笑 楽しいから進むわー」

「4本って…すごいですね。私も白を飲もうかなー」

「寿美子さん、白なら飲めるの?じゃ白も開けるね」

「大丈夫ですか?」

心配するテソン。

「はい!大丈夫です!」

「スミちゃん、私ね、昔…もうずいぶん前になるけど、テソンに振られたんだよー。こんないい女振ってさー」

「やめろよ…」

「マジかよ!初耳…」

「私だけじゃなくテソンに振られた人、何人か知ってるもんねー」

「テソンはモテるもんな。女に興味ないの?」

「別にそういう訳じゃ…ただ同じ業界の人とは考えられないだけ」

「じゃあ、スミちゃんいいんじゃない?」

(えっ❤︎)

テソンは黙っていた。

「じゃ俺が寿美子さんにしよっかな~。寿美子さん、こっちおいでよ」

ホンユは、テソンの横に座っていた寿美子を自分の隣に座らせた。

(ホンユの奴💢)

「じゃあテソンが一人になるから、私がテソンの隣に行こーっと」

「寿美子さんは俺のファンじゃないの?」

「キムシン好きでしたよ~」

「観てくれたんだ!どういう所が良かった⁇」

ホンユは寿美子にかなり近づく。

「おい!ちょっと近すぎじゃないか?」

「プッ、笑」

「何だよ」

「別にぃ~」

ジョングムがテソンを冷やかす。

「この白ワイン、すっごく飲みやすくて美味しいです」

「本当?ちょっと飲ませて」

ホンユが寿美子のグラスを取ろうとするとテソンが立ち上がり、ホンユの手を取った。

「何するんだよ」

「飲みたいなら、新しいグラスを持ってくるよ!」

「プププッ、笑」

テソンは冷やかすジョングムを睨みながらグラスを取りに行った。

そしてあっという間に7時間が経った。

「私、明日撮影だし、そろそろ部屋に戻ろうかな~」

「そうだね。寿美子さんは?」

「タクシー呼ぶよ」

「そっか。じゃスミちゃん、また飲もうねー」

「うん、是非!」

そしてホンユとジョングムは部屋に戻った。

「タクシー呼びますね」

テソンはフロントに電話した。

「今タクシーの空きがないみたいで、空き次第連絡してくれるってことだけど、それでも大丈夫ですか?」

「私は大丈夫ですけど、明日撮影ですよね?テソンさんこそ大丈夫なんですか?早く寝たほうが…」

「俺は全然大丈夫ですよ。飲み直しますか?笑」

「はいっ❤︎」

二人はタクシーの空きができるまで飲み直すことにした。

「しかしアイツら、よく飲むな~」

「そうですね。二人とも本当にお酒が好きなんでしょうね。楽しかったです!」

「楽しかったなら誘って良かったです」

フロントから連絡がないまま1時間経ち、二人はいい感じに酔ってきた。

「今日、ゲームでテソンさん負けたじゃないですかー。答えられなかったってことは最近誰かとキスしたんですか?笑」

(うわっ、酔った勢いで聞いちゃった…)

テソンは黙っている。

「ご、ごめんなさい。変なこと聞いて…」

「しましたよ」

「そ、そうなんですね…」

「寿美子さんと」

「え⁈な、何言ってるんですかー」

「覚えてるの、僕だけみたいですね…」

(え…どういうこと?っていうかテソンの顔が近づいてきてる……えっっ)

「今回は覚えていて下さいね」

(ドキドキ……心臓がヤバい…)

タイミングよくフロントから電話があり、寿美子は恥ずかしさのあまり慌てて部屋を出て行った。
寿美子はテソンに対する好きな気持ちが増す一方だった。
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