私の愛する人【完結】

真凛 桃

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6話 温泉旅行

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そして翌日、寿美子の運転で無事に旅館に着いた。

受付を済ませ、隣同士で部屋を取り、男女で別れた。
寿美子とジョングムは部屋でくつろぐ。

「部屋に温泉も付いてるし、高いんじゃないかな…」

「お金は気にしなくていいからね。テソンとホンユが払ってくれるよ」

「いいのかな~」

「それよりさ、運転疲れたでしょ。温泉入ろっか。夜はテソンたちの部屋で食事だからね」

「うん❤︎」

二人は部屋に設置された温泉に入った。

「うわー気持ちいい~最高~!」

「本当だね!」

寿美子はまさかジョングムと一緒に温泉に入るとは、思いもしなかった。

温泉から上がった二人は浴衣に着替え、テソンとホンユの部屋へ向かった。

「うわっ浴衣!いいねー」

「浴衣なんて初めて着たわ。スミちゃんも似合ってるでしょ、テソン」

「え、あぁ…うん」

それから仲居さんが料理を次々に運んできて、4人は食事を始める。

「すごい、豪華~!」

「本当‼︎」

「何から食べていいか迷うな~」

「とりあえず乾杯しよう」

「カンパーイ‼︎」

「ねぇホンユ!今日はゆっくり飲めるから、どっちが先に酔い潰れるか対決しない?」

「いいよ。全員で、だよね?」

「俺はイヤだよー」

「私も。明日運転しなきゃいけないから深酒できないー」

「私とホンユで対決するから、テソンとスミちゃんは自分たちのペースで飲んで!」

「俺とジョングムで?ま、いいけど…」

4人は食事を終え、お酒を飲み始めた。
ホンユとジョングムは早くもワインを2本空け、ウイスキーを飲み出した。

「あの2人すごいね…」

「うん、すごい…」

「俺たちはゆっくり飲もうね」

「うん」

1時間が経ち、ホンユとジョングムはウイスキーを早くも空にしていた。

「おい!お前たち大丈夫?ペース早くないか?」

「ジョングムのペースが早いんだよ~」

ホンユは目が虚になっていた。

「ホンユ?もう飲めないの?」

「飲めるし!」

「本当負けず嫌いね~。じゃワインにしようか」

「うん、ワインがいい!あ、でもワインはもうないよ!」

「もうないの~?確か…少し歩いた所にコンビニがあったから、テソンとスミちゃん、お願い❤︎それまで残りのウイスキーを2人で飲んでるから」

「どうする?スミ…」

「いいよ、外の空気も吸いたいし、行こう!」

「テソン、スミちゃん、ありがとう!」

テソンと寿美子が買い物に行こうとするとジョングムが自分たちの部屋のカギを寿美子にこっそり渡してきた。

「これ、一応持ってて」

「私たちの部屋のカギ?え、どうして?」

「いいから、いいからっ」

ジョングムはある計画を立てていたのだ。
寿美子は言われるがまま、カギを持ってテソンと宿を出た。
二人は結構歩いたが、なかなかコンビニが見当たらない。
ホンユとジョングムはウイスキーん飲み干し、ホンユは酔い潰れて寝てしまった。
ジョングムも部屋のカギを閉め、スヤスヤと寝てしまった。

やっと見つけたコンビニで買い物を済ませたテソンと寿美子は宿に戻る。
2人が待つ部屋のドアを開けようとするが中からカギがかかって開かない。

「えっ開かない…」

「カギ閉めてるんじゃ…」

「おい!ジョングム‼︎ホンユ‼︎」

ドアを叩くが反応がない。

「どうする?携帯も部屋の中にあるし」

「どうしようか…寝たのかな」

「あ、私たちの部屋のカギはあるよ」

「え…持ってきたの?」

「コンビニに行く前、ジョングムがカギを私にくれたから」

(アイツ…仕組んだな…)

「とりあえず、こうしてずっと通路にいる訳にいかないし、私とジョングムの部屋に入ろ?」

「う、うん」

(ジョングムの奴、覚えてろよ!)

2人が部屋に入ると、布団が二組敷いてあり、気まずい雰囲気になった。

「と、とりあえず歩いたから喉乾かない?」

「そうだね、飲もっか」

白ワインを開け2人は飲み始める。

「ジョングムとホンユさん、酔い潰れたんだろうね。わざわざカギ閉めなくていいのに」

「本当だね」

「仲居さん、布団敷きに来てないのかな」

「あの部屋ベッド2つあったから来てないと思うよ」

「そーなんだ」

そしてしばらく沈黙が続いた。

「なんだか変な感じだね。笑」

「そーだね。笑」

「スミは今まで、遠距離恋愛したことある?」

「…あるよ」

「どのくらい続いたの?」

「一年半くらいかな…」

「一年半か…どうして別れたの?」

「なかなか会えないことで気持ちがすれ違って。会いたい時にすぐ会えないし…遠距離は私には向いてないみたい…」

「そっか…ごめん変なこと聞いて」

「テソンは?遠距離恋愛したことあるの?」

「俺?俺はない…だからどんな感じなのかなーと思って」

「テソンはモテるから、わざわざ遠距離じゃなくてもね~」

「そう思われるのイヤなんだけどな…」

そう言うとテソンはワインを一気に飲んだ。

「もうこんな時間…今日ずっと起きてるから少し眠くなったかも」

「俺も。じゃあ俺は車で寝るから、カギ貸して」

「車で⁈ダメだよ車で寝るなんて。布団も2つあるし、ここで寝ようよ」

「えっ、いいの⁈」

「もちろん」

「じゃ布団離すね…」

並んだ布団ん離すテソン。

(テソンってかわいいな…安心する…)

部屋の電気を消し、それぞれ布団に入った。

「おやすみ」

「うん、おやすみ」

そして2人はぐっすり眠ってしまった。

翌朝、2人はドアを叩く音で目が覚める。

ドンドンドンドン!ドンドンドンドン!

「うるさいなー」

「んん~何ぃ~」

寿美子が目を開けると、目の前にテソンの顔があった。
寒さのあまり、寝ぼけた寿美子はテソンの布団に入り込んで、手を握って寝ていたのだ。

「うわーっ!」

2人は慌てて飛び起きた。

「わ、私ったら…いつの間に…ごめんなさい…」

「い、いや…大丈夫、どおりで暖かいと思ってたよ」

2人は顔を見合わせると笑ってしまった。

ドンドンドン!

「あーもう」

テソンがドアを開けるとホンユが入ってきた。

「テソン‼︎お前ここで寝たのか⁈え?2人で⁈」

「そうだよ!昨日コンビニから帰って部屋に戻ったら中からカギがかかってて、どうしようも出来なかったんだよ‼︎」

「え⁈そうなの⁈寿美子さん、本当?」

「……はい…」

「うわージョングムの奴ー!俺いつの間にか寝てしまってて、起きたら横にジョングムが寝てるし…二日酔いで頭痛いし、床に寝て体痛いし、寒かったし、最悪~」

「だろーな…スミ、悪いけどジョングム起こしてきてくれる?」

「うん、わかった」

寿美子はジョングムを起こしに行った。

「ジョングム!起きて~!!」

何度もジョングムの体を揺さぶるとやっと目を覚ました。

「スミちゃん!えっもう朝~?」

「もうすぐ朝食の時間だよ」

「そーなのね…うわっ頭痛い…」

「もう!飲み過ぎだよ!カギ閉めたのもワザとでしょ」

「バレたぁ?ところでどうだった?テソンと進展はあった?」

「何もないよっ!ほら、もう行くよ」

(ここまでしたのに…何もないなんて…)

4人は寿美子とジョングムの部屋で朝食を取る。

「お前さー、何でカギなんか閉めたんだよ!」

「ごめん…いつもの癖で…ハハハハハッ」

「ジョングムはしばらく禁酒しろ!周りに迷惑かけて!」

「私はただ…」

「何だよ!あと、何もなかったらにしろ俺たちが同じ部屋に2人で寝たことは絶対誰にも言うなよ!」

「わかってるってー」

「テソンたちもよく一緒に寝て何もなかったな~本当は何かあっただろ?」

「えっそうなの⁈」

「あるわけないだろ!」

「テソン…もしかして…」

「何だよ」

「ちょっと来て!」

ジョングムはテソンを離れた所に連れて行った。

「何?」

「ねぇ、テソンってもしかして…男が…」

「男が?」

「男が好きなの?もしかしてこの前はホンユに妬いてたんじゃなくて、スミちゃんに妬いてたの⁈ホンユのことが好きとか⁈」

「は⁇何言ってんの?」

「そうなの⁈」

「俺がホンユのことを好き?マジ呆れる…何だよスミに妬いたって…」

「そうよね…そんなわけないか。ごめんごめん」



そうして4人の温泉旅行も終わり、寿美子の運転で福岡に帰った。
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