私の愛する人【完結】

真凛 桃

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20話 別れ

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マンションに着いたテソンが玄関のドアを開けると、寿美子がいきなり抱きついてきた。

「ビックリしたーっ‼︎」

「テソン‼︎おかえり!」

「スミもお疲れ様。スミ…色々ごめんね」

「ううん、テソンは悪くないから謝らないで」

「あいつは?姿が見当たらないけど」

「あっ、今シャワー浴びに行ってる。昨日からシャワー浴びてなかったから」

「昨日から…あいつとどこに行ってたの?」

浴室からセナが戻ってきた。

「おー!テソン、帰ってたのか」

「キャーッ」

「お、おいっ‼︎スミが居るだろ!裸で出て来るなよ!」

「おっと…失礼。着替えてセットしてくるわ」

しばらくして、セナがリビングに戻ってきた。

「しっかし驚いたよ。ラジオであんなこと言うとはなぁ」

「聴いたのか⁇えっ?スミも⁈」

「…うん」

「あんなこと言って大丈夫なのかよ」

「スミとのことは、いつか言おうと思ってたし、誤解されたくなかったから」

「テソン…ありがとう」

「スミには嫌な思いは2度とさせないから!…それとセナ‼︎昨夜みたいに途中で電話を切るなよな!一体どこに行ってたんだよ⁈」

「釜山」

「釜山⁈釜山まで行ってたのか‼︎」

「テソン、ごめんなさい。セナさんは私をマスコミから守ってくれただけなの」

「昨日の状況じゃ、ソウルには居られないだろ。だから泊まった」

「ありがとう…セナ…でも泊まったのは…もちろん別々だよね」

「もっ、もちろん!」
(テソンごめん…)
(正直に言っても良かったんだけどな)

「スミコ、ちょっと席外してくれるか?」

「え?は、はい…」

寿美子は客室に行った。

「どうした?スミが居ちゃマズイの?」

「ちょっと聞かれたくないから」

「何?」

「テソン、俺スミコのこといつの間にか好きになってた。放っとけないし、守ってやりたいって思った」

「セナ…お前…」

「このままスミコがマスコミに追われて世間から嫌な目で見られたりするようなら、俺は本気でテソンから奪おうと思った。でも…今日ラジオを聴いてわかった。お前には敵わないって。聴いてたスミコは涙流してたよ。お前たち…心から愛し合ってるんだな。だから…必ず幸せになれよ」

「…セナ…わかった。ありがとう」

「あ~あ…本当はスミコを落とす自信はあったのになぁ~」

「落とすって言い方やめろ…ところでセナはこれからどうするの?まさか、ここにずっと居座る気じゃ…⁈」

「ハハハ…アメリカに戻るよ。俺には向こうが合ってるみたい」

「そっか…。元気でな。またいつか帰って来いよ」

「…ああ」

セナはリビングに寿美子を呼んだ。

「お待たせ」

「は、はい」

「…スミコ、俺アメリカに戻るよ」

「そうなんですか⁈どうして急に⁈」

「こっちに居てもパッとしないし、アメリカの方がイイ女いるしね」

「そ…そうですか…」

するとセナは寿美子を抱きしめた。

「え⁈セナさん⁈」

「テソンと幸せにな…もう泣くなよ…」

寿美子の耳元でそう囁くと、セナは行ってしまった。

(セナさん…ありがとう…お元気で…)







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