菱形の陽暉楼(女探偵キラサとあやかしの鬼神)

南逆賊

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第四話 王宮の記憶

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 警察署で事情聴取を受ける、探偵と助手…前段の幼児キャラから、鬼刑事モードに移行する市ヶ谷…
 「で、篠山は…ドコまで知ってんの?こうなったら、スピ系の話でも…信じるしかないじゃん…」
 「キラサさん…」
 女探偵に、お伺いを立てる篠山ユズキは、無言の頷きで了承を得る…
 「ここ、古都の街の磁場が乱れてるのには、お気づきでしょ…」
 「ま…まぁね…」
 明らかに、分かってない様子の刑事に忖度して、分かりやすく説明を続ける…
 「つまりです、簡単に言うと…異世界…僕達がいた王族の支配する、旧世界と繋がってるんですよ…」
 「私達の知ってる歴史の話?」
 「違うわよ…アンタらにとっては、アニメの転生物の世界線に近いわね…」
 間に入り、雑に説明するキラサ…気にせず、そのまま話すユズキ…
 「続けますね…恐らく殺された主人は、その世界から何かしらの目的を持って、この世界にやって来たんでしょう…誰かを追って…」
 「だよな…使い魔の、化けヘビ…」
 言いつつバッグから、再生したての…蛇妖怪の首を、取り出すキラサ…
 「クソ…殺せ!この淫売(ビッチ)…」
 「な…なな…何コレ…」
 突然現れた異形の物体に、戸惑う刑事…
 「アンタを襲ったやつでしょ…」
 「ち…違うわ…私を襲ったのは、あまり若くない、暗い感じの女…」
 状況判断が…追いつかない、さつき…
 「バカ刑事め…この蛇が、依頼者と、お前に化けてたんだよ…ま、さっきコイツに聞いたんだけど…」
 「まぁまぁ…落ち着いて…」
 態度の悪い探偵に、鬼の時とは打って変わって、穏便に話し合いたい助手…
 「さ…ここで、洗いざらい吐きな…死にたくなけりゃね…」
 妖怪の頭を、肘でグリグリするキラサ…
 「クソ…分かった…過去の記憶を見せたらいいんだろ…」
 「物分かりがいいバケモノです事…フフフ…」
 「目…つぶったら…いいの?」
 物分かりのいい妖怪と、それを小馬鹿にするキラサ…素直に信じる神妙な、さつき…
 (蛇の意識が、流れ込み…僕らのいた空間は、時空を超えて…異世界の入口にたどり着く様に感じた…そして、懐かしい風景が目に入る…)

 ドンドンドン…カンカンッ…誰が何処で叩いているのか…重低音の、太鼓の響きが異世界の扉を開く…
 東洋の、古い寺院の様な建物が連なる王宮…最奥の宮殿には、女王エルミカが、全裸に洋服の様に纏った巨大な蛇を携えて、目の前に術師を跪かせる…
 「我が娘…キラサの姿が見えないようだけど…」
 「ハイ…姫様は、お部屋に引きこもられて…お外に、出たくないと…」
 「連れて来いって言ったわよね…」
 「は…しかし…」
 「お前の魔術は、素晴らしい…が、わらわに言い訳すると、どうなるか…」
 女王が、手を振ると…バックモニターに、術師の家族(妻と、幼い娘と赤ん坊の息子)が映し出される…
 「やれ…」
 黒服の男達が、刀をその家族の首筋に向ける…
 「お待ち下さい…今すぐ、連れて参ります…」
 刃先が少しかすり…少し血が出るが、命を取り留める3人…無事を確認すると、王女の所へ走り去る術師…
 彼が消えたと同時に、手を振り手下に命令し…その家族を、容赦無く抹殺する女王…その腕には、透明の白い糸が絡まっていた…
 彼は決死の表情で、宮殿地下に降りて、鉄の戸を叩く…
 ガチャ…ギギギギ…
 ゆっくりと…軋みむ扉を開く、術師の男…中から、低い声が響く…
 「誰だ…」
 そこには…長身の、ニ本の長い角を持った鬼が、無表情で立っていた…
 
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