菱形の陽暉楼(女探偵キラサとあやかしの鬼神)

南逆賊

文字の大きさ
7 / 13

第七話 戦士の勃興

しおりを挟む
 「3分間待つのよ…」
 キラサは、前段の本に…熱湯をかけてから、そう言い放ち、待っていると…
 「熱っつ!アツアツ~!」
本の中から…市ヶ谷刑事と、その部下ふたりが…びしょ濡れで飛び出してきた…
 「で…天才刑事さまは、ドコからいらしたのかしら?」
厭味ったらしい言い方で、みさきに詰め寄るキラサ… 
 「さっきは…仏像の中で…今度は本に閉じ込められて…散々だわ…」
 「犯人の顔は…覚えてるの?」
 「アンタが私等を助けてくれた…(少し不服)本屋にいた、あの依頼者の女…だったと思う…」
 「ユズは…何を感じる?」
 「この依頼そのものが…仕組まれてたんでしょう…僕達を、ここにおびき寄せるために…な、オヤジ…」
足下に…縛り付けたコックに化けた鬼を、つま先で小突くユズキ…
 「暴走した…お前の母親を…止めて欲しかった…」
神妙な顔で、答える父親…
 「でもね…首謀者は、他にいるの…たぶん…私のお母様…闇の王国の女王…カルミカ…」
 タオルで、濡れた頭を拭きながら…手を上げる市ヶ谷さつき…
 「ハ~イ…訳ワカメなんスけど…」
 ガタンッ!バキバキッ!
 「つまり…こう言う事だ…ギギギ…」
店の扉を破壊し…入って来た、依頼者の女は、蛇妖怪へと変化し、さつきに襲いかかる…
 シュパッ!シュルルル~!
透明の糸が、そいつのカラダを絡め取る…
 「そいつは…わらわの獲物じゃ…」突如現れた、実体の見えない…人影がそう言うと…蛇は攻撃対象を、天井に現れたそいつに、切り替える…
 「いつまでも…お前の衣服でいるつもりはない…ギギギ…こいつらの妖力は、もらうよ…」
 「ユズ…」
 「ハイハイ…」
パチンッ!
(あ…今日は、優しい…)
頬をいつもの様に叩かれ…巨大化し、鬼の姿に戻るユズキ…
 「俺の姫様…御命令を…」
 「とりあえずぅ…面倒くさいんで、両方共やっちゃって…」
 「もう…私はまた、ほったらかしかい!」
立ち上がる、さつき…
 「これを…」
派手な柄のついたステッキを…彼女に手渡す、お付きのディー…
 「キラリン・ロジカル・テクノロジー!」
そう言いながら…ステッキを頭上で回転させると、さつきのカラダは…一瞬、全裸になる… 
 「イヤン…エッチぃ~!」
手で恥ずかしい場所を隠しながら、顔を赤らめると…それがそのまま光となり、全身を覆う…
 「キラキラ・レガシー見参!」
ヒラヒラのドレスに、ガーターベルトの…エロ可愛い、美少女戦士スタイルに変身するさつき…
 「なんそれ…き、キュートね…」
一目惚れするキラサ…
(私…市ヶ谷さつきは、一見狂った世界線の存在の様に見えるケド…実は、最先端の科学技術で幻影を見せる装置を起動させたに過ぎないの…そう、この妖怪達に対抗するために…極秘で政府が作り出した最終兵器…それが、ワタシ…)
 「デスシールド…」
バリアーを張って…キラサと手下の双子を守る戦士は、鬼を鼓舞する…
 「思いっ切り、やりなさい…」
 「ショーマスト…ゴーオン…」
鬼は、パチッと…指を鳴らした…
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

奪った代償は大きい

みりぐらむ
恋愛
サーシャは、生まれつき魔力を吸収する能力が低かった。 そんなサーシャに王宮魔法使いの婚約者ができて……? 小説家になろうに投稿していたものです

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

裏切りの代償

中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。 尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。 取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。 自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

処理中です...