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守り、護るもの
79.杞憂であれ**
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部屋の外へ出ていろと言われたクロムは、忠実に命令に従い、静かにただ鉄格子のドアの横で呼ばれるのを待っていた。痛い痛いと煩く泣き喚くこの娘には、まだ己の知らない大きな秘密がありそうだと思った。
先日クロムがこの娘を調教した時は、腕の太さほどもある道具をすんなりと飲み込んだし、悦んでいるとしか思えないほどの喘ぎ声を出していた。にもかかわらず、今、自分の主人は「巫女は処女だ」と思うほどの狭さを感じているようだ。
彼女は調教が痛かったとしても、抵抗する顔は1度も見せなかった。もし仮に、あの腹の模様が無くなったせいで処女になった、もしくは戻ったのだとしたら。あの国の巫女という職業そのものが怪しく、胡散臭く感じる。ノイブラ辺境伯の事と合わせて、もっと調べてみる必要がありそうだと考えた。
「…っいっ!いやっ!!あぁあああ…!…っやめてください!どうか…っ!いやぁぁぁああっ…!」という彼女の声が、階段までかすかに聞こえる。
処女であろうとなかろうと、クリストバルの、乱暴で荒々しく、相手を思いやることのない一方的な乱暴は続く。マリが叫ぶたびに暴力を振るう王の行為は、ただ男女の情事としては褒められた物ではないことも、クロムはわかっていた。結局そこから2刻(4時間)ほどの間、クリストバルは何度も吐精し、マリはその間ずっと悲しみと痛みを負った嬌声を上げ続けていた。
ドアを開けろという声が聞こえて鍵を開けると、この部屋へ入ってきた時と大差ないような、冷静な顔のクリストバルがそこに立っていた。仰々しい服は自身で着たようで、マリの処理だけしておけと呟いて、足早に城へと戻っていった。
ベッドの上にいるのは、今までで一番乱れ、気を失っている巫女。両頬や尻は赤く腫れ上がり、首や二の腕、ふくらはぎには強く掴まれた跡も見受けられる。マットレスには大きな水たまりのようなシミと、僅かな血の跡が数箇所着いている。確かに腹の模様はなくなっている。年齢のわりにセクシーな体つきと各所に着けられたピアスを見た限り、入れ替わっているとも思えない。クロムは暴力事件現場に立つ探偵になったような気持ちだった。
しかしそれも束の間、クリストバルが何度も中に出したと思われる精液が秘部から少量の血液と共にとろりと零れ始めているのを見て、急いでトランクから男根を模した藁を出し、マリの中へと押し込んだ。今日、初めに痛がっていた処女膜のせいか、溢れ出た精液はほのかにピンク色をしていた。気を失っているはずのマリの口から、挿入のタイミングと合わせたようにうめき声が零れた。
彼女が暴れて、種付けしたものが零れてしまってはいけないため、しっかりと埋めた藁棒の先をハーネスに固定し、さらに両ひざを閉じるように脚を整えてベルトで拘束した。肘まで下ろしてずたずたになっていたシャツを脱がせて別のシャツの着せて軽く整える。両手首には手錠をかけ、気を付けをした状態のまま腕を拘束するようにベルトを回して、身動きが取れない状態に拘束し、毛布を掛けて部屋を後にした。
それから国王クリストバルは、ほぼ毎晩決まった時間にクロムを連れてマリの塔まで来ては、何度も虐め抜いて種付けをして、明け方帰っていくという生活を続けた。
マリに大きな変化が現れたのは2ヶ月ほど経った頃で、クロムがどの時間に部屋へ行って食事を渡しても眠そうな顔をしていたり、行為中に抵抗を諦めたかと思えば、突かれるたびに顔色を青くして行為を中断し、吐き気を催すようになったりしていた。
クロムから与えられる食事は相変わらずオートミールと水、時々牛乳が出てくる程度だったが、そんなことはもうどうでもよくなっていた。マリの不調を流行り病かと疑ったクリストバルは、途端にこの部屋へ寄り付かなくなった。
クロムへも、しばらくは食事を与えるだけで、必要以上による必要はないといい渡して接触を避けさせたため、クリストバルの種付けと並行して行われていた調教も、ここで一時的に中断することとなった。
この城へきて、どのくらいの日数が経ったかを覚えておくため、壁の影に刻んだ正の字は9つ目へ来ている。自分が体調を崩すのは想定外だったけれど、こうして静かな夜を手に入れることができたと、マリは少しだけ喜んだ。
クロムが食事以外でこの部屋に来ないことになってから、マリの左足は2mほどのチェーンで常に壁に繋がれていて、動き回る気持ちにもなれない。ほんの少しの間だけ小さな窓から顔を出す月を、ただ見つめるだけだった。
「…ハイド様。」
自分はまだ、あの人の名前を憶えているのだと、信じるために声をかける。すっきりとした顔立ちに、さらりと横に流した前髪。太陽の光を浴びると虹色にきらめく、つるりとした絹糸のようにまっすぐ伸びる後ろ髪。優しく抱きしめてくれる大きな腕も、その頼りがいのある背中も、全部全部、まだ覚えていた。
会いたい、と声に出してしまえば、途端に涙腺を崩壊させて大粒の涙を零す事なんて、赤子の手をひねるよりも容易い。っふ…うう…と声にならない声が出た後、マリは強烈な吐き気に襲われた。
巫女として生きていたせいですっかりと忘れてしまっていたけれど、月のものがいつきてもおかしくないタイミングで、自分が何度も行為を重ねてきたことを思い出す。こんなにも綺麗な満月の夜に、こんなことに気付かせる貴方を憎いと思っていいかしらと呟いてみる。仮にこれが杞憂だとしても、あの男に何度もひどく抱かれてきたという事実は残る。
どんなに耐えようとも彼に会える希望などないことに、マリはまた涙した。
翌朝、クロムが部屋へ食事を運ぶと、マリはベッドの脚に寄りかかり、泣き疲れてそのまま眠ったというように目を腫らして、目元に涙の結晶を光らせたまま眠っていた。
身体に触れるととても熱く、ついに病が身体を襲ったかと心配したクロムは、あの塔へ医師を呼んでは王家の威信にかかわるからとクリストバルを説得し、隠し通路を使って貴賓室へマリを運ぶと、王室付きの医師を部屋へ運んだ。
医師は少し脈を診てマリと会話をした後、心配ないと告げた。そして、「まだ断定はできませんが、ご懐妊の可能性がございます。」とも。
先日クロムがこの娘を調教した時は、腕の太さほどもある道具をすんなりと飲み込んだし、悦んでいるとしか思えないほどの喘ぎ声を出していた。にもかかわらず、今、自分の主人は「巫女は処女だ」と思うほどの狭さを感じているようだ。
彼女は調教が痛かったとしても、抵抗する顔は1度も見せなかった。もし仮に、あの腹の模様が無くなったせいで処女になった、もしくは戻ったのだとしたら。あの国の巫女という職業そのものが怪しく、胡散臭く感じる。ノイブラ辺境伯の事と合わせて、もっと調べてみる必要がありそうだと考えた。
「…っいっ!いやっ!!あぁあああ…!…っやめてください!どうか…っ!いやぁぁぁああっ…!」という彼女の声が、階段までかすかに聞こえる。
処女であろうとなかろうと、クリストバルの、乱暴で荒々しく、相手を思いやることのない一方的な乱暴は続く。マリが叫ぶたびに暴力を振るう王の行為は、ただ男女の情事としては褒められた物ではないことも、クロムはわかっていた。結局そこから2刻(4時間)ほどの間、クリストバルは何度も吐精し、マリはその間ずっと悲しみと痛みを負った嬌声を上げ続けていた。
ドアを開けろという声が聞こえて鍵を開けると、この部屋へ入ってきた時と大差ないような、冷静な顔のクリストバルがそこに立っていた。仰々しい服は自身で着たようで、マリの処理だけしておけと呟いて、足早に城へと戻っていった。
ベッドの上にいるのは、今までで一番乱れ、気を失っている巫女。両頬や尻は赤く腫れ上がり、首や二の腕、ふくらはぎには強く掴まれた跡も見受けられる。マットレスには大きな水たまりのようなシミと、僅かな血の跡が数箇所着いている。確かに腹の模様はなくなっている。年齢のわりにセクシーな体つきと各所に着けられたピアスを見た限り、入れ替わっているとも思えない。クロムは暴力事件現場に立つ探偵になったような気持ちだった。
しかしそれも束の間、クリストバルが何度も中に出したと思われる精液が秘部から少量の血液と共にとろりと零れ始めているのを見て、急いでトランクから男根を模した藁を出し、マリの中へと押し込んだ。今日、初めに痛がっていた処女膜のせいか、溢れ出た精液はほのかにピンク色をしていた。気を失っているはずのマリの口から、挿入のタイミングと合わせたようにうめき声が零れた。
彼女が暴れて、種付けしたものが零れてしまってはいけないため、しっかりと埋めた藁棒の先をハーネスに固定し、さらに両ひざを閉じるように脚を整えてベルトで拘束した。肘まで下ろしてずたずたになっていたシャツを脱がせて別のシャツの着せて軽く整える。両手首には手錠をかけ、気を付けをした状態のまま腕を拘束するようにベルトを回して、身動きが取れない状態に拘束し、毛布を掛けて部屋を後にした。
それから国王クリストバルは、ほぼ毎晩決まった時間にクロムを連れてマリの塔まで来ては、何度も虐め抜いて種付けをして、明け方帰っていくという生活を続けた。
マリに大きな変化が現れたのは2ヶ月ほど経った頃で、クロムがどの時間に部屋へ行って食事を渡しても眠そうな顔をしていたり、行為中に抵抗を諦めたかと思えば、突かれるたびに顔色を青くして行為を中断し、吐き気を催すようになったりしていた。
クロムから与えられる食事は相変わらずオートミールと水、時々牛乳が出てくる程度だったが、そんなことはもうどうでもよくなっていた。マリの不調を流行り病かと疑ったクリストバルは、途端にこの部屋へ寄り付かなくなった。
クロムへも、しばらくは食事を与えるだけで、必要以上による必要はないといい渡して接触を避けさせたため、クリストバルの種付けと並行して行われていた調教も、ここで一時的に中断することとなった。
この城へきて、どのくらいの日数が経ったかを覚えておくため、壁の影に刻んだ正の字は9つ目へ来ている。自分が体調を崩すのは想定外だったけれど、こうして静かな夜を手に入れることができたと、マリは少しだけ喜んだ。
クロムが食事以外でこの部屋に来ないことになってから、マリの左足は2mほどのチェーンで常に壁に繋がれていて、動き回る気持ちにもなれない。ほんの少しの間だけ小さな窓から顔を出す月を、ただ見つめるだけだった。
「…ハイド様。」
自分はまだ、あの人の名前を憶えているのだと、信じるために声をかける。すっきりとした顔立ちに、さらりと横に流した前髪。太陽の光を浴びると虹色にきらめく、つるりとした絹糸のようにまっすぐ伸びる後ろ髪。優しく抱きしめてくれる大きな腕も、その頼りがいのある背中も、全部全部、まだ覚えていた。
会いたい、と声に出してしまえば、途端に涙腺を崩壊させて大粒の涙を零す事なんて、赤子の手をひねるよりも容易い。っふ…うう…と声にならない声が出た後、マリは強烈な吐き気に襲われた。
巫女として生きていたせいですっかりと忘れてしまっていたけれど、月のものがいつきてもおかしくないタイミングで、自分が何度も行為を重ねてきたことを思い出す。こんなにも綺麗な満月の夜に、こんなことに気付かせる貴方を憎いと思っていいかしらと呟いてみる。仮にこれが杞憂だとしても、あの男に何度もひどく抱かれてきたという事実は残る。
どんなに耐えようとも彼に会える希望などないことに、マリはまた涙した。
翌朝、クロムが部屋へ食事を運ぶと、マリはベッドの脚に寄りかかり、泣き疲れてそのまま眠ったというように目を腫らして、目元に涙の結晶を光らせたまま眠っていた。
身体に触れるととても熱く、ついに病が身体を襲ったかと心配したクロムは、あの塔へ医師を呼んでは王家の威信にかかわるからとクリストバルを説得し、隠し通路を使って貴賓室へマリを運ぶと、王室付きの医師を部屋へ運んだ。
医師は少し脈を診てマリと会話をした後、心配ないと告げた。そして、「まだ断定はできませんが、ご懐妊の可能性がございます。」とも。
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