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第1章:Eランク
14.三人でクエスト
二つの頭を持つ狼型の魔獣——ツインウルフの討伐。
このクエストは本来Eランク向けの中でも難易度の高い類の依頼だった。それでも、サラの強い推薦と自信満々の笑顔に押されて、俺たちは受けてしまった。
サラ「少し挑戦的な依頼ではありますが、経験にもなりますし、お二人なら十分対応できると思います。もちろん、私が全力でサポートいたします」
受付嬢「えっ、本当にこの依頼を……? 危険度はEランクの中でも高めですけど……」
ミーナ「だ、大丈夫です! サラさんが一緒にいてくれるなら……!」
一郎(いや、明らかに心配されてるじゃねぇか……俺らほんとに大丈夫か?)
サラ「ご心配なく。私が必ずサポートします」
そんなやりとりの後、俺たちは現地へと向かった。
森の中に入ると、木々のざわめきが不穏な空気を運んでくる。
濃い緑のカーテンの奥から聞こえてくる獣の低い唸り声が、じわじわと俺たちの緊張を高めていた。
一郎「さて、俺が囮になるんだな……?」
ミーナ「うん! その間に私が叩く! で、サラさんが後ろからサポート!」
一郎「……いや、待てよ? 俺が囮ってことは、また殴られ役じゃねぇか!!」
サラ「ふふ、大丈夫ですよ。一郎さんには回復をかけますから」
サラ(内心)『一郎さんは、本当に便利ですね……どれだけボロボロになっても、戦い続けてもらえますから』
ツインウルフとの遭遇。
一郎「おいおい……でかすぎるだろ……」
目の前にいるのは、ミーナの倍以上はある巨大な狼。
それも、頭が二つある異形の魔獣だった。
それぞれの頭が別々に動き、鋭い牙をむき出しにしていた。
一郎「無理無理無理!! あの口のサイズ、俺一発で丸呑みコースじゃねぇか!!」
シエラ『がんばれぇ~♪ 一郎くんなら飲まれてもたぶん平気☆』
一郎(ふざけてる場合じゃねぇ!!)
ミーナ「大丈夫! ちゃんと囮になってね!」
一郎「いや、お前がやれ!!」
そんなやり取りをしている間に、ツインウルフは地面を蹴り、一気に跳びかかってきた。
一郎「ひいいいいい!!!」
一郎(全力で逃げてるのに、スピードが追いつかねぇ! ちくしょう、このサイズの脚じゃどうにもならん!!)
ミーナの後ろを回り込もうとした瞬間、前方のツインウルフに気を取られていたミーナが足を広げて踏み込んだ。
一郎「うわあああ!! ミーナ、足ぃぃぃぃぃ!!」
ミーナ「えっ!? 今集中してるのに! 何で今!?」
一郎「お前は逃げる俺のことも考えろぉぉぉ!!」
ドンッ!!!
俺はミーナの脚に吹っ飛ばされ、そのまま反動で逆方向へ吹っ飛ぶ。
吹っ飛んだ先にはツインウルフの足元が。
一郎「やばい! これ踏まれるやつ!!」
ズドン!!
ツインウルフの足が俺を踏みつける。
一郎「ぐはぁぁぁぁぁ!!!(でも死なない)」
サラ「ふふ、一郎さん。ちゃんと回復魔法はかけていますよ。致命傷さえ避けてくれれば、継続的な支援で立ち回れます」
サラは足元に展開した簡易魔法陣へと指先を走らせながら、淡い光の粒を各方向へ送り出していた。
彼女の支援プランは明確だった。一郎には治癒力とスタミナ持続を補助する基本的な回復魔法を断続的に供給し、ミーナには攻撃に属性強化の付与魔法を掛け、持続的な火力の底上げを図る。そして、敵のツインウルフにはスタミナと反応速度をわずかに低下させる弱体化魔法を重ねがけする——全体を均衡させ、戦況を拮抗させる。
サラ(ギリギリの戦いほど、美しいものはありません……回復は充分。でも圧倒的にはさせない。ぎりぎりで、もがいて、立ち上がるその姿——)
彼女の目には、ボロボロになりながら必死に戦う一郎とミーナの姿が、まるで舞台の一幕のように映っていた。
サラ(もっと見せてください。あなたたちの“限界”を……)
指先をひらりと翻し、空中に浮かぶ光のインジケーターを操作しながら、サラは次の支援魔法を展開する。その間にも、ミーナに向けて「右から回ってください」「もう少し引いて」といった的確な指示を口の動きだけで伝えていた。
魔法の効果範囲、バフの残り時間、敵のスタミナ——すべてを俯瞰して捉えるその姿はまるで戦場の指揮官。
サラ(動きの悪い二人を補って調整してあげるこの瞬間、なんて充実感……私がこの戦いを操っている。まさに“支援”の極致です♡)
しかしその裏で、サラの心には苛立ちもあった。
サラ(とはいえ……この戦い、もう少しスムーズに進んでもいいはずなんですけどね……)
サラは穏やかな笑みを崩さず、指先で魔力を調整しながらも、内心ではじわじわと苛立ちを募らせていた。
サラ(ミーナさん……攻撃のタイミングが雑すぎますね。どうしてそんなに外すんでしょう……?)
ミーナが振るう剣は、見事に空振りの連続だった。
ミーナ「よし、いっけぇぇぇぇ!!」
ズバッ!!
一郎「よし! 今のは当たったか!?」
ミーナ「あっ、地面切っちゃった!」
一郎「お前ええええええ!!」
サラ(はぁ……仕方ありませんね。少しだけ、調整しましょうか)
サラは静かに手を組み、魔法を紡ぐ。 ツインウルフの動きが、大きく鈍る。
一郎「おっ!? なんか急に動きが遅くなったぞ!?」
サラ「ふふ、たまたまかもしれませんね」
サラ(たまたまではありませんけど……勝ちやすくしてあげました)
一郎とミーナは、ボロボロになりながらもようやくツインウルフを討伐。
ツインウルフがついに崩れ落ちる。
息を切らしながら立ち尽くす一郎の肩に、ミーナがどんと寄りかかる。
一郎「……終わった……!!」
ミーナ「やったー!!」
サラは静かに歩み寄り、優雅に微笑んだ。
サラ「お疲れさまでした。とてもいい戦いでしたね」
一郎「……俺が何回踏まれたと思ってんだよ……」
サラ「ふふ、でも無事に討伐できたのですから、よかったですね」
サラ(とてもいい戦いでした。二人が無様に戦う姿、何度も転げ回る一郎さん……ふふ、やっぱり支援魔法って楽しいですね)
報酬の受け取り。
ギルドのカウンター越しに、依頼完了の報告を終えた俺たち。
一郎「さて、サラさんの分もしっかり——」
サラ「いえ、最低限の分だけで結構ですよ」
ミーナ「えっ!? そんな……もっと受け取っていいのに!!」
サラ「いいえ、私は楽しませていただきましたから」
サラ(ええ、本当に……あなたたちが戦う姿、見応えがありましたよ)
一郎「……サラさん……マジでいい人すぎる……」
ミーナ「サラさん……女神かな?」
サラは、静かに微笑んだ。
その笑顔は、どこまでも慈悲深く、優雅で——
彼女の内心の愉悦など、誰にも気づかれることはなかった。
このクエストは本来Eランク向けの中でも難易度の高い類の依頼だった。それでも、サラの強い推薦と自信満々の笑顔に押されて、俺たちは受けてしまった。
サラ「少し挑戦的な依頼ではありますが、経験にもなりますし、お二人なら十分対応できると思います。もちろん、私が全力でサポートいたします」
受付嬢「えっ、本当にこの依頼を……? 危険度はEランクの中でも高めですけど……」
ミーナ「だ、大丈夫です! サラさんが一緒にいてくれるなら……!」
一郎(いや、明らかに心配されてるじゃねぇか……俺らほんとに大丈夫か?)
サラ「ご心配なく。私が必ずサポートします」
そんなやりとりの後、俺たちは現地へと向かった。
森の中に入ると、木々のざわめきが不穏な空気を運んでくる。
濃い緑のカーテンの奥から聞こえてくる獣の低い唸り声が、じわじわと俺たちの緊張を高めていた。
一郎「さて、俺が囮になるんだな……?」
ミーナ「うん! その間に私が叩く! で、サラさんが後ろからサポート!」
一郎「……いや、待てよ? 俺が囮ってことは、また殴られ役じゃねぇか!!」
サラ「ふふ、大丈夫ですよ。一郎さんには回復をかけますから」
サラ(内心)『一郎さんは、本当に便利ですね……どれだけボロボロになっても、戦い続けてもらえますから』
ツインウルフとの遭遇。
一郎「おいおい……でかすぎるだろ……」
目の前にいるのは、ミーナの倍以上はある巨大な狼。
それも、頭が二つある異形の魔獣だった。
それぞれの頭が別々に動き、鋭い牙をむき出しにしていた。
一郎「無理無理無理!! あの口のサイズ、俺一発で丸呑みコースじゃねぇか!!」
シエラ『がんばれぇ~♪ 一郎くんなら飲まれてもたぶん平気☆』
一郎(ふざけてる場合じゃねぇ!!)
ミーナ「大丈夫! ちゃんと囮になってね!」
一郎「いや、お前がやれ!!」
そんなやり取りをしている間に、ツインウルフは地面を蹴り、一気に跳びかかってきた。
一郎「ひいいいいい!!!」
一郎(全力で逃げてるのに、スピードが追いつかねぇ! ちくしょう、このサイズの脚じゃどうにもならん!!)
ミーナの後ろを回り込もうとした瞬間、前方のツインウルフに気を取られていたミーナが足を広げて踏み込んだ。
一郎「うわあああ!! ミーナ、足ぃぃぃぃぃ!!」
ミーナ「えっ!? 今集中してるのに! 何で今!?」
一郎「お前は逃げる俺のことも考えろぉぉぉ!!」
ドンッ!!!
俺はミーナの脚に吹っ飛ばされ、そのまま反動で逆方向へ吹っ飛ぶ。
吹っ飛んだ先にはツインウルフの足元が。
一郎「やばい! これ踏まれるやつ!!」
ズドン!!
ツインウルフの足が俺を踏みつける。
一郎「ぐはぁぁぁぁぁ!!!(でも死なない)」
サラ「ふふ、一郎さん。ちゃんと回復魔法はかけていますよ。致命傷さえ避けてくれれば、継続的な支援で立ち回れます」
サラは足元に展開した簡易魔法陣へと指先を走らせながら、淡い光の粒を各方向へ送り出していた。
彼女の支援プランは明確だった。一郎には治癒力とスタミナ持続を補助する基本的な回復魔法を断続的に供給し、ミーナには攻撃に属性強化の付与魔法を掛け、持続的な火力の底上げを図る。そして、敵のツインウルフにはスタミナと反応速度をわずかに低下させる弱体化魔法を重ねがけする——全体を均衡させ、戦況を拮抗させる。
サラ(ギリギリの戦いほど、美しいものはありません……回復は充分。でも圧倒的にはさせない。ぎりぎりで、もがいて、立ち上がるその姿——)
彼女の目には、ボロボロになりながら必死に戦う一郎とミーナの姿が、まるで舞台の一幕のように映っていた。
サラ(もっと見せてください。あなたたちの“限界”を……)
指先をひらりと翻し、空中に浮かぶ光のインジケーターを操作しながら、サラは次の支援魔法を展開する。その間にも、ミーナに向けて「右から回ってください」「もう少し引いて」といった的確な指示を口の動きだけで伝えていた。
魔法の効果範囲、バフの残り時間、敵のスタミナ——すべてを俯瞰して捉えるその姿はまるで戦場の指揮官。
サラ(動きの悪い二人を補って調整してあげるこの瞬間、なんて充実感……私がこの戦いを操っている。まさに“支援”の極致です♡)
しかしその裏で、サラの心には苛立ちもあった。
サラ(とはいえ……この戦い、もう少しスムーズに進んでもいいはずなんですけどね……)
サラは穏やかな笑みを崩さず、指先で魔力を調整しながらも、内心ではじわじわと苛立ちを募らせていた。
サラ(ミーナさん……攻撃のタイミングが雑すぎますね。どうしてそんなに外すんでしょう……?)
ミーナが振るう剣は、見事に空振りの連続だった。
ミーナ「よし、いっけぇぇぇぇ!!」
ズバッ!!
一郎「よし! 今のは当たったか!?」
ミーナ「あっ、地面切っちゃった!」
一郎「お前ええええええ!!」
サラ(はぁ……仕方ありませんね。少しだけ、調整しましょうか)
サラは静かに手を組み、魔法を紡ぐ。 ツインウルフの動きが、大きく鈍る。
一郎「おっ!? なんか急に動きが遅くなったぞ!?」
サラ「ふふ、たまたまかもしれませんね」
サラ(たまたまではありませんけど……勝ちやすくしてあげました)
一郎とミーナは、ボロボロになりながらもようやくツインウルフを討伐。
ツインウルフがついに崩れ落ちる。
息を切らしながら立ち尽くす一郎の肩に、ミーナがどんと寄りかかる。
一郎「……終わった……!!」
ミーナ「やったー!!」
サラは静かに歩み寄り、優雅に微笑んだ。
サラ「お疲れさまでした。とてもいい戦いでしたね」
一郎「……俺が何回踏まれたと思ってんだよ……」
サラ「ふふ、でも無事に討伐できたのですから、よかったですね」
サラ(とてもいい戦いでした。二人が無様に戦う姿、何度も転げ回る一郎さん……ふふ、やっぱり支援魔法って楽しいですね)
報酬の受け取り。
ギルドのカウンター越しに、依頼完了の報告を終えた俺たち。
一郎「さて、サラさんの分もしっかり——」
サラ「いえ、最低限の分だけで結構ですよ」
ミーナ「えっ!? そんな……もっと受け取っていいのに!!」
サラ「いいえ、私は楽しませていただきましたから」
サラ(ええ、本当に……あなたたちが戦う姿、見応えがありましたよ)
一郎「……サラさん……マジでいい人すぎる……」
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