13 / 23
第二章(4)
しおりを挟む
太郎が意識を取り戻すと、すぐ間近に秋光の顔があり、はっとしてしまう。
「……な、何だよ」
「良かった、目を覚ましたんだな」
秋光はふっと頬の強ばりを緩めた。
「良かったって、何だよ」
回らない舌で懸命に口走る。
「正直、もう目覚めないと思ったんだ。何度も呼びかけたんだぞ」
さっき鬼のように責めていたのが嘘のように、秋光は笑う。
彼の指先が、太郎の汗で濡れた額に張り付いた前髪を優しく払う。
太郎は離れていく秋光の手を捕まえ、頬に沿わせる。
「このまま……」
「ああ」
秋光の肌。大きく、皮の厚い手の平を感じると、もう何もかもどうでもよくなるほど心地よくなった。
秋光がぽつりと呟く。
「……悪かったな」
「何、謝ってるんだ」
「あの男のことを出した。それから、乱暴にしてしまった」
太郎の中ではもうすでにそんなことは遠く記憶の彼方のことだったが、わざとらしくまだ気にしている風を装う。
秋光を困らせたい、もう少し構っていて欲しいと思ったのだ。
閨では散々、翻弄され続けたのだから、その仕返しだ。
太郎は唇を尖らせる。
「本当だ。あんな奴のことを言うなんてな。俺を抱きながら他の男のことを口にするなんて、どうかしてるぞ」
「お前の言う通りだ。どうかしてた。悪かった」
そう素直に謝られてしまうと、さすがにいつまでも突っ張ることも出来ない。
しかしもし交わす言葉がなくなってしまったらこの居心地の時間はあっという間に終わってしまう。太郎は懸命に話を探し、
「なあ、まんじゅって何だ……」
秋光は虚を突かれたような顔をする。
「いきなりどうした?」
「あの変な男があんたのこと、そう言ってたろ。まんじゅって」
ああ、佐々木か、と秋光は独りごちる。
その声は、蕩けきった白桜丸の神経に波紋を描く。妙に気安い……いや、親しげに聞こえたのだ。
「満寿。俺の幼名だ。あいつは昔からの知り合いなんだよ。腐れ縁……いや、因縁か」
秋光は苦々しそうな顔をする。
「すごい奴が知り合いにいるんだな……武士って、変な奴が多いのか。国隆と言い、佐々木と言い……」
「まさか。あつらは揃って変種みたいなんだもんだ……いや、高春は元々だな。子どもの頃からあんな感じだ」
「子どもの頃から」
高春は白桜丸の知らない秋光(もちろん、今でさえ彼のことを知っているとは言いがたいが)を知っているのだと考えるだけで胸が締め付けられ、苦しくなってしまう。
その狂おしさを紛らわせようと、秋光の胸に顔を埋める。
「俺も……呼んで良いか。それとも、嫌いか。ああ呼ばれるのは」
「嫌いではないが」
「みんなの前で呼んだりはしない。ただ、二人きりの時には……呼びたいんだ」
自分と彼の間だけの秘密を持ちたかった。女々しく、子どもっぽいことを口にしている自覚はあった。それがあるだけでも繋がっているのだと思えるから。
「……好きにしろ」
「満寿」
そう呟いてみる。
「何だ」
秋光は微笑み囁く。
頬が熱くなる。居ても立ってもいられなくなった太郎は彼の胸に顔を埋めた。
甘えてきているのだと受け取った秋光は、優しく頭を撫でてくれる。
太郎は唇を緩めて、その心地よさにいつまでも浸っていた。
※
秋光はそっと目を開ける。太郎は秋光の胸に顔を埋めたまま、静かな寝息をたてている。
そっと彼を自分から引き離すと身体を起こした。風邪を引かせぬようしっかり上掛けを肩までかけてやる。
物音を立てないよう夜着を引っかけた格好で部屋を出る。
かすかに東の空が明るくなりかけてはいるが、まだ空の大半は夜の気配を濃厚にたたえ、頭上には落ちてきそうなほどの無数の星が輝いていた。
秋光は馬小屋に向かうと、自分の馬、時雨黒(しぐれぐろ)を引き出した。漆黒の肌に点々と細い斑がある。それが雨の滴のように見えるところからそう名付けた。
裸馬に跨がり、軽く声をかけて横腹を蹴ると、時雨馬は走り出した。
※
(秋光、どこへ行くんだ?)
太郎は肌寒さに身を竦めながら寝所を抜け出した彼を追いかけた。
彼が起きた時、目覚めたのだ。最初は厠かとも思ったが、そちらとは真逆の方に歩き出したので思わず後を追いかけたのだ。
そうしたらいきなり馬に乗り出す。
徒(かち)と馬ではあったが、開けた場所だから見失うということはなかったし、馬を疾走させているから蹄の音が聞こえた。姿を見失っても音を頼りにした。
秋光の姿は森に消えた。
小道を歩きながらきょろきょろとしていると、ざぶざぶという騒がしい水音が聞こえた。
一度行水をしにいった湖の方角からだった。
そっと近づけば、湖へ夜着のまま入りこんでいく秋光を見た。
昼間と違って、水は身を刺すように冷たいはずだ。
そのまま秋光はどんどん深い場所へ入っていく。背中が、肩が没し、そして頭までも底の見えない暗い水中へ消えていく。
血の気が引く。
「秋光!」
声を上げ、太郎は砂利を蹴散らし駆け出した。
※
秋光は身体の火照りを懸命に冷ましたい一心で、冷水に身をひたし、頭まで沈んだ。
冷たい水に肌が包まれる。それでも身体の芯の火照りが去ることはない。
頭の中で太郎との閨でのやりとりが永遠と回想されていた。
獣にでもなったかのような貪るような蜜交だった。
名工の手による壺のようになめらかな肌、白い肌が見事に紅潮する淫靡な様を前に、秋光は心ゆくまで太郎の肉体を貪った。
この麗しい少年の身も心も支配したいとう欲求が身体を熱くさせ、蠱惑な肉体を蹂躙せずにはいられなくなった。
太郎は秋光に組み敷かれながら、喘ぎ、身悶え、乱れた。
男根にまとわりつく尻肉の感触、吸い付く柔肌の感触は今すぐにでももう一度感じたいと思えてしまうほど魅力的だった。
(もうあんなことは起こりえない思っていたが……)
自分の肉体は決してあの時のことを忘れてはいなかった。
国隆の醜い身体に組み敷かれ、朝な夕なに貫かれ、己がけだものであることを芯から自覚させられた、あの地獄の日々によって花開いた出来事を久しく忘れていた衝動だった。
そのことを知っているのは館では、爺だけだ。爺が太郎のことに気付いたのも秋光のことがあるからだった。
それと同時に痛いくらい感じていた。
秋光は太郎を抱いたことを決して後悔してはいなかった。
目の前で太郎が再び己の肉体を開いたならば、思う存分楽しむはずだ。
(俺は楽しんでいた)
今も火照りと共に心に残っているものを何と言えば良いのか――充足感と解放感……。
偽らざるもう一人の自分。
そこまで考えた時、襟首をぐっと引っ張り上げられる。
「っ!」
振り返ると、そこにはここにいるはずがない男がいた。
(太郎!?)
最初幻かと思ったが、身体を引っ張られる力は紛れもない現実だった。
二人は水面から顔を出した。次の瞬間。
「馬鹿かっ!」
太郎からの叱責が飛んだ。
「お前、死にたいくらい俺を抱いたことを後悔したのかよ!」
「太郎……?」
「何だよ、それ」
流れ滴る水がまるで涙のように見え、かなり遅れて秋光は彼の言わんとすることを理解した。
「違う」
「何が違うっていうんだ! いきなり水に飛び込みやがって、何考えてるんだよ!?」
「後悔してる訳がないだろ。俺を見ろ」
秋光は乱暴に顔を上げさせた。
秋光は、太郎の頬を伝う水とは違うものを吸う。それはほんのりとしょっぱく、温かい。
「お前は誤解してる。俺はお前を抱いたことをこれっぽっちも後悔なんてしてないし、第一、死のうとしてたんじゃない」
「じゃあ、何で……」
「火照りを冷ましてたんだ。何せ久しぶりだからな」
「男と。することが、か」
「違う。閨そのものが、だよ。久しぶりすぎていつまでも火照りすぎてな。眠っているお前を見ているだけで襲いたくなった。……だから」
「な、何だよ、それ」
太郎は泣き笑いの顔をしたかと思うとその場で尻もちをつこうするのを、秋光が慌てて抱き支えた。彼はかすかに鼻をすすった。
「……紛らわしいんだよ、馬鹿」
「そうだな。悪かった」
「心臓が止まるかと思った……心配、したんだからなっ……」
太郎は強くしがみついてくる。
「そうだな、悪かった。ずぶ濡れだな。早く戻って、湯につかろう」
「……誰のせいだと思ってるんだよ」
鼻をずっと啜り、太郎はふて腐れた。それでも、その表情は安堵に緩んでいた。
「……な、何だよ」
「良かった、目を覚ましたんだな」
秋光はふっと頬の強ばりを緩めた。
「良かったって、何だよ」
回らない舌で懸命に口走る。
「正直、もう目覚めないと思ったんだ。何度も呼びかけたんだぞ」
さっき鬼のように責めていたのが嘘のように、秋光は笑う。
彼の指先が、太郎の汗で濡れた額に張り付いた前髪を優しく払う。
太郎は離れていく秋光の手を捕まえ、頬に沿わせる。
「このまま……」
「ああ」
秋光の肌。大きく、皮の厚い手の平を感じると、もう何もかもどうでもよくなるほど心地よくなった。
秋光がぽつりと呟く。
「……悪かったな」
「何、謝ってるんだ」
「あの男のことを出した。それから、乱暴にしてしまった」
太郎の中ではもうすでにそんなことは遠く記憶の彼方のことだったが、わざとらしくまだ気にしている風を装う。
秋光を困らせたい、もう少し構っていて欲しいと思ったのだ。
閨では散々、翻弄され続けたのだから、その仕返しだ。
太郎は唇を尖らせる。
「本当だ。あんな奴のことを言うなんてな。俺を抱きながら他の男のことを口にするなんて、どうかしてるぞ」
「お前の言う通りだ。どうかしてた。悪かった」
そう素直に謝られてしまうと、さすがにいつまでも突っ張ることも出来ない。
しかしもし交わす言葉がなくなってしまったらこの居心地の時間はあっという間に終わってしまう。太郎は懸命に話を探し、
「なあ、まんじゅって何だ……」
秋光は虚を突かれたような顔をする。
「いきなりどうした?」
「あの変な男があんたのこと、そう言ってたろ。まんじゅって」
ああ、佐々木か、と秋光は独りごちる。
その声は、蕩けきった白桜丸の神経に波紋を描く。妙に気安い……いや、親しげに聞こえたのだ。
「満寿。俺の幼名だ。あいつは昔からの知り合いなんだよ。腐れ縁……いや、因縁か」
秋光は苦々しそうな顔をする。
「すごい奴が知り合いにいるんだな……武士って、変な奴が多いのか。国隆と言い、佐々木と言い……」
「まさか。あつらは揃って変種みたいなんだもんだ……いや、高春は元々だな。子どもの頃からあんな感じだ」
「子どもの頃から」
高春は白桜丸の知らない秋光(もちろん、今でさえ彼のことを知っているとは言いがたいが)を知っているのだと考えるだけで胸が締め付けられ、苦しくなってしまう。
その狂おしさを紛らわせようと、秋光の胸に顔を埋める。
「俺も……呼んで良いか。それとも、嫌いか。ああ呼ばれるのは」
「嫌いではないが」
「みんなの前で呼んだりはしない。ただ、二人きりの時には……呼びたいんだ」
自分と彼の間だけの秘密を持ちたかった。女々しく、子どもっぽいことを口にしている自覚はあった。それがあるだけでも繋がっているのだと思えるから。
「……好きにしろ」
「満寿」
そう呟いてみる。
「何だ」
秋光は微笑み囁く。
頬が熱くなる。居ても立ってもいられなくなった太郎は彼の胸に顔を埋めた。
甘えてきているのだと受け取った秋光は、優しく頭を撫でてくれる。
太郎は唇を緩めて、その心地よさにいつまでも浸っていた。
※
秋光はそっと目を開ける。太郎は秋光の胸に顔を埋めたまま、静かな寝息をたてている。
そっと彼を自分から引き離すと身体を起こした。風邪を引かせぬようしっかり上掛けを肩までかけてやる。
物音を立てないよう夜着を引っかけた格好で部屋を出る。
かすかに東の空が明るくなりかけてはいるが、まだ空の大半は夜の気配を濃厚にたたえ、頭上には落ちてきそうなほどの無数の星が輝いていた。
秋光は馬小屋に向かうと、自分の馬、時雨黒(しぐれぐろ)を引き出した。漆黒の肌に点々と細い斑がある。それが雨の滴のように見えるところからそう名付けた。
裸馬に跨がり、軽く声をかけて横腹を蹴ると、時雨馬は走り出した。
※
(秋光、どこへ行くんだ?)
太郎は肌寒さに身を竦めながら寝所を抜け出した彼を追いかけた。
彼が起きた時、目覚めたのだ。最初は厠かとも思ったが、そちらとは真逆の方に歩き出したので思わず後を追いかけたのだ。
そうしたらいきなり馬に乗り出す。
徒(かち)と馬ではあったが、開けた場所だから見失うということはなかったし、馬を疾走させているから蹄の音が聞こえた。姿を見失っても音を頼りにした。
秋光の姿は森に消えた。
小道を歩きながらきょろきょろとしていると、ざぶざぶという騒がしい水音が聞こえた。
一度行水をしにいった湖の方角からだった。
そっと近づけば、湖へ夜着のまま入りこんでいく秋光を見た。
昼間と違って、水は身を刺すように冷たいはずだ。
そのまま秋光はどんどん深い場所へ入っていく。背中が、肩が没し、そして頭までも底の見えない暗い水中へ消えていく。
血の気が引く。
「秋光!」
声を上げ、太郎は砂利を蹴散らし駆け出した。
※
秋光は身体の火照りを懸命に冷ましたい一心で、冷水に身をひたし、頭まで沈んだ。
冷たい水に肌が包まれる。それでも身体の芯の火照りが去ることはない。
頭の中で太郎との閨でのやりとりが永遠と回想されていた。
獣にでもなったかのような貪るような蜜交だった。
名工の手による壺のようになめらかな肌、白い肌が見事に紅潮する淫靡な様を前に、秋光は心ゆくまで太郎の肉体を貪った。
この麗しい少年の身も心も支配したいとう欲求が身体を熱くさせ、蠱惑な肉体を蹂躙せずにはいられなくなった。
太郎は秋光に組み敷かれながら、喘ぎ、身悶え、乱れた。
男根にまとわりつく尻肉の感触、吸い付く柔肌の感触は今すぐにでももう一度感じたいと思えてしまうほど魅力的だった。
(もうあんなことは起こりえない思っていたが……)
自分の肉体は決してあの時のことを忘れてはいなかった。
国隆の醜い身体に組み敷かれ、朝な夕なに貫かれ、己がけだものであることを芯から自覚させられた、あの地獄の日々によって花開いた出来事を久しく忘れていた衝動だった。
そのことを知っているのは館では、爺だけだ。爺が太郎のことに気付いたのも秋光のことがあるからだった。
それと同時に痛いくらい感じていた。
秋光は太郎を抱いたことを決して後悔してはいなかった。
目の前で太郎が再び己の肉体を開いたならば、思う存分楽しむはずだ。
(俺は楽しんでいた)
今も火照りと共に心に残っているものを何と言えば良いのか――充足感と解放感……。
偽らざるもう一人の自分。
そこまで考えた時、襟首をぐっと引っ張り上げられる。
「っ!」
振り返ると、そこにはここにいるはずがない男がいた。
(太郎!?)
最初幻かと思ったが、身体を引っ張られる力は紛れもない現実だった。
二人は水面から顔を出した。次の瞬間。
「馬鹿かっ!」
太郎からの叱責が飛んだ。
「お前、死にたいくらい俺を抱いたことを後悔したのかよ!」
「太郎……?」
「何だよ、それ」
流れ滴る水がまるで涙のように見え、かなり遅れて秋光は彼の言わんとすることを理解した。
「違う」
「何が違うっていうんだ! いきなり水に飛び込みやがって、何考えてるんだよ!?」
「後悔してる訳がないだろ。俺を見ろ」
秋光は乱暴に顔を上げさせた。
秋光は、太郎の頬を伝う水とは違うものを吸う。それはほんのりとしょっぱく、温かい。
「お前は誤解してる。俺はお前を抱いたことをこれっぽっちも後悔なんてしてないし、第一、死のうとしてたんじゃない」
「じゃあ、何で……」
「火照りを冷ましてたんだ。何せ久しぶりだからな」
「男と。することが、か」
「違う。閨そのものが、だよ。久しぶりすぎていつまでも火照りすぎてな。眠っているお前を見ているだけで襲いたくなった。……だから」
「な、何だよ、それ」
太郎は泣き笑いの顔をしたかと思うとその場で尻もちをつこうするのを、秋光が慌てて抱き支えた。彼はかすかに鼻をすすった。
「……紛らわしいんだよ、馬鹿」
「そうだな。悪かった」
「心臓が止まるかと思った……心配、したんだからなっ……」
太郎は強くしがみついてくる。
「そうだな、悪かった。ずぶ濡れだな。早く戻って、湯につかろう」
「……誰のせいだと思ってるんだよ」
鼻をずっと啜り、太郎はふて腐れた。それでも、その表情は安堵に緩んでいた。
12
あなたにおすすめの小説
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる