22 / 29
暗記の王0 ③
しおりを挟む
司会者は息を吸い込んだ。
「ついにこの時がきました!暗記の王を決める戦いが…。」
「誰がナンバーワンに輝くのか。目が話せません!」
「まずは準々決勝です。勝ち上がってきた何人もの全国の猛者の中から準決勝にあがる一人を決定します。」
いしは思った。
いわくんの思いを受け継いだ。僕は勝たなければならない。
試合の会場では、多くの猛者たちがボタンを押す練習や、暗記した問題文と、答えを口に出して反復していた。
それを見てつぶやいた。
「矢張り、本戦。手強い相手達だが、僕は500問ほど覚えている。」
だからこそ、勝てるんだ。グッと握りこぶしを作る。
早速、問題文が読み上げられる。
“現存する最古の地球儀の名前は?”
いしは思う。
知らない。これは捨て問だ。
周りを見てみると、押す様子はない。
すると…。
一人がピンポンとボタンを押す。
「エルダプフェル。」
「ブロードさんの正解です!」
何だって‥⁉
それから、ブロードという男が5割以上の問題を正解していった。
強すぎる‥。押し勝つことが沢山あったが、他がわからない問題はほとんど拾っていった。
こんなに一方的になるなんて‥。
いしくんに申し訳がたたない‥。
点数的に、ブロードさんの圧勝となった。
いしは対戦が終わってから、ブロードの元へ向かった。
「あなたの暗記量とてもすごいですね。」
「さっき対戦した方ですね。ありがとうございます。」
「僕は500問覚えたんですが、全く歯がたちませんでした。ブロードさんはほとんど押してらっしゃいましたが、どのくらい覚えているんですか?」
「1万問全てに触れてはいます。しかし、全部は覚えてませんよ。」
「一万問全てを‥!?」
「はい。実際に覚えてるのはよくて8割程度ですが。」
いしは思った。
勝てない訳だ‥。この人が一位を取るのかもしれない。
「頑張ってください。応援しています。」
「ありがとうございます。」
いしは思った。
しかし、こんなにも沢山のことを知り、覚えてる相手に勝てるものがいるのだろうか‥?
────────
「ついにこの時がきました!暗記の王を決める戦いが…。」
「誰がナンバーワンに輝くのか。目が話せません!」
「まずは準々決勝です。勝ち上がってきた何人もの全国の猛者の中から準決勝にあがる一人を決定します。」
いしは思った。
いわくんの思いを受け継いだ。僕は勝たなければならない。
試合の会場では、多くの猛者たちがボタンを押す練習や、暗記した問題文と、答えを口に出して反復していた。
それを見てつぶやいた。
「矢張り、本戦。手強い相手達だが、僕は500問ほど覚えている。」
だからこそ、勝てるんだ。グッと握りこぶしを作る。
早速、問題文が読み上げられる。
“現存する最古の地球儀の名前は?”
いしは思う。
知らない。これは捨て問だ。
周りを見てみると、押す様子はない。
すると…。
一人がピンポンとボタンを押す。
「エルダプフェル。」
「ブロードさんの正解です!」
何だって‥⁉
それから、ブロードという男が5割以上の問題を正解していった。
強すぎる‥。押し勝つことが沢山あったが、他がわからない問題はほとんど拾っていった。
こんなに一方的になるなんて‥。
いしくんに申し訳がたたない‥。
点数的に、ブロードさんの圧勝となった。
いしは対戦が終わってから、ブロードの元へ向かった。
「あなたの暗記量とてもすごいですね。」
「さっき対戦した方ですね。ありがとうございます。」
「僕は500問覚えたんですが、全く歯がたちませんでした。ブロードさんはほとんど押してらっしゃいましたが、どのくらい覚えているんですか?」
「1万問全てに触れてはいます。しかし、全部は覚えてませんよ。」
「一万問全てを‥!?」
「はい。実際に覚えてるのはよくて8割程度ですが。」
いしは思った。
勝てない訳だ‥。この人が一位を取るのかもしれない。
「頑張ってください。応援しています。」
「ありがとうございます。」
いしは思った。
しかし、こんなにも沢山のことを知り、覚えてる相手に勝てるものがいるのだろうか‥?
────────
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる