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本章1 ウォータリア編

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キル
「いくぜ!待ってな礼にその呪縛から解放してやる」

紅一閃!

赤き獣の時とは違い持っている短剣から一筋の光が放たれ
その光はゴーレムの核即ち俺に向かって一直線に伸びている

赤き獣
「一つだけだが良い線だ」

キル
「いけ!オラアアア」

ナイフを右手で掴み左手を強く握りしめまるで光に導かれるように高速で移動する、赤き獣のような力としての不足分を高速による突進力でカバーするような新しい紅一閃はゴーレムBの体を駆け抜けた。
キルの手は技に体がついていってないのか右手が反動で血だらけになっている。

赤き獣
「惜しいね」

HPを見るとまだHPが残っている、やはり本家とくらべて破壊力が低下しているのが要因なのか、

スレイン
「どうやら奥の手も切れたようだな、どれ回復させて反骨心を消してやろうか」

スレインが回復魔法を展開しようとしたとき

キル
「まだ終わっちゃいねえ!」

キルはナイフを左手に持ち替えて再び紅一閃の構えを

キル
「こっからは俺のオリジナルだ」

ナイフに黒い風が集約して影の一閃が俺を指す

キル
「紅連」

黒い風に乗ってキルが再びゴーレムB体から露出していた俺の体に向かって突進し俺の体と接するとそこから黒い風が舞い上がりまるで花のように血が舞った。

赤き獣
「ふ、そう来たかお前は自分のことをわかっているな…手向けの花とは粋だね、あの小娘が成長するまではお前に任せよう」

そういってキルの頭をポンと叩く赤き獣の意識はそこで途絶え俺は倒れた。

キル
「え?」

一方でそのことでスレインに変化が起きていた。

スレイン
「っく」

突然スレインが膝をつく

スレイン
「まさか、儂のゴーレムが敗れるとは」

ただ、ゴーレムがやられただけなのにスレインの表情というよりも疲労感が極端に跳ね上がったように見えた。

するとゴーレムAと戦っているD:YUTAKAが

D:YUTAKA
「呪詛反転といったところか、お前の技はリスクが大きいみたいだな」

スレイン
「なんのこれしき」

D:YUTAKA
「そうか、ならこちらも反転させてやる」

D:YUTAKAの猛攻により身動きすらとれないゴーレムAはすでにボロボロの状態で核となる蒼きワインの素体が剥き出しになっている。

キル
「その前に俺たちで弱体化してるアイツを倒す、お前たちも少しは頑張れよ」

そういってヨッジーを睨む

ヨッジー
「うっせえ、けが人は寝てろ!お前ばかりかっこつけさせねぇ、今度は俺が」

スレイン
「おや、これはピンチだがまだ媒介になるものはおる!」

ゴーレムBとして俺にまとわりついていた岩がポルカを目指して動き出す

D:YUTAKA
「てめえ!あの嬢ちゃんを使う気か」

するとその声に蒼きワインが

蒼きワイン
「ソレダケハ」

その声は女性の声はまじっておらず男性の声であった。
そして次の瞬間に今まで見たことない速さでポルカを護るように岩に対して仁王立ちになる。

スレイン
「やめるんじゃ!それ以上は」

岩はおかまいなしに蒼きワインへと突っ込み飲み込んでいく

蒼きワイン
「ウオオオオオオオオオオオ」

凄まじい苦痛のような叫び声にポルカも目を覚ましている

ポルカ
「お父さん!!!」

その言葉に

蒼きワイン
「ごめんなさい/すまなかった」

ポルカ
「いやああああ!」

いつのまにか女王の気配は消えて少女の姿に戻っていく
その目の前に大きな岩の塊が残され……
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