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第3章 ヒーローの国 私はダークな方で…

61:潜入捜査5

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パフィル
「私が必ず民衆を引き連れて正義の鉄槌を…ふふふ」

インジャスティム
 「あなたの様な美しい人が先導して頂けるなら民衆、そして我らの士気も上がりましょう」

パフィル
 「あら、お上手ですこと」

インジャスティム
 「報酬の件についてですが」

パフィル
 「いえ、報酬は結構です…ただ」

インジャスティム
 「ただ?」

パフィル
 「事が成った暁には盛大なパレードと諸国への宣伝を頼みたいですわ…あなたにも利益がありましてよ」

インジャスティム
 「ふむ、あなたは名声を、我らは諸国へのアピールと他の悪の抑制にもなる…分かりました」

パフィル
 「ふふふ、楽しみですわ」

なんかパフィルが悪代官に見えるのは俺だけだろうか…

アクア
「主、これは一刻も早くみんなに知らせた方が」
 
「! そ、そうだね」

アクアさんが俺の耳元で話すので、思わずドキドキしてしまった。
俺は自分を落ち着かせてから眼光鋭い男の霊に…

「すみません、この事態を一刻も早く仲間に知らせたいので一旦戻りたいのですが」
 
正義の探究者
「うむ、このままでは又無用な血が流れる」

 俺達は来た道を戻ろうとしたとき…

 クイクイ

誰かが俺のズボンを引っ張った。

「アクアさん何か用ですか?」

「いえ?」

 眼光鋭い男に目をやると首を振って下を指差す。

「!」

なんとそこには床から小さな手が出て俺のズボンを引っ張ってる!
思わず声が出そうになったが必死で堪えた。
やがてその手がどんどん上に上がってきて徐々に顔が出てくる
完全にホラーだ!やばいどうしよう俺ここでやられちゃう?!

だがそこに現れたのは小さな女の子であった…

???
「お兄ちゃんここで何してるの?」

 ちょっとぼ~っとしたような表情でこちらを見ている。

「えっとその~散歩!そう散歩だ!」

 俺は苦し紛れにしてはあんまりな言い訳をしたが…

アクア
「主それは…」
  
アクアさんが若干呆れた目で見ている。

しかし…

???
「そっか~お散歩か~」

 なんか納得してらっしゃる…

「じゃあ俺達はお散歩続けるから」

 クイ!

 少女の手が又俺を引っ張る。

「ん?あの~」

???
 「お兄ちゃん力ある…お母さん助ける…それにお散歩なら良いとこある…」

 「はい?」

???
 「お母さん毎日泣いてるの…だから助けて」

 「そうか今度助けに来るよ」

???
 「ダメ 今じゃなきゃ、いつかは約束にならない…」

それから説得を試みるも一向に離してくれない…

 
アクア
「主!ここは彼女の母上を助けましょう!急がば回れです!それに可哀そうです」

「だが~さっきの件も知らせないと」

正義の探究者
 「掲示は明日だ…まだ余裕はある」

 「うむ~、わかったお嬢ちゃんお母さんを助けに行こう」

 そういうと少女はニコっと笑って…

???
「ありがとう!あと私お嬢ちゃんじゃないニュイって言うの」

「わかったニュイちゃん」

そういって奥へと走り手招きをしている。
後を追っていくと光が差し込んできたどうやら外に出るらしい…
暫くするとそこは屋上で一面花畑であった。

「こんなとこがあるのか」
  
俺がびっくりしていると…

アクア
「綺麗に手入れがされていますね」
  
アクアさんも花畑に感心している。

正義の探究者
「こんな所…俺は知らなかった」

眼光鋭い男は何が考えているようだった。

クイクイ

ニュイが俺をまたひっぱり屋上にある小屋?を指さす。
俺がそこに近づくと…

???
「何者です」

女性の声が俺を呼び止めた!
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