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仕事(3)
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三人が出ていくとどこからともなく拍手が起こった。それはきっと零への拍手だろう。零は
『お騒がせして申し訳ありません。今の騒ぎは忘れ、引き続き、ごゆっくりお過ごしください。』
と綺麗なお辞儀をした。すると花ちゃんが零に駆け寄りハンカチを渡そうとした。
『零ちゃん!風邪ひいちゃうよ!これ使って!』
花ちゃんはハンカチを差し出したが零は
『大丈夫ですよ、花。花のハンカチが濡れてしまいます。奥の部屋に自分のがありますからそれで拭きますよ。気持ちだけ貰っておきますね。』
と断った。でもっ、と花ちゃんが言おうとすると店主さんがタオルを持って零に声をかけた。
『零ちゃん、君の手を煩わせてしまってすまなかった。本来なら私が止めるべきだったのに…。まだ使ってない新品のタオルだから、使ってくれるかな。』
とタオルを差し出した。零は断ろうとしていたが店主さんの申し訳なさそうな雰囲気に断りきれずお礼を言いながら受け取り、自分の体を拭いた。
すると、そこにハルさんが声をかけた。
『あの、零さん…。本当にごめんなさい。私のせいでお店に、零さんにも迷惑をかけてしまって…。』
ハルさんは申し訳なさで押し潰されているような声で言った。そんなハルさんに零は
『ハルさんのせいじゃありませんよ。私は迷惑だなんて思ってません。それに、同じく言葉をかけてくれるのなら「ありがとう」の方が私は嬉しいですね?』
と少しイタズラっ子のように言った。そんな零をみて少し笑みを浮かべたハルさんは
『ありがとうございました!』
と言った。その言葉にどういたしましてと返してから零は
『ですが、もし迷惑をかけてしまったと思うのなら謝るべきは店主にですよ。私じゃありません。』
と言った。そして零は少し顔を曇らせ
『…私からも謝るべきことがありますね。すいません、勝手に友人だなんて言ってしまって…。これはただの私の願望なので気にしないで下さい。いつかそうなれれば、というだけですから。』
と言った。零に言われ店主さんに謝っていたハルさんは零の言葉に驚いていた。
『そんな!謝らないで下さい!私、嬉しかったんです!零さんみたいに綺麗で優しい人に友人と言われて!』
ハルさんのその言葉を聞いた零は
『本当ですか…?もし、よければ、私と友人…友人は少し堅苦しいですね。友達に、なって頂けませんか?』
と少し不安な顔で微笑えみながら言った。ハルさんは
『私なんかでよければ!よろこんで!』
と嬉しそうにこたえた。
『ハルさんがいいんですよ。よろしくお願いしますね。』
零のその言葉に花ちゃんが
『懐かしいな、その言葉…。私を救ってくれた零ちゃんらしい言葉…。ホント、ありがとね、零ちゃん。』
と呟いた。とても小さい声で呟かれたソレは零には多分届いてないだろうけど、そう呟いた花ちゃんの顔はとても嬉しそうで幸せそうだった。
一件落着かと思っていると零が思い出したかのように言った。
『すいません、そこの方?』
と帰らず残っていた四人組の一人の男に話しかけた。すると男は不機嫌そうに
『…何?』
と言った。零は
『よろしければ貴方も私と友達になって頂けませんか?』
と言った。その言葉に言われた男を含めた僕らは凄く驚いた。僕らは驚いて声をなくすが花ちゃんは零に聞いた。
『れ、零ちゃん。その人さっきまでハルさんのこと貶してたんだよ?零ちゃんに突っかかってきてたし、零ちゃんのことも貶してたんだよ?いいの?』
僕らの心を花ちゃんは代弁してくれた。そんな花ちゃんに零は
『?はい、いいんですよ?それに花、一つに訂正です。彼はハルさんを貶してなんてなかったですよ。他の人がハルさんを「地味な子」だとか「そんな子」だとか言う中で彼だけは「この子」って言ってたんです。』
そう平然と言った。零の言葉に僕らは確かに、と納得していた。ハルさんも今気付いたようで、あっ、という顔をしていた。そんな僕らを気にすることなく零は彼に言葉をかけた。
『お友達、なって頂けますか?』
でも、彼は零に言った。
『お姉さん、見てなかったの?確かに俺はその子を貶してはないけど、アイツらと騒いでたんだよ?周りに迷惑かけてたんだよ?そんな奴と本気で友達になりたいの?』
彼の言葉に零はキョトンとしながらさも当然のように
『何を言ってるんですか、騒いでいたのはあの三人で、貴方はずっと携帯を眺めていただけで一切騒いでなかったじゃないですか。』
と言った。彼は驚いた顔をしていた。零は続けて
『確かに、近くの人が騒いでいて周りに迷惑がかかっていることに気が付いていながら止めなかったのは良いとは言えません、ですが、それは他の周りの方々も同じです。店主以外誰も、私と同じ店員ですら止めなかった。皆同罪です。なのでそれを気にする必要はないですよ。』
と言った。僕は単純によく見てるな、と思った。よく見なきゃ騒いでる人たちの中で一人だけ静かだなんて気付けない。零の言葉を聞いた彼は
『でも、俺は、お姉さんに突っかかったよ。ウザいって暴言吐いて、偽善者だ、ってお姉さんを貶したよ。それも気にする必要はないって言うの?』
俯きながらそう言った。零はすぐに
『はい、もちろん。』
と言った。彼は顔を上げ
『なんで…?』
と呟いた。零は彼に微笑みながら
『当然です。アレは貴方の言葉ではないでしょう?…貴方の言葉ではない、は少し語弊がありますかね?貴方の言葉ではあります、ですが、アレは、あの三人の言葉を代弁したという方が適切でしょう。少しは自分の気持ちもあったかもしれませんが。それに最後の言葉は私に向けた言葉ではないですよね?私を通した違う誰かへの言葉。そんな言葉を私が気にする必要はないですし、言われた本人が気にしていないんですから貴方も気にする必要はないですよ?』
と言った。彼は泣きそうな顔で
『で、でも…。』
とまだ何か言おうとしていた。その様子を見た零は
『…貴方の過去に何があったかも、貴方が何を抱えているかも私は全く知りません。ただ、私がわかるのは貴方は好き好んであの三人と一緒にいたわけじゃないということ。彼らに嫌気が差していたということ。…それと「独り」になることを怖がっている、ということです。独りになりたくないから、目立つ彼らと一緒にいたんでしょう?独りが嫌だから、誰かと一緒にいたかったんでしょう?それでも、どんなにたくさんの人と一緒にいても独りだという気持ちが消えなかったのでしょう?誰かに心の隙間を埋めて欲しかっただけなのでしょう?…最後の言葉、誰に向けたか私にはわかりません。ですが、貴方が思い浮かべ、私と重ねた人と私は全くの別人です。…根拠なんてありませんが、貴方の心を縛るその人と私はきっと違います。貴方さえよければ私の手を取ってくれませんか?心の隙間を…私に、埋めさせて貰えませんか?』
と言い、彼に手を差し伸べた。
彼は
『…ありがとう。』
と言いながら零の手を取った。その顔は泣きそうながらも凄く嬉しそうだった。
その後も零は仕事を続け、僕と花ちゃんは新しい友達二人と話をしていた。話の内容は専ら零のことだったけど。
元々今日は零の仕事の日じゃなかったため、店主さんが早目にあがっていいと零に告げ。零は学校の制服姿で僕らの席へ来た。その姿を見た新しい友達二人は声を合わせて
『学生!?』
と言った。
『?はい、高校一年生ですよ?どうかしましたか?』
『しかも同い歳!?』
とまたも声を揃えて言った。僕と花ちゃんは笑いを堪えて肩を震わせていた。
帰り道で僕らは自己紹介をした。僕、花ちゃん、零…という順番で。零の自己紹介は
『改めして、橘 零、春園高校一年生です。よろしくお願いしますね。』
というものだった。仲良くなったハルさんは
『えっと、み、宮川 春です。緑ヶ丘高校一年生です。よ、よろしくお願いします!』
と所々どもりながらの自己紹介だった。問題児かと思われていた彼は
『篠原 紗季。緑ヶ丘高校一年。よろしく。』
彼らしい少しツンとした自己紹介だった。
二人は零から「ハル」「サキ」と呼ばれるようになった。僕はハルちゃんとサキって呼ぶようにした。流石にほぼ初対面の女の子を呼び捨ては厳しい…。花ちゃんはハルちゃん、サキくんと呼び、ハルちゃんは零ちゃん、花ちゃん、サキくん、蓮くんと呼んで、サキは零、花、ハル、蓮と呼ぶことにしたらしい。
僕が少し気になってるのはサキの零に対する態度が明らかに他と違う事だけど…。なんか零と話す時だけ花飛んでるような…、雰囲気が柔らかいというか…?学校は違うし、大丈夫だよね…?
こうして、零の仕事姿を見るという目的を果たし、少し事件もあったが、新しい友達が増え、僕らは話し、笑いながら帰った。
『お騒がせして申し訳ありません。今の騒ぎは忘れ、引き続き、ごゆっくりお過ごしください。』
と綺麗なお辞儀をした。すると花ちゃんが零に駆け寄りハンカチを渡そうとした。
『零ちゃん!風邪ひいちゃうよ!これ使って!』
花ちゃんはハンカチを差し出したが零は
『大丈夫ですよ、花。花のハンカチが濡れてしまいます。奥の部屋に自分のがありますからそれで拭きますよ。気持ちだけ貰っておきますね。』
と断った。でもっ、と花ちゃんが言おうとすると店主さんがタオルを持って零に声をかけた。
『零ちゃん、君の手を煩わせてしまってすまなかった。本来なら私が止めるべきだったのに…。まだ使ってない新品のタオルだから、使ってくれるかな。』
とタオルを差し出した。零は断ろうとしていたが店主さんの申し訳なさそうな雰囲気に断りきれずお礼を言いながら受け取り、自分の体を拭いた。
すると、そこにハルさんが声をかけた。
『あの、零さん…。本当にごめんなさい。私のせいでお店に、零さんにも迷惑をかけてしまって…。』
ハルさんは申し訳なさで押し潰されているような声で言った。そんなハルさんに零は
『ハルさんのせいじゃありませんよ。私は迷惑だなんて思ってません。それに、同じく言葉をかけてくれるのなら「ありがとう」の方が私は嬉しいですね?』
と少しイタズラっ子のように言った。そんな零をみて少し笑みを浮かべたハルさんは
『ありがとうございました!』
と言った。その言葉にどういたしましてと返してから零は
『ですが、もし迷惑をかけてしまったと思うのなら謝るべきは店主にですよ。私じゃありません。』
と言った。そして零は少し顔を曇らせ
『…私からも謝るべきことがありますね。すいません、勝手に友人だなんて言ってしまって…。これはただの私の願望なので気にしないで下さい。いつかそうなれれば、というだけですから。』
と言った。零に言われ店主さんに謝っていたハルさんは零の言葉に驚いていた。
『そんな!謝らないで下さい!私、嬉しかったんです!零さんみたいに綺麗で優しい人に友人と言われて!』
ハルさんのその言葉を聞いた零は
『本当ですか…?もし、よければ、私と友人…友人は少し堅苦しいですね。友達に、なって頂けませんか?』
と少し不安な顔で微笑えみながら言った。ハルさんは
『私なんかでよければ!よろこんで!』
と嬉しそうにこたえた。
『ハルさんがいいんですよ。よろしくお願いしますね。』
零のその言葉に花ちゃんが
『懐かしいな、その言葉…。私を救ってくれた零ちゃんらしい言葉…。ホント、ありがとね、零ちゃん。』
と呟いた。とても小さい声で呟かれたソレは零には多分届いてないだろうけど、そう呟いた花ちゃんの顔はとても嬉しそうで幸せそうだった。
一件落着かと思っていると零が思い出したかのように言った。
『すいません、そこの方?』
と帰らず残っていた四人組の一人の男に話しかけた。すると男は不機嫌そうに
『…何?』
と言った。零は
『よろしければ貴方も私と友達になって頂けませんか?』
と言った。その言葉に言われた男を含めた僕らは凄く驚いた。僕らは驚いて声をなくすが花ちゃんは零に聞いた。
『れ、零ちゃん。その人さっきまでハルさんのこと貶してたんだよ?零ちゃんに突っかかってきてたし、零ちゃんのことも貶してたんだよ?いいの?』
僕らの心を花ちゃんは代弁してくれた。そんな花ちゃんに零は
『?はい、いいんですよ?それに花、一つに訂正です。彼はハルさんを貶してなんてなかったですよ。他の人がハルさんを「地味な子」だとか「そんな子」だとか言う中で彼だけは「この子」って言ってたんです。』
そう平然と言った。零の言葉に僕らは確かに、と納得していた。ハルさんも今気付いたようで、あっ、という顔をしていた。そんな僕らを気にすることなく零は彼に言葉をかけた。
『お友達、なって頂けますか?』
でも、彼は零に言った。
『お姉さん、見てなかったの?確かに俺はその子を貶してはないけど、アイツらと騒いでたんだよ?周りに迷惑かけてたんだよ?そんな奴と本気で友達になりたいの?』
彼の言葉に零はキョトンとしながらさも当然のように
『何を言ってるんですか、騒いでいたのはあの三人で、貴方はずっと携帯を眺めていただけで一切騒いでなかったじゃないですか。』
と言った。彼は驚いた顔をしていた。零は続けて
『確かに、近くの人が騒いでいて周りに迷惑がかかっていることに気が付いていながら止めなかったのは良いとは言えません、ですが、それは他の周りの方々も同じです。店主以外誰も、私と同じ店員ですら止めなかった。皆同罪です。なのでそれを気にする必要はないですよ。』
と言った。僕は単純によく見てるな、と思った。よく見なきゃ騒いでる人たちの中で一人だけ静かだなんて気付けない。零の言葉を聞いた彼は
『でも、俺は、お姉さんに突っかかったよ。ウザいって暴言吐いて、偽善者だ、ってお姉さんを貶したよ。それも気にする必要はないって言うの?』
俯きながらそう言った。零はすぐに
『はい、もちろん。』
と言った。彼は顔を上げ
『なんで…?』
と呟いた。零は彼に微笑みながら
『当然です。アレは貴方の言葉ではないでしょう?…貴方の言葉ではない、は少し語弊がありますかね?貴方の言葉ではあります、ですが、アレは、あの三人の言葉を代弁したという方が適切でしょう。少しは自分の気持ちもあったかもしれませんが。それに最後の言葉は私に向けた言葉ではないですよね?私を通した違う誰かへの言葉。そんな言葉を私が気にする必要はないですし、言われた本人が気にしていないんですから貴方も気にする必要はないですよ?』
と言った。彼は泣きそうな顔で
『で、でも…。』
とまだ何か言おうとしていた。その様子を見た零は
『…貴方の過去に何があったかも、貴方が何を抱えているかも私は全く知りません。ただ、私がわかるのは貴方は好き好んであの三人と一緒にいたわけじゃないということ。彼らに嫌気が差していたということ。…それと「独り」になることを怖がっている、ということです。独りになりたくないから、目立つ彼らと一緒にいたんでしょう?独りが嫌だから、誰かと一緒にいたかったんでしょう?それでも、どんなにたくさんの人と一緒にいても独りだという気持ちが消えなかったのでしょう?誰かに心の隙間を埋めて欲しかっただけなのでしょう?…最後の言葉、誰に向けたか私にはわかりません。ですが、貴方が思い浮かべ、私と重ねた人と私は全くの別人です。…根拠なんてありませんが、貴方の心を縛るその人と私はきっと違います。貴方さえよければ私の手を取ってくれませんか?心の隙間を…私に、埋めさせて貰えませんか?』
と言い、彼に手を差し伸べた。
彼は
『…ありがとう。』
と言いながら零の手を取った。その顔は泣きそうながらも凄く嬉しそうだった。
その後も零は仕事を続け、僕と花ちゃんは新しい友達二人と話をしていた。話の内容は専ら零のことだったけど。
元々今日は零の仕事の日じゃなかったため、店主さんが早目にあがっていいと零に告げ。零は学校の制服姿で僕らの席へ来た。その姿を見た新しい友達二人は声を合わせて
『学生!?』
と言った。
『?はい、高校一年生ですよ?どうかしましたか?』
『しかも同い歳!?』
とまたも声を揃えて言った。僕と花ちゃんは笑いを堪えて肩を震わせていた。
帰り道で僕らは自己紹介をした。僕、花ちゃん、零…という順番で。零の自己紹介は
『改めして、橘 零、春園高校一年生です。よろしくお願いしますね。』
というものだった。仲良くなったハルさんは
『えっと、み、宮川 春です。緑ヶ丘高校一年生です。よ、よろしくお願いします!』
と所々どもりながらの自己紹介だった。問題児かと思われていた彼は
『篠原 紗季。緑ヶ丘高校一年。よろしく。』
彼らしい少しツンとした自己紹介だった。
二人は零から「ハル」「サキ」と呼ばれるようになった。僕はハルちゃんとサキって呼ぶようにした。流石にほぼ初対面の女の子を呼び捨ては厳しい…。花ちゃんはハルちゃん、サキくんと呼び、ハルちゃんは零ちゃん、花ちゃん、サキくん、蓮くんと呼んで、サキは零、花、ハル、蓮と呼ぶことにしたらしい。
僕が少し気になってるのはサキの零に対する態度が明らかに他と違う事だけど…。なんか零と話す時だけ花飛んでるような…、雰囲気が柔らかいというか…?学校は違うし、大丈夫だよね…?
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