魔狼王(着ぐるみ)が往く!~勇者パーティーから暑苦しいと追放された着ぐるみ士の俺、世界最強のステータスに目覚めたので神獣と一緒に見返します~

八百十三

文字の大きさ
29 / 72
第2章 冒険と昇進

第27話 着ぐるみ士、再会する

しおりを挟む
「ゥン……グルル……」

 朝日が差し込むピスコ村の宿屋の個室。ベッドの中で丸くなる俺は、顔にかかる陽光にぐっと目を細めた。
 喉からは魔獣の喉を鳴らす音が聞こえる。やはり、言葉を発するにあたってベースに来るのは魔獣語らしい。魔物だものな。
 毛布をはねのけ、ぐっと両腕を伸ばした。ベッドから這い出した俺は、立ち上がって右手を喉に当てる。

「ガゥ……ア、ア、ア」

 魔獣語の発声はオーケー。声を出す分には問題なしだ。
 さて、次だ。咳払いをしながら、明確に意識して声を出す。

「コホン……あ、あ、あ。お、は、よ、う、ご、ざい、ます……んっ」

 朝の挨拶の文言、発したのは人間語だ。しゃがれもなく、淀みもない人間語を喉からひねり出せたことに、思わずガッツポーズをする。
 やっと、やっと人間語を取り戻した。

「よっしゃ!」

 嬉しさを自分一人の場面で、全身で表現する。やはり、今まで出来なかったことが出来るようになるのは嬉しいことだ。
 と、そんなことをやっていたらドアをノックする音が聞こえる。扉を開けば、そこには起きたばかりのリーアが居た。

「ジュリオ、おはよー」
「おはよう、リーア」

 いつものように朝の挨拶をしてくるリーアに、微笑みながら俺も挨拶を返す。人間語で発せられた俺の声に、彼女の表情がパッと明るくなった。

「あ、人間語しゃべれるようになってる! よかったねー」
「ああ、やっとだ。よかった……それはいいんだが、人間ヒューマンの姿にはいつ戻れるんだ、俺」

 ホッとしながらも、俺は自分の長い口吻マズルに触れた。
 昨日からずっと、俺は獣人ファーヒューマンの姿で過ごしている。宿の風呂はそのまま使わせてもらえたから身体はさっぱりしているが、やはり全身毛むくじゃらだと、いろいろと不便だ。
 首をかしげる俺に、リーアが小さく笑いながら返してくる。

「人間語をしゃべれるようになったなら、もう戻れるはずよ。一度人化転身を解いて、もう一度転身すれば大丈夫」
「あぁ、なるほど……」

 彼女曰く、魔獣語しかしゃべれない期間を脱したからと言って、自動的に人間準拠の姿に人化転身が切り替わるわけではないようで、一度それをやり直す・・・・ことが必要になるんだそうだ。
 人化転身で全くの人間ヒューマンに戻ることについては、元の人間ヒューマンの肉体を知っている俺なら出来るらしい。リーアが狼人ウルフマン止まりなのは、それが無いからだとか。
 とはいえ、宿の部屋の中で魔狼の姿に戻るわけにもいかない。実際に人間ヒューマンに戻れるのは、もう少し先だ。

「あ、ちなみにね」

 と、リーアが笑みを浮かべながら俺の前でくるりと回る。
 するとどうだ、尻尾のふさふさ感とピンと立った耳はそのままに、リーアの全身が銀色の獣毛で覆われた。顔と足の骨格まで変わり、獣人ファーヒューマンのそれになる。

「わっ!?」
中途半端に・・・・・人化して、自分の好きな時に獣人ファーヒューマンになることも出来るの。出来るようになっておくと便利よ」
「そんなことも出来るのか、人化転身……」

 自由自在に変身してのけるリーアに、俺は呆気に取られた。
 人化転身が完全に行かないと獣人ファーヒューマンになるのは自分の身体で経験しているが、意図的にそうなることも出来るとは。
 まだまだ、スキルの訓練が必要そうだ。

「さ、行きましょ。朝ごはん食べなきゃ」

 そう言って、獣人ファーヒューマン姿のままでリーアが俺の手を引く。
 普段と違って全身もっふもふ、愛らしさ満点の姿になったリーアに、宿屋の娘さんが歓喜の悲鳴を上げたことは、一応記しておく。



 朝食を取って、アンブロースと合流して、俺達は再び植林の仕事に取り掛かった。
 今日は朝から作業にかかれているから、進捗も早い。昨日で要領もつかんだから効率もいい。結果、昼飯を食べた後くらいには、もうほとんどの作業が終わる頃を迎えていた。

「ようやく、終わりが見えてきたというところか?」
「ああ、あとはあっち……ジェミト森林との際の辺りを植林すれば終わりだ」

 苗を入れた荷車を引きながらアンブロースが言えば、俺も前方、これから植林を行う最後の区画を指さす。
 グラツィアーノ帝国との国境付近、ジェミト森林との区切りになっている辺りに苗を植えれば、仕事はとりあえず終わりだ。今朝の時点では冒険者ギルドの出張所に伝書鷹レターホークは来ていなかったので、まだ俺達パーティーの昇進は議論中なんだろう。

「しかし、存外真面目まじめ細々こまごました仕事もするのだな。ジュリオ。お前はX級という高みにいるのだから、小さな仕事など他に任せて、大いに冒険すればよかろうものを」

 本人もこの植林の手伝いはまんざらでもないだろうに、そんなことを言いながら彼女はくすくすと笑みをこぼした。
 その言葉に、俺も小さく笑う。本当に我ながら、小さな仕事も文句を言わずやっているものだと思う。しかし、冒険者である以上、そうもいかないわけで。

「X級だから、S級だからって、偉ぶっていたらいい仕事は出来ないだろう。自分がやるべき仕事に、大きいも小さいもないんだから」
真面目まじめだねー、ジュリオ」

 俺の発した答えに、俺の隣を行くリーアが感心したように声を上げた。
 彼女の発言に、アンブロースがゆさりと尻尾を揺らす。

「全くだ。その真面目で実直、真っすぐで偉ぶらないところが好感が持てる。ルングマールの奴が気に入るのも、道理というやつだ」

 そう話しながら、立ち止まって荷車の後部を地面へと下ろすアンブロースだ。
 彼女の下ろしたそこから木の苗をいくつか下ろしながら、俺は彼女へとふとした疑問を投げかける。

「そういえば、アンブロースはジャコモさんとどういう経緯で友達になったんだ? 話を聞く限りでは、接点とかあまりなさそうなものなのに」

 正直、ルングマールとアンブロースが友達なのは分かる。同じ「王」として住民に崇められている存在だし。しかし、一介のウルフたるジャコモとの接点は、一見しては見えない。
 俺が身を屈めつつ問いかけると、こちらを振り返りながら彼女はふっと笑った。

「ああ、ルングマール経由でな。あれはリーアが生まれる、だいぶ前の話だったか……彼がこの森に遊びに来た時に、子供らを連れていてな。その際にやつと意気投合したのだ」
「へー……ん?」

 彼女の言葉に返事をかけながら、俺が身を起こして、さあ作業に入ろうか、としたその時。
 俺は敷地の向こう、ジェミト森林の方を見て動きを止めた。早速地面に穴を掘り始めていたリーアが、首を傾げつつこちらを見る。

「どうしたの?」
「あっちの森……何か、人みたいなのがいなかったか?」

 俺の言葉に、リーアもアンブロースも目を見張った。リーアなど先程まで獣人ファーヒューマンの姿でいたのに、すぐにちゃんと人化転身して狼人ウルフマンの姿になったほどだ。
 信じられない、と言いたげな声でアンブロースが口を開く。

「ヒトだと? 馬鹿な、そうそうヒトが立ち入るような森ではないぞ」
「冒険者かもしれない。何か、向こうの森に異変が起こったとか……」
「シッ、こっちに来てるみたい」

 俺が言葉を返すのを遮るように、森の向こうをにらむリーアが声を上げた。
 彼女の声を聞いて耳を澄ませれば、確かに、下草を踏む音と一緒に、女性とみられる声が聞こえてくる。

「ほんとだって、間違いないわよ。見てみなさいよ、あんなに向こうが明るい……」
「げっ」
「あっ」

 その声に、物言いに、俺は身を強張らせた。
 聞き覚えがある。ものすごく。声色も口調も、つい最近までしょっちゅう聞いていたあいつ・・・のものだ。
 同じく数日前にその声を聞いていたはずのリーアも、小さく声を上げる。やはり思い当たる節があるらしい。
 ただ一頭、その人物・・・・に尋ね当たらないアンブロースが、困惑顔で俺達二人を見た。

「どうした、ジュリオ、リーアまで。あの声の主がどうかしたのか」
「あのねー」
「リーア、いい」

 説明しようとするリーアを、俺は手で遮る。
 何故なら。

「あいつら、もう出てくる」

 草を踏む音だけじゃない、手でかき分けるような音も聞こえている。その音はどんどん大きくなって、もうすぐ近くまで来ていた。
 そして、木々の間から彼女・・が姿を見せる。

「ほら見なさいよこんなにひら……は?」
「あれ?」
「あ……」
「えっ……」

 当然のように先頭にいて、当然のように後方の仲間に声をかけていた彼女・・が、俺、というより俺の着ぐるみを見て、すっとんきょうな声を上げた。
 それと共に、彼女の後ろから姿を見せた三人・・も、俺を目の当たりにして目を見開いている。もう一人いるが、こちらも同様だ。
 そして、見知らぬ顔の一人を除く四人全員が、揃って俺の名を呼んだ。

「ジュリオ?」
「……『白き天剣ビアンカスパーダ』」

 そう、ジェミト森林側の木々の間を抜けて、こちら側に踏み込んできたのは。
 ナタリア、イバン、レティシア、ベニアミン、そしてもう一人、俺の知らない顔の女性冒険者。
 Sランクパーティー「白き天剣ビアンカスパーダ」だったのだ。
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~

柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」  テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。  この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。  誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。  しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。  その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。  だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。 「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」 「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」  これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語 2月28日HOTランキング9位! 3月1日HOTランキング6位! 本当にありがとうございます!

親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました

空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。 平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。 どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。

辻ヒーラー、謎のもふもふを拾う。社畜俺、ダンジョンから出てきたソレに懐かれたので配信をはじめます。

月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
 ブラック企業で働く社畜の辻風ハヤテは、ある日超人気ダンジョン配信者のひかるんがイレギュラーモンスターに襲われているところに遭遇する。  ひかるんに辻ヒールをして助けたハヤテは、偶然にもひかるんの配信に顔が映り込んでしまう。  ひかるんを助けた英雄であるハヤテは、辻ヒールのおじさんとして有名になってしまう。  ダンジョンから帰宅したハヤテは、後ろから謎のもふもふがついてきていることに気づく。  なんと、謎のもふもふの正体はダンジョンから出てきたモンスターだった。  もふもふは怪我をしていて、ハヤテに助けを求めてきた。  もふもふの怪我を治すと、懐いてきたので飼うことに。  モンスターをペットにしている動画を配信するハヤテ。  なんとペット動画に自分の顔が映り込んでしまう。  顔バレしたことで、世間に辻ヒールのおじさんだとバレてしまい……。  辻ヒールのおじさんがペット動画を出しているということで、またたくまに動画はバズっていくのだった。 他のサイトにも掲載 なろう日間1位 カクヨムブクマ7000  

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

【土壌改良】で死の荒野がSランク農園に!食べただけでレベルアップする野菜で、世界最強ギルド設立

黒崎隼人
ファンタジー
「え? これ、ただのトマトですよ?」 「いいえ、それは食べただけで魔力が全回復する『神の果実』です!」 ブラック企業で働き詰めだった青年は、異世界の名門貴族の三男・ノアとして転生する。 しかし、授かったスキルは【土壌改良】という地味なもの。 「攻撃魔法も使えない役立たず」と罵られ、魔物すら寄り付かない死の荒野へ追放されてしまう。 だが、彼らは知らなかった。 ノアのスキルは、現代の農業知識と合わせることで、荒れ果てた土地を「Sランク食材」が溢れる楽園に変えるチート能力だったことを! 伝説の魔獣(もふもふ)をキュウリ一本で手懐け、行き倒れた天才エルフを極上スープで救い出し、気づけば荒野には巨大な「農業ギルド」が誕生していた。 これは、本人がただ美味しい野菜を作ってのんびり暮らしたいだけなのに、周囲からは「世界を救う大賢者」と崇められてしまう、無自覚・最強の農業ファンタジー!

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

処理中です...