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06 はじめて経験したこと
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「…私のことですか?」
「そうだ。」
「なんでしょうか?」
「実は……あ…!!」
男性が何かを話そうとされた時、扉が勢い良く開いて男性は前のめりに数段あった階段からころげ落ち、地面にばったりと倒れられました。
「だ…大丈夫ですか!」
「あ…あぁ…」
男性は服だけではなく顔まで泥だらけになられていました。
「お…誰かと思ったら、ファビアンじゃないか!
あんたらしい転び方だな!」
そう言った男とその周りにいた数人の男達が、声をあげて笑い出しました。
「ちょっと、あっちへ行こう…」
言われるままに私はその男性と、町外れの方へ歩いていきました。
「あそこに座ろう!」
男性と私は、木陰に行ってその場に腰を下ろしました。
「い…いってーーーーー!!」
座った途端に、男性がお尻を押さえて立ち上がられました。
見ると、彼のお尻には木の枝のようなものが突き刺さっていました。
男性は顔をしかめながら、枝を引き抜き、何がぶつぶつ言いながら遠くに投げ捨ててらっしゃいました…
「大丈夫ですか?」
「あぁ…こういうことには慣れてるからな。
それで…さっき、酒場であんたの話を聞いたんだが…」
「私の話?」
「あぁ、あんたは運が良いとか言ってたな。
あれは間違いないのか?」
「え…ええ…それは間違いありませんが…」
「なら…俺の仲間になってもらえないだろうか?!」
「え…?!今、なんと?」
「だから、俺の仲間になってほしいんだ。
やっぱりだめか?」
「いえ…そうではないのですが、私は運が良いだけで、力もなければ魔法も使えないのですが、本当に良いのですか?」
「あぁ、運がよけりゃそれで良いんだ。」
「ほ、ほ、本当ですか~!?」
なんということでしょう!
仲間なんてやっぱり無理だとすっかり諦めていたのに…まるで夢のようでした。
「あ、ありがとうございます!
感謝します!
あ、私はディディエ。
本来は…僧侶や白魔導師…の、ようなものです!」
「そうか…俺はファビアン。
魔法剣士だ。」
「魔法剣士?
魔法も出来て、剣の腕もたつということですか?」
「まぁ、そういうことだな。」
「おぉ…私はなんという幸せ者なんでしょう…!
あなたのような方と一緒に旅が出来るだなんて…
しかし、なぜ、あなたのような方がお一人だったのですか?」
「そ…それはだな…」
ファビアンさんは急に口篭もり、下を向いてしまわれました。
「そうだ。」
「なんでしょうか?」
「実は……あ…!!」
男性が何かを話そうとされた時、扉が勢い良く開いて男性は前のめりに数段あった階段からころげ落ち、地面にばったりと倒れられました。
「だ…大丈夫ですか!」
「あ…あぁ…」
男性は服だけではなく顔まで泥だらけになられていました。
「お…誰かと思ったら、ファビアンじゃないか!
あんたらしい転び方だな!」
そう言った男とその周りにいた数人の男達が、声をあげて笑い出しました。
「ちょっと、あっちへ行こう…」
言われるままに私はその男性と、町外れの方へ歩いていきました。
「あそこに座ろう!」
男性と私は、木陰に行ってその場に腰を下ろしました。
「い…いってーーーーー!!」
座った途端に、男性がお尻を押さえて立ち上がられました。
見ると、彼のお尻には木の枝のようなものが突き刺さっていました。
男性は顔をしかめながら、枝を引き抜き、何がぶつぶつ言いながら遠くに投げ捨ててらっしゃいました…
「大丈夫ですか?」
「あぁ…こういうことには慣れてるからな。
それで…さっき、酒場であんたの話を聞いたんだが…」
「私の話?」
「あぁ、あんたは運が良いとか言ってたな。
あれは間違いないのか?」
「え…ええ…それは間違いありませんが…」
「なら…俺の仲間になってもらえないだろうか?!」
「え…?!今、なんと?」
「だから、俺の仲間になってほしいんだ。
やっぱりだめか?」
「いえ…そうではないのですが、私は運が良いだけで、力もなければ魔法も使えないのですが、本当に良いのですか?」
「あぁ、運がよけりゃそれで良いんだ。」
「ほ、ほ、本当ですか~!?」
なんということでしょう!
仲間なんてやっぱり無理だとすっかり諦めていたのに…まるで夢のようでした。
「あ、ありがとうございます!
感謝します!
あ、私はディディエ。
本来は…僧侶や白魔導師…の、ようなものです!」
「そうか…俺はファビアン。
魔法剣士だ。」
「魔法剣士?
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「まぁ、そういうことだな。」
「おぉ…私はなんという幸せ者なんでしょう…!
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