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06 はじめて経験したこと
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「……どうかなさったのですか?」
「いや…実は俺はな……
………ものすご~く運が悪いんだ…」
ファビアンさんは下を向いたまま、言いにくそうにそうおっしゃいました。
「運が…悪い?」
言われてみれば、さっきはいきなり扉が開いて転び、ここに座ろうとしたら木の枝がお尻に刺さり…
でも、そのくらいの運の悪さで、仲間になる人がいないなんてことがあるでしょうか?
「でも、あなたは魔法剣士ではありませんか。」
「それはそうだが、俺と一緒だと出会うはずのない凶悪なモンスターに出会ったり、吊り橋が突然落ちたりとろくでもないことばかり起こるんだ。
そんな噂が広まって、最近じゃ俺と一緒に旅をしてくれる者なんていなくなっちまった。
それだけならまだ良かったんだが、俺が泊まった宿に雷が落ちて丸焼けになったり、俺が立ち寄った道具屋に泥棒が入ったりしたもんだから、宿は泊めてくれない、道具は売ってもらえないでほとほと困り果ててたんだ…」
「そ、そんなに…」
「そんな時、あの店であんたをみかけた。
あんたが本当に幸運の持ち主なら、俺の不運も少しはマシになるんじゃないかと思ってな。」
「そうだったんですか!
わかりました!
そんなことなら、きっと私はお役に立てると思います。
ぜひ、仲間になって下さい。よろしくお願いします!」
「俺が、そんなに不幸な奴でもかまわないのか?
ついでに言っとくが…俺の誕生日は4月13日の金曜日だぞ。」
よくもそこまで不運が揃ったものです…
それともそんな日に生まれたから、ファビアンさんは不運なのでしょうか?
「そ…そうなんですか…
だ、大丈夫ですよ!
私は幸運の持ち主ですから、そんなのへっちゃらです!」
「そうか、なら決まりだ!
これからよろしく頼むぜ!
ところで、あんたは、どこか目指してる場所はあるのか?」
「いえ…私は…その…
ある者に魔力を奪われてしまい、それを取り戻すためのアイテムを探しているのですが、それがどこにあるのかという手掛かりさえまだまったく掴めてはいません。」
「アイテム探しか…
それなら、千里眼のマーヤに聞けばなにかわかるかもしれないな。」
「千里眼のマーヤ?」
ファビアンさんの話によると、ある山奥にマーヤという魔法使いがいて、その方はどんなことでも見通す力を持ってらっしゃるそうなのです。
私の金のわっか探しの旅がついに始まったのです。
「いや…実は俺はな……
………ものすご~く運が悪いんだ…」
ファビアンさんは下を向いたまま、言いにくそうにそうおっしゃいました。
「運が…悪い?」
言われてみれば、さっきはいきなり扉が開いて転び、ここに座ろうとしたら木の枝がお尻に刺さり…
でも、そのくらいの運の悪さで、仲間になる人がいないなんてことがあるでしょうか?
「でも、あなたは魔法剣士ではありませんか。」
「それはそうだが、俺と一緒だと出会うはずのない凶悪なモンスターに出会ったり、吊り橋が突然落ちたりとろくでもないことばかり起こるんだ。
そんな噂が広まって、最近じゃ俺と一緒に旅をしてくれる者なんていなくなっちまった。
それだけならまだ良かったんだが、俺が泊まった宿に雷が落ちて丸焼けになったり、俺が立ち寄った道具屋に泥棒が入ったりしたもんだから、宿は泊めてくれない、道具は売ってもらえないでほとほと困り果ててたんだ…」
「そ、そんなに…」
「そんな時、あの店であんたをみかけた。
あんたが本当に幸運の持ち主なら、俺の不運も少しはマシになるんじゃないかと思ってな。」
「そうだったんですか!
わかりました!
そんなことなら、きっと私はお役に立てると思います。
ぜひ、仲間になって下さい。よろしくお願いします!」
「俺が、そんなに不幸な奴でもかまわないのか?
ついでに言っとくが…俺の誕生日は4月13日の金曜日だぞ。」
よくもそこまで不運が揃ったものです…
それともそんな日に生まれたから、ファビアンさんは不運なのでしょうか?
「そ…そうなんですか…
だ、大丈夫ですよ!
私は幸運の持ち主ですから、そんなのへっちゃらです!」
「そうか、なら決まりだ!
これからよろしく頼むぜ!
ところで、あんたは、どこか目指してる場所はあるのか?」
「いえ…私は…その…
ある者に魔力を奪われてしまい、それを取り戻すためのアイテムを探しているのですが、それがどこにあるのかという手掛かりさえまだまったく掴めてはいません。」
「アイテム探しか…
それなら、千里眼のマーヤに聞けばなにかわかるかもしれないな。」
「千里眼のマーヤ?」
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