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Angel's Ring
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ご婦人のおっしゃった通り…いえ、それ以上に、診療所は思ったよりもずっと遠い所にありました。
町外れと言いますか、隣町に近いあたりだったのです。
なんでも、さっきの町の診療所の先生が身体を悪くしてしまい、それからあの町の診療所はずっと閉まったままで、具合が悪くなった人はこの遠い診療所まで来るしかないとのことでした。
「馬車でも呼べば良いんですけど、馬車も台数が限られていますから…
本当にすみませんね。
こんな遠い所まで…」
「いえいえ、そんなことは良いんですよ。」
「でも、あなた様もなにか御用事がおありだったのではありませんか?」
「私は……あ~~っっ!!!」
そうです!
私はすっかり忘れていたのです!
私は宿を取らなければならなかったってことを…!
「なにか…?」
「い…い…いえ…別に……」
「そうですか…
あ!あそこです!」
やっと診療所が見えて来ました。
私は、宿のことをどうしようかと内心焦っていたのですが、かといってご婦人をこのまま放っておくわけにもいきません。
ご婦人の治療が終わるのを待って、またお連れしなくては…と思っていたのですが、ちょうど診療所にお知りあいの方が来られていて、その方にもうじき迎えの馬車が来るとのことでしたので、そこに乗せていただくことになりました。
私にも一緒に乗って行くようにとおっしゃって下さいましたが、私にはすることがあります。
一刻も早く町に戻って宿を取らなくてはならないのです。
あたりはもう暗くなり始めていました。
町に着く頃にはきっとすっかり暗くなってしまうでしょう。
私は、診療所を飛び出し、町へと全速力で走りました。
*
(ハァハァ…やっと着きましたよ…)
ご婦人を背負っていない分、行きよりは早くに戻れましたが、それでもやはりあたりはもう暗くなっていました。
私は宿の場所を聞き、すぐにそこへ向かって走りました。
宿屋には大きな看板があったのですぐにみつけることが出来ました。
町外れと言いますか、隣町に近いあたりだったのです。
なんでも、さっきの町の診療所の先生が身体を悪くしてしまい、それからあの町の診療所はずっと閉まったままで、具合が悪くなった人はこの遠い診療所まで来るしかないとのことでした。
「馬車でも呼べば良いんですけど、馬車も台数が限られていますから…
本当にすみませんね。
こんな遠い所まで…」
「いえいえ、そんなことは良いんですよ。」
「でも、あなた様もなにか御用事がおありだったのではありませんか?」
「私は……あ~~っっ!!!」
そうです!
私はすっかり忘れていたのです!
私は宿を取らなければならなかったってことを…!
「なにか…?」
「い…い…いえ…別に……」
「そうですか…
あ!あそこです!」
やっと診療所が見えて来ました。
私は、宿のことをどうしようかと内心焦っていたのですが、かといってご婦人をこのまま放っておくわけにもいきません。
ご婦人の治療が終わるのを待って、またお連れしなくては…と思っていたのですが、ちょうど診療所にお知りあいの方が来られていて、その方にもうじき迎えの馬車が来るとのことでしたので、そこに乗せていただくことになりました。
私にも一緒に乗って行くようにとおっしゃって下さいましたが、私にはすることがあります。
一刻も早く町に戻って宿を取らなくてはならないのです。
あたりはもう暗くなり始めていました。
町に着く頃にはきっとすっかり暗くなってしまうでしょう。
私は、診療所を飛び出し、町へと全速力で走りました。
*
(ハァハァ…やっと着きましたよ…)
ご婦人を背負っていない分、行きよりは早くに戻れましたが、それでもやはりあたりはもう暗くなっていました。
私は宿の場所を聞き、すぐにそこへ向かって走りました。
宿屋には大きな看板があったのですぐにみつけることが出来ました。
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