お礼(無謀)企画

ルカ(聖夜月ルカ)

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宝石

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「あぁ、それ…けっこう綺麗でしょう?」

ローズがみつめていたのは、ピンポン玉よりやや小さいくらいの丸く磨かれた飾り石だった。
台座に載せられたその石は、見る角度によっていくつものまるで違った表情を見せる。



「え…ええ…
私…こんなきれいな石、初めて見ました。
これ、なんて言う石ですか?」

「それが…よくわからないのですよ。
この揺らめきはオパールの一種じゃないかと思ったのですが、この大きさでこのお値段ですからねぇ。
おそらくは、なにかそう高くない石に細工を施したものじゃないかと…」

「細工…?
そんな技術があるんですか?」

「ありますよ。
たとえば、水晶に銀を薄く吹きつければ虹のような光沢が出ますし…これがどういう細工なのかは私にはよくわかりませんが、天然の石にこんなゆらめきのある光沢を持つものは…おそらくないと思います。
ですが、宝石としての価値は高くなくとも家に飾っておくのには良いと思いませんか?
ほら、まるで中に水でも入ってるみたいに光がゆらゆらと揺らめくでしょう?」

「ええ、とても素敵!
私、これをいただきます!」

小さな包みを胸に抱え、ローズは幸せな気分で家路に着いた。
買ったばかりの宝石のことを考えるだけで、ローズの顔には笑みが宿った。



(今日は良い買いものをしたわ。
そうだ、寝室に飾ろう!
ランプの横に飾ったら、きっと素敵だわ!)



家に戻ったローズは、早速、飾り石をランプの横に並べた。
ローズの考えていた通り、ランプのほのかな灯かりを浴びると、宝石はさらに魅惑的に輝いた。
それを見て満足そうに頷くと、ローズは寝室を後にした。







(やっぱり、買って良かったわ。
細工でもなんでもこんなに綺麗なんですもの…)

ベッドサイドに置かれた飾り石を見ながら、ローズは満ち足りた気持ちで眠りに就いた… 
 
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